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2020年8月10日 (月)

帰省

ヒトもカネも吸い上げられて、との嫉妬心。も、当該自治体への国の交付税額を見れば少なくとも後者は誤解と気付くはずにて募る鬱憤をあえて助長せずと。首都圏ナンバーへの投石は一例に過ぎず、広まりし拒絶の風潮は「人為」に負う面が大か。被害者の一人、郷里の母も「帰省はするな」と、そりゃ我が子の身を案ずる以上に怖れし近所の目。知らぬ土地のヨソモノぢゃあるまいに。

都会と田舎の分断、いや、それ以上に相互不信が生む悲劇は見るに堪えぬ。他人様の帰省まで口挟むは御節介なれど、ニンジンぶら下げて煽るはさすがに。まぁあれだけ騒げば警戒心は育まれるから。片道三百キロの往復も一寸の不快なく行程を終えた。やはり自らの目で見るに限る。車中に聴いたブラームスの弦楽六重奏が良かった。特に第二楽章なんか...。解説は後日改めて。

店内客の減少の裏に宅配の増加あり。全体の需要変わらぬならば状況に応じた手立てに新たな活路が生まれるも、ことそちらにおいては客減少に複雑な心境を聞いた。そう、何も患者はコロナに限らぬ、うがい手洗い効果か受診抑制の産物か、季節性の風邪にインフルエンザと例年に比べて「明らか」に患者が少ないと。少ないに越したことはない、されどメシが食えぬ。やればやるほど客が減る逆進性、自衛隊に警察、消防、と出来高制がそぐわぬ職場は公益性高く身分保証がキチンと。よもや患者を増やすべく不摂生を促すとは信じ難くも。

「日本国の研究」以来の贔屓にて当人の新刊本が目を惹いた。当時、役職追われる形なれど振り返るに惜しくはないか。その分野で脚光を浴びた端緒はあの公団の民営化。官から民への大転換を図るに集いしは各方面の名だたる面々。されど、一向に進展見せぬ裏に隠れた事情。国益に適うとの趣旨に異論なくも民営化が実現した暁に生ずる不都合は経営を直撃しかねず、大改革に腹を括れぬ面々。口に大義を唱えても心に一致するものなくば同志も同志ではないとは漫画「三国志」の一場面、曹操の台詞。孤立無援、四面楚歌となりし同氏の分析が秀逸だった。

借金はいづれ返済せねばならぬ、積もる負債に財政破綻が叫ばれて久しくも一向に機会訪れず。国の借金が増えれば金利上昇は免れぬ、と教わったはずも説明がつかぬ状況を「狼少年」に喩えた大臣。早速に「大借金時代の先には」との論説を見かけた。自国通貨建てで国債を発行できる国は財政赤字を心配せずに歳出を拡大できる、などという超次元的な理論が真実味を帯びて語られていると。

戦時下に緊縮財政を貫いとる場合か、は決まり文句。煽られる危機に遠のく財政健全化。混乱は新たな勢力の台頭を許しかねず、未曾有の事態に失われがちな冷静な判断。人命こそ優先すべきとの声に押されてコロナ名目の財政支出が急増。秋以降、本市においても国からの臨時交付金の使途を巡る論戦が本格化の動き。過去の歴史に学べばそんなオイシイ話はなく。落ちて気づくが「ガケ」なるものにて予め知らば過去の恐慌など。あの物語とて最後は「本物」が来ちゃうオチだからナ。

(令和2年8月10日/2587回)

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