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2019年11月25日 (月)

大工

「型があるから型破り、型なくば型無し」と中村屋の言が引用されれば、続く来賓は前夜のベルリンフィルの演奏を引合にあれこそが機械に真似できない「匠」の技と。で、私の番なのだけれども...。刺されて痛いは針の径、蚊ほどに細くば。されど、中は空洞な訳で薄板を更に丸めねばならずそれだけ精緻な金属部品など到底叶わぬ、誰もが固辞又は断念する中、痛くない注射針を実現させた同氏の腕はまさに「匠」の称号に相応しく、町工場の社長、岡野雅行氏を御紹介申し上げた。

たとえいかなる分野であろうとも一芸を極めた匠の言葉重く、人そのものが宝。「ユニーク」とは時に些かの侮蔑的な意味合いも含まれるも群れず磨かれた技能は社会的に評価されて然るべき。惰性とあらば価値下がる、時に該当者なしでも名に傷は付かんと伝えておいたのだけれども新たに認定された四名の匠。その名は「かわさきマイスター」。異業種であろうと匠を目指す以上、相通ずるものがあるはずと技能職の団体が発足、本市独自の顕彰制度を創設されてまもなく五十年。

従事年数に応じた表彰がされるのだけれども最高位の永年特別功労者表彰はその道六十年。今年の受賞者は一人にてその職種に「大工」とあった。「四十過ぎし者は自らの顔に責任を負わねばならぬ」と述べたリンカーンの逸話は有名。全員に壇上で賞状の授与が行われ、一人ひとりの御顔を観察していたのだけれども岩が波に削られる如くに刻まれる顔の皺、人生の荒波に耐えたその顔こそが何ともな芸術作品ではないかと。

定例会に向けて騒がしくなる周囲。埋まる予定の大半は役所の報告。相手にも生真面目というかバカ丁寧な職員も居る訳でそこで話を遮って戒めるべきか否か。折角、来てくれたのだから助言というか謝辞、感想の一つでも述べねばなるまいなどと不本意な時間も含まれる。一部に議会軽視と騒ぎ立てた意趣返しか「とりあえずは議長に」とのヘンな意向が働いてないことを祈るばかりも、不思議なもので件数増えるは従前よりそれなりに報告がされてきた部門とは何ともな皮肉。その不均衡さが役所らしく。そもそもに報告を上げるべき判断基準なく、全て自主性に委ねているところが諸悪の根源か。

憂鬱な日々に新春対談どころの気分ではないのだけれども手渡されし資料に並ぶ話題に羽田連絡道路と見かけた。対岸の羽田空港と本市を結ぶ橋とは正月早々縁起がいい、はずだったのだけれども受注後に不測の事態とやらで「延期」及び「増額」を認めたばかり。その舌の根も乾かぬうちに更なる「増額」とはタガが緩み過ぎてやいまいか。安からぬ落札額は五輪前の完成が暗黙の条件であったはずで肩透かしが一度ならず二度あらば手落ちを疑ってみたり。市民ミュージアムにおける収蔵品の浸水被害とて被害額の算出に時間要するは理解するも何故に危険区域に放置しておいたのか、回避の余地は無かったか等々、その位は説明があっても。

台風被害の補正予算が上程された。迅速性が求められる一方で火事場のどさくさ的な割増は許されぬ。そして、収蔵品の修復然り、そこに税金が投じられる以上は事の経緯と責任の所在、そして額の妥当性も検証されねば本分は果たせず。そのへんにも注目を。

(令和元年11月25日/2537回)

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