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2019年1月 5日 (土)

M鮨

「ほんとに来ぬのか?」、そこには仲間としての連帯感以上に逆説的な意味合い、つまりはセンセイを呼び出す力の誇示的な要素が多分に含まれている気がせんでもないのだけれどもやんごとなき事情にて非礼を詫びつつ欠席となった。

地元のM鮨にて催された恒例の忘年会。疎外感の払拭とか店主への挨拶以上に喰いそびれた損を取り戻すべく翌日にくぐったのれん。「居らぬに任せてよもや私の悪口なんぞは...」と水向けるも笑って流す鮨屋の大将。鮨職人になる為に何年も修行するはバカとのあの御仁の発言が物議を醸したのは数年前。鮨職人に修行は必要かとの問いに言わんとすることは分からんでもなく、されど修行は無駄かと問われれば否定出来ぬところがネタとしては格好か。やはり日本人は鮨に限るナ。

しばしして妙齢の女性が「一人で」隣のカウンターに座った。慣れぬ手つきの高校生に「大将の孫?」、「甥っ子のせがれでね」と大将。「そういえば、女性の鮨職人ってのはどうかしら?」、「土俵に同じ、神聖なるものを汚すべからず。されど、そこには排除の意図も含まれる」、「そもそもにカウンターに女性ってのも昔はね...」と微笑浮かべる御婦人。進む女性の社会進出の背景に横たわる社会不安。女は愛嬌と良縁求めど男社会にも厳しい雇用情勢。揺らぐ年功序列と終身雇用に少なくとも自らの稼ぎ位は...。されど、そうなると当面の生活には不自由が無い訳で薄れる伴侶の必要性に、未婚、晩婚、草食系男子と続く。鋭い観察眼に名残惜しくも矛先がこちらに向かぬ前に店を出た。

そう、蚊帳の外にて物言えど唇寒し。在留資格の緩和は人不足を理由にした経済界の意向とか。確かに介護なんぞはその劣悪な待遇への鬱憤が利用者に向けられる位ならば親切な外国人のほうが...。されど、国内には職にあぶれた若者が大勢いるのに他国に求める必要性はどこに。その多くは需給のミスマッチ。高賃金を求めるも叶わず、低賃金、いや、中賃金とて拒みがちな供給側の事情もある訳でそれは(高賃金に必要な)能力が足りぬからだと片付けるのは容易なれど、ならば低中のままで彼らに将来が描けるか。そんな複雑な方程式の解を見つけるは政治の使命。

目先の一事象の代償としては安からぬ門戸開放への拭えぬ不安。多様性、多文化主義なる美辞麗句に異を唱えようものなら排斥主義などと言われかねぬ風潮こそ憂慮すべきではないかと思わんでもなく。ならば、「先駆けた」欧州はどうか。克服せんとの姿勢や否定されるものでもないけれども移民受入に寛容な社会が見せた譲歩は親切な大家として見られる一方、入居した店子側に譲歩の余地なく対立深まる価値観が生む社会の混乱。

そんな状況は本市が全国に先駆けて制定したと胸をはる「あの条例」に重なった。権利意識進むは結構なれど過ぎたるは及ばざるが如し、他の権利侵害など歯牙にもかけぬ、物事の善悪、賛同者の多寡以上に声のデカいヤツが跋扈する社会の到来に口すぼむ当時の面々。他の追随少なきはその欠陥を見抜いた賢い選択か。

欧州の負い目は過去の植民地支配。国に原罪思想を植え付けることが自己不信を育てる一番の方法だそうで、殴られた時に自らが何かしたかを問わせる人類史上初めての社会と最近の一冊に読んだ。

(平成31年1月5日/2474回)

電子書籍「一日一話」

「一日一話」表紙

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