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2018年7月

2018年7月20日 (金)

支柱

今年も福島の菱沼農園さんから桃の案内が届いた。たよりに知る旬の季節。名産地の親戚から前日に届いたのだそうで、久々に訪ねたKさん宅にて裾分けいただいた桃が抜群に旨かった。

さて、往年のバンカラ伝説が残るSセンセイが政治を志した契機は阪神淡路大震災。二輪車隊を編成し、救援物資を積んで徹夜の疾走。被災地の惨状を目の当たりに心が動かされたと聞いた。物見遊山との批判、労こそ厭わぬも慣れぬ人工はかえって足手まとい、被災地の御負担になりかねぬか等々。この年齢になるとそんな煩悩?に阻まれてためらいがちな行動。現地とまではいかぬまでも西日本豪雨災害の義援金活動を終えた。灼熱の炎天下はさすがに堪えたものの予想以上に多くの善意が寄せられて被災地への惻隠の情や関心の高さが窺い知れた。

募金の際にかけて下さる声に民意を知ることが出来るんだけど、その中に被災地でのボランティア活動を一部戒める御意見があった。当事者の善意こそ否定されるものではないが、やれ何が足りぬと相手の手を煩わせるのは自助の欠如であって、災害に限らず「されてあたりまえ」の風潮は成長を阻害しかねず、自助の意識を育まねばならぬと。そう、サミュエル・スマイルズの「自助論」によれば...との解説はやぶさかではないのだけれども今回の主人公は別な御仁。まぁそのへんは読んだというよりも「見た」に近いかもしれんけど。

働き方改革関連法案が可決されたと聞いた。悪法との批判一辺倒の野党に改革の成果と宣伝する与党。その対立のみが注目されて伝わらぬ制度の中身。可決後においても関心薄い理由をアレコレと思案してみるのだけれども他国に比べ牧歌的な雇用関係が残るわが国において厳格な運用は関係を損ねかねず、両者の命運は制度云々以上に「情」に負う面が大きいように思えてならず。

労働者と資本家の対立は今に始まったものでもなく、搾取する側とされる側、ブルジョワとプロレタリアートの対立。階級闘争こそが社会の歴史と喝破したのがこの御仁。死して尚、隠然たる勢力を維持し続ける背景には理論も然ることながら当人の人間的魅力もありそうで。何故に当人がそこに到ったか、その時代をいかに生きたか等々、人の深淵に迫ることは生きる上で多くの示唆を与えてくれる。あちらの勢力の理論的支柱、かの共産党宣言の立役者を描いた映画を見る機会に恵まれた。

表に平等を唱えつつも内なる組織にはどこよりも厳しい階級が残る体制こそがそもそもにヘンではないかと純粋に思うのだけれども著書に従えば階級闘争はあくまでも過渡期に過ぎず、その先に描かれる理想郷。その詰めの一手が腑に落ちぬことが今の位置に踏みとどまっている理由の一つなんだけれどもそりゃあくまでも私の勝手な解釈で...。

ただ、どこの組織とて同じ、権威と威光を笠に幅を利かせた古株が旧態然と支配する組織に翻される叛旗。そこに挑んだ若きマルクスが権力闘争において掴んだ勝利は若さの特権。辿り着いた境地こそ違えども世を憂う気概は他に劣らず。この夏は歴史的大著「資本論」にでも挑んでみようかと。字が小さすぎて...ムリかも。

(平成30年7月20日/2442回)

電子書籍「一日一話」

「一日一話」表紙

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2018年7月15日 (日)

名門

そのものが書籍名なんだけれども最近の一冊に「不機嫌は罪」とあった。初対面ならずとも慣れた相手、目下であってもそんな仏頂面されたのでは折角の話も弾まぬ。さりとて、こう暑い日が続いては不機嫌ならずとも疲労感が...。

そんな夏バテ回復に効果的なのが何を隠そう「ラン」であって、ただでさえ仕事で疲れとるのに走るなんてヤツの気が知れぬとはよく聞く台詞なんだけれども逆ですぞ逆。仕事のストレスなどどこへやら、爽快感が鬱憤を忘れさせてくれる。まぁ一度ダマされたと思って...。

半信半疑といえばこちらも同じ。何々式などと名を利用するは著者の下心が透けて好かんのだけれども根拠なき理論を許さんのがブランドだ、などといわれると妙に説得力があったりもして。ラン効果とて「科学的に」検証せねばなるまいし、何よりも疲労とストレスは健康の大敵、日々の些細な実践で疲れが解消、軽減されるのであれば...と米国名門校を冠した一冊に学んだ。

疲れは神経と体の連携の崩れから生じるものにて「乳酸」にのみ原因を求めるはナンセンス、脳科学の分野から解明進む「疲れ」のメカニズム。昼夜働きが交代する自律神経。疲労回復を担う副交感神経が効果を生むには良質の睡眠をいかに確保するか、睡眠不足などもってのほかにてやはり規則正しい生活こそ最善。蛇足ながら肝心の寝だめ効果は薄いとか。

やはり「脳」ってのがミソで疲れない為にじっとしているよりも体を動かしたほうが血流が促進されて脳と筋肉に酸素が行きわたりもするし、夜間の回復力も向上、本来、ヒトは動くのが原則で脳の中枢神経も体の移動が前提とか。うん、やはり「ラン」は科学的根拠に基づいた...まぁそのへんにして。閑話休題。

さて、今回の要望団体には幾つかのスポーツ団体が含まれる。その一つにGB、いわゆるゲートボール連合があって、「なりゆき上」小生が区の会長を仰せつかるんだけど、進む高齢化に伸び悩む会員数。と申してみてもそもそもに普及推進の活動拠点が老人福祉センターなのだから年齢に期待しちゃいかんのだけれども老いて盛んな意欲は端倪すれからざるものにて今やその種目は高校生にも浸透し、どこぞの名門校でも...と相手方。ふ~む、名門の名を上手く利用しとるぢゃないか。

で、後日、御礼を兼ねてと事務所を訪ねて下さったOさんは現役の保護司。数多の不良連中を自立更生させてきたOさんによればおよそ転落の契機は授業の理解度と悪友からの勧誘だそうで、上位成績者は中位を上げぬものの、下位は中位を下げる、ニュートンのリンゴが如くに。故に下位の脱落しそうな連中が夢中になる機会を与えることこそが非行を防ぐ。それこそがGBと信じて疑わずその理論を実践すべく市内高校のドサ回りを一緒にどうかと。

そう、成績順位といえば以前などは全学年の成績が廊下に貼り出されたりもして一喜一憂したものだけど、こと近年などはそんなことしようものなら...。大概、上下位十名の顔触れは同じであってそれを除いた中位の順位変動こそ著しく。さすがに表彰台を狙おうなんてバカなヤツはいないにせよ、遊び相手のアイツにだけは負けられぬなどと副次的効果もあったのではないかと思わんでもなく。

(平成30年7月15日/2441回)

電子書籍「一日一話」

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2018年7月10日 (火)

胴元

主役級の配役とはいえども舞台への出番は限定的。袖と中央では客席の視線が違う。発言者にでもならぬ限りはその他大勢に紛れて寝ていても、いや、目を閉じていても...否。小舞台といえども真剣そのもの相手に最前列中央が指定席とあっては目を閉じるどころか神経を研ぎ澄ませて...五十数団体の要望を聞き終えた。

まぁ厳密に申し上げれば二手に分かれるからおよそ半分なのだけれども。一方を仕切るのは市連の政調会長でもう片方が団長。内容のみであればメールで事足りるも貴重な時間を割いて訪ねて下さる以上は文章からは読み取れぬ内情を酌まねば代弁など出来ず、こちとてやっつけ仕事では早晩愛想を尽かされるのがオチ。

入札を巡る悲鳴は今に始まったものではないけれど、そもそもに予定価格そのものが根拠ある適正価格にてそこから何割か落とさねば発注せぬなんて仕打ちもどうかと思うけど、競争を促さねば堕落しかねぬとの本来の制度の趣旨も分からんでもなく、改善された最低制限価格は概ね高評価。

新規参入は新陳代謝を促すも垣根を越えた異業種の参入に異端児の落札。低い垣根に殺到する市「外」業者。敵方など垣根のみ高く攻めるに攻めれず防戦一方、折角の納税者が干上がっちまうぢゃねぇかと向けられる不満。ならば垣根を見直すか、否、どこぞの市などは競争を促す分野と市内業者を育成する分野を隔てる匙加減が絶妙だとか。

収まらぬ大自然の猛威、西日本の豪雨災害に平静戻ることを願うばかりも近年は災害への関心高く。備えあれば憂いなしと進む災害協定。その件数やうなぎ上りにて五百件に迫らんとするのだけれども件数のみが注目されて形骸化、実効性伴わぬ紙片一枚に成り下がってはおるまいかとこのたびの定例会の質問に含めておいたのだけれども。防災訓練にまで駆り出されて市に恭順の意を示す私どもと署名捺印はあれども姿見えぬ幽霊と入札時の下駄の高さが同じではかなわぬと。

役所の現場部門などは業界事情や業者動向などに詳しくそのへんを含めて任せて安心、意中の相手がいようとも監視の目が光っていては...。入札は全て財政当局の一部門により仕切られるんだけど職務上、金額しか見とらんことも少なくないからね。公明正大に結果は全て公表しとると胸を張るが、やはり場を仕切る胴元なのだからその入札が好循環を生んでいるか、社長のみならず社員の家族はメシが食えているか、施工時の手抜きはないか等々の隅々まで目を光らせてこそではないか。

そう、今回の団体の一つに、いわゆる耳が不自由で手話通訳者を必要とする聾(ろう)者の団体が含まれるんだけど、そちらの要望に市立聾学校の存続の一項目を見かけた。当事者がその必要性を説いて下さり、十分に頷けるものなんだけれども存続が危ぶまれる背景には生徒数の減少が深刻とか。他の生徒と同じ学校に通わせたいとの保護者の意向に障害者差別解消法やノーマライゼーションの理念により分け隔てなく受入進む実態。

語られる美談に我が子を想う親心こそ否定されるものではないものの、その選択が時に複雑な結果をもたらすこともあるらしく...。

(平成30年7月10日/2440回)

電子書籍「一日一話」

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2018年7月 5日 (木)

外遊

定例会の閉幕に両巨頭は外遊...というか姉妹都市云々と聞いて「いい御身分ではないか」と厭味こぼせば向こうとて不本意な様子。そりゃそうだよナ、公費とあらば路地裏の狙撃兵が狙っとるであろうし、隣席が隣席だけに話題とて仕事の延長上位しか。ならば居残り組、鬼の居ぬ間に洗濯...どころか降りかかる仕事の山。その一つに議会改革検討委員会があって不肖私が座長を仰せつかる。改選期に各会派から上がった二十数項目を協議、任期四年中に結論を得るというものにて佳境を迎える。

一つ目の項目は「議決事項の見直し」。予決算は言わずもがな、市政の重要案件は議案として上程し、議会の承認を得べしとされるも対象範囲をどうするか。中でも総合計画こそ議決事案なれどそりゃ百花繚乱総花的な長期計画にておよそ敵方の秘密工作は細部に宿る、三四年を計画期間とする個別計画も含めるべきではないかと。されど、その数、五百以上。少なくとも「あの」計画位は...で、「あの」をどうするか。

で、もう一つは「議案提出のあり方」。市道の認定は従来から議決事案なのだけれども数が数だけに全て明示した上で一本の議案として上程される。されど、指定管理案件などモノによっては事情や状況が異なる訳で、内一つに疑義が生じても全体として括られては判断に迷うではないかと。そのへんが俎上に上がる背景には役所との距離感が根底にあるんだけど、まぁ私は「座長」ゆえ余計な口出しは...。

さて、重い荷を背負って遠き道をゆくが如しとはかの家康公の人生訓。たかだかその程度で弱音を吐くとは、その甘やかしこそが...なんて当初の勢い何処へやら。相手違えば手のひら返る訳で、生徒の体重十六キロに重量九キロを背負わされる実態を申し上げればヤケに詳しいナとSさん。後援会の御意見番との雑談が小学生のランドセルに向いて、賢くなるに荷の軽重は関係なかろうと改善を求めた...と自らの手柄にしてはバチがあたる。そんなことを求めたセンセイが居たと事実関係を伝えた。

それにしても稀な話題が重なる偶然の不思議に門前の小僧何とかってやつで目は閉じていても話題の英語の教材さながらに残る記憶。軽度の症状は知るもさすがに近所のコンビニ位は...と許した判断に悔やまれる咄嗟の一言。気付いた時は既に遅し。所持金尽きれば駆け込み寺へ、タクシーの無賃乗車か警察署の保護か。警察庁によれば認知症の行方不明者一万五千人もその九割方は一週間以内の発見。不運にも所持金数万円が裏目となって行方不明が一か月以上に眠れぬ日々。家族の苦悩のみならず記憶薄らぐ恐怖は当人にしか知り得ず、もどかしさだけが...。

そんな近隣の事例を示しつつ、求められる認知症対策。早期発見、早期治療が有効と知るも当事者には自覚症状は無い訳でいかに自尊心を傷つけずに専門医に繋げるか。さいたま市や埼玉県にはかくの如き先駆的事例があって本市でも...と御意見番に力説した認知症検診。全てはSセンセイの質疑の受け売りなんだけど、帰り際に御令嬢が誘って下さってこの秋に催される認知症の普及啓発イベントに。

(平成30年7月5日/2439回)

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