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2017年7月

2017年7月31日 (月)

大師線

モノの価値は需要と供給により変動すると説いたアダム・スミス。神の見えざる手の比喩は言い得て妙で目から鱗の授業は今も記憶に残る。が、いまや事はそれほど単純ではないらしく、「自由市場は人間の弱みにつけ込む」と副題の付いた「不道徳な見えざる手」(ジョージ・A・アカロフ/ロバート・J・シラー共著)を読んでいて、この行動経済学の領域は多くの示唆を含んでいる。

ピーク時の遮断時間が40分以上が開かずの踏切とされていて、「何でこんなところに踏切が...」って恨み節が聞こえるけどそもそもそこに鉄道があった訳で後世の御都合が多分にあるのだけれどもさりとて手をこまねいている訳にも参らず。その代名詞が京急蒲田駅からの空港線。着手から11年の歳月で高架化が完了、最近は何かとこき下ろされる石原都政だけど目に見える道路整備は随分と進んだのではないか。

そんな厄介な踏切が本市にもあって、1時間あたり20分前後の遮断ながらも交通の要衝となるものだからそれに起因する渋滞は深刻で批判の矛先が向けられる本市。で、検討の結果、既存の鉄道を高架化又は地下化する連続立体交差事業なる手法を活用して打開することとなったものの、あくまでもそちらの都合でやる以上は当然ながら費用負担も...。が、さすがに不憫とのお上の沙汰かおよそ半分は国費が投入される仕組み。

京急川崎駅と小島新田駅を結ぶ全長5キロの京急大師線は川崎大師への参拝客も手伝ってか名物路線で前掲を含む15箇所の踏切を有する。その全長5キロのちょうど中間にあたる鈴木町で2つの区間に分割し、小島新田側から地下化を図るというもので、小島新田駅から東門前駅までのⅠ期①区間の完成が見えてきたことから東門前から鈴木町までのⅠ期②区間に着手するにあたりまちづくり委員会にて状況の報告を受けた。

Ⅰ期①区間で採用している直下工法(既存路線の真下を掘る工法)に対して、仮線工法(既存路線を仮移設した上で進める工法)を採用することにより300億円程度の縮減が図られるものの、Ⅰ期②区間の事業費は800億円が見込まれていて、①区間642億円と合わせれば2.5キロに1,400億円。つい、単純に地下鉄の建設キロ単価と比較してしまうんだけど、既存路線の移設となると工期も事業費も...。

さて、市外からの転入による税収増は誇張されても一向に改善の兆し見えぬ道路への不満。それでも例年多額を投じて用地買収にあたっているんだけど相手の都合もある上に一夜城という訳にも参らず。どことは言わぬが近所の道路などは「法的に」拡幅が示されていながら商店街と線路に挟まれていて手つかずのまま。一方の鉄道側は輸送力増強の為の複々線化が示されるも事業者の判断が下されず。

快速用の車線を上下一本づつ新規に地下化すれば用地買収や補償の費用や手間が生じぬも既存の線路と踏切、つまりは地上面は何ら変わらぬ上に単独でそれだけの投資に見合う便益が見込めるはずもなく。ならばいっそ鉄道は地下、道路は地上と大胆な決断を...と「陰ながら」当局には連続立体交差化を促しているのだけれども京急大師線、南武線の小杉以南が居並ぶ状況とあっては...。

新百合-あざみ野間は進んでおりますゆえ。こちらは移設を伴わぬだけに工期が早いのがせめてもの救いか。

(平成29年7月31日/2367回)

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2017年7月27日 (木)

夏の祭典

気鋭の音楽監督を迎えて2年、すこぶる評判がいいらしく。「復活」と名の付くグスタフ・マーラーの交響曲第2番。米国の実業家がこの曲に魅せられて指揮者に転向した話は有名だが、そちらの来日公演を含む過去の演奏の中でも今回が最高だったとか。

夏の祭典、フェスタ・サマーミューザが開幕。ジョナサン・ノット指揮によるオープニングはシェーンベルグとストラヴィンスキー。川崎市議会のマエストロことKセンセイ曰く、ストラヴィンスキーの「春の祭典」はピカソの「ゲルニカ」に通ずると意味深な評。

キュビズムや青の時代を抜けてピカソが辿り着いた美術の境地が「ゲルニカ」ならば、ロシア音楽はバレエ無くして語れず、ロシアバレエ団の創始者ディアギレフが起用したのが、若き日のストラヴィンスキーであって、その新時代を告げる前衛的な作品ということらしく。まぁもっと語ってもいいんだけれどもそりゃまた別な機会に...。

門戸は開いているから相手は選らばぬまでも予想を上回る数に二手に分かれて臨んだ各種団体の予算要望。「不在のアイツは隣の会場にいるはずだ」などと抱かせるもんだから、それをいいことに一人抜け、二人抜け、と目立つ欠員。少人数な上に願意叶わず、下々の話を聞いてやる的なぞんざいな態度にパー券の負担だけ負わされては見えぬ不満が募る...否、日々是選挙のセンセイ方ゆえぞんざいな態度の表現は過ぎたが、依然として敷居が高い御役所の壁。

ある団体によれば要望を持参したところ当該局はやる意向を示してくれたものの他局が難色を示していることから実現は困難との回答がなされているそうで、難色を示している他局にもこちらの話を聞いて欲しいのだが、ツテがある訳でもなく、仮に直訴するにせよ元請けの顔を潰すことになりかねやしまいかと。

が、所管が違うなんてのは役所側の勝手な言い分であって陳情主にとってはそんなことは関係ないのだから当事者の立場で応じてあげねば世の鬱憤は募るばかり。複数の部局が絡む案件は両者を呼んで必ず同じ場で協議させねばダメだぞと教わったのは新人の頃の話、ズルいヤツらなどは「意図的に」それをやらぬ口実に利用していることもあるから何なら私が口を利くからそちらに行かれてみてはどうかと御助言申し上げた。

少し前にそれほど近しい間柄でもないAさんが私の登庁表示を見かけて部屋に立ち寄って下さったんだけれども聞けば市への要望の「ついで」だそうで、私などもちょうど暇を持て余していたもんだから御一緒するよと当該局を訪ねれば全員起立の直立不動で...。

帰り際にAさんが教えて下さったのだけれども例年であれば女人禁制の土俵が如く部外者を寄せ付けぬ雰囲気に通路で一番手前の担当に事情を説明しておよそ代理に受理いただくのが慣例だったそうで、その豹変ぶりに驚きを隠せぬ様子。本来それではいかんのだけれども私にもまだ多少の賞味期限が残されているようで...。

(平成29年7月27日/2366回)

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2017年7月23日 (日)

恋愛モノ

時たまの「早め」帰宅がそこに重なるNHKの「100分de名著」。1回25分の全4回で世界の名著を解説。あらすじとその作品の魅力が上手く紹介されていて。

海外文学といえば歴史モノは三国志、推理モノはシャーロック・ホームズ、文豪モノはドエトエフスキーをかじった程度にて恋愛モノなんてのは...。名すら知らなんだが、妻曰く、ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」は英文科の必読とか。政治も恋愛に同じ、人の機微に疎くては成就せぬ訳で。

某所でこんな愚痴を聞いた。知人から公営住宅の入居を頼まれた当人、御当地のおらがセンセイに頼みに行ったんだけど「それは順序になっているから如何ともしがたく御意向に添いかねる」との返事。確かにこんな御時世にあってはそれが正論であってその一例を以て直ちに他に寝返るなどというものでもないのだけれどももう少し何かないものか、まぁその実直さが彼の彼たる所以なんだけれども...と。

来年度の予算編成に向けた協議が連日続くも業界団体からの要望には依然として入札制度に関するものが少なくない。下落の一途を辿る価格競争に別な尺度を入れて貰わねばかなわぬとの悲鳴。下駄を履けば履いたでその実効性には雲泥の差がありながらも下駄の高さが同じではないかとの不満。下剋上とばかりに相手のシマに参入する仁義なき戦いの根底には予算削減に伴うパイの縮小がある訳で、例年同じ役所の回答にセンセイなんてものは...とこちらの存在意義すら問われかねず。

当人の利益が相手の不利益に繋がる、逆もまた然りで、利益が相反するのが入札制度の宿命。彼らとて従業員の生活を背負う一国一城の主なのだから利益誘導と言われようとも自らに有利にモノを申すのは当然、一方の役所側とてそのへんの事情はよく知るだけに余計な波風は立てぬに限ると難癖付けて現状維持を図ろうとする訳で...。

その諸々の利害調整こそ我らの出番ではないかと肘肩回して臨んでいたんだけれども、ある団体曰く、どこぞの契約が慣例的に不自然であってその是正を求めているものの、一向に改善の兆しなく理由を聞けば行政側がバッチの関与をほのめかしたとか。「おい、余計なことは言わんでよろしい」と憤慨してみても身に覚えが無い訳でもなく良心の呵責に苛まれる日々。

まぁそんな利害調整といえばこちらも同じ。近隣の宅地開発を巡る陳情の審査。居住権を侵害されるとなると過敏になるのも当然であって、こじれる関係の改善を目的に両者の調整を図るべく条例があるんだけれども違法とあっては許可が下りぬからその範囲内で申請される訳でそこから更なる譲歩をとなるとさすがに...。

で、そのへんが不調になると議長宛に陳情が提出されて、まちづくり委員会で審査がされるんだけれどもそこまでいけば既に相当こじれている上に委員長とあっては双方から脅かされることがない訳でもなく。別に特別な手当を貰っている訳ではないから何とも損な役回りなんだけれども開発における近隣への配慮は委員長として求めておりますゆえ。

(平成29年7月23日/2365回)

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2017年7月19日 (水)

あぐりっこ

よほどのことが無い限りは...と聞いていたもんだから特に摂生することなくあれから一ヶ月が経過したんだけれど不思議と減量したままの体重が維持されていて、こりゃ意外と好都合かも。やはり食欲旺盛というのは健康の証、こと最近などはおらが部屋にも不格好な野菜が届き、昼食時に振る舞われたりもするんだけれども巷に負けず健康への意識が高いもんだからこれが意外と好評にて。

この春に都市農業の振興を目指す議連が発足して、不肖私が「副」会長を仰せつかることになった。人選においては当該分野の見識に加えて、経験というか期数、それに何よりもわれらが農協との親和性等々が加味されて、いづれも「乙」評価の私などはそのへんが妥当とのことらしく慣れぬ役職に下のいうまま従っているんだけど、まずは自ら畑を耕し作付を、と農協の関連会社が営む貸し農園を賃借することになったとか。

1区画で年間8万円、月額にすればおよそ6千円であって、更に人数割にすれば然したる金額でもないはずなのだが、日頃は烏龍茶一杯に1万円の会費を払う面々もそのへんにはシブいらしく、部屋の了承を取り付けるのには随分と骨が折れた。で、その代償というか成果として事務局長のOセンセイが早朝に収穫した野菜を届けて下さるのだけれども市販のものに比べれば...。やはり旨いものにはそれだけの理由がある訳で何も慣れぬ鍬を取らずとも農家が手塩にかけて丹念に育てた野菜を消費者としてケチらずに購買することとて立派な貢献ではないかと思ってもみたり。

さて、芽時枯れ時は情緒不安定にて件数多しとは聞くものの、最寄の私鉄沿線における人身事故が続き、そのたびに泣かされることが少なくない。他の沿線との件数比較を求めれば抜きん出ていてその対策として駅構内におけるホームドアの整備を求めたんだけれども乗降客10万人以上を目安に進めるということらしく。

確かに確率的にはそうかもしれぬが、ホーム転落事故の中には当人の不注意や不慮の事故以外に自己都合、つまりは自殺というのが含まれる訳で。となると乗降客数の多い駅以上に通過駅などが狙われやすく。最愛の人を失った御遺族の悲しみはそれとして、自殺の中でも飛び込みとなると他のものに比べて怨念という動機が小さくない。

最近読んだ一冊に「人質の経済学(ロレッタ・ナポリオーニ著/村井章子訳)」があって、その国の悲劇や実態を伝えたい、彼らを助けたい、という本人たちの純粋な想いとは裏腹に相手にとっては動く身代金、絶好のカモでしかなく、当人が伝えたかったもの以上にその誘拐された事実や残忍性だけが勝手に大々的に報じられるものだから相手を利するに十分。

前よりも衝撃的なニュースを求めてやまず、出来るだけ経費をかけずに材料を入手しようとする姿勢が誘拐と人質の殺害になにがしかの責任があることを自覚すべき、とあったけれども、こと最近は自己都合を兼ねた演出も少なくない。意図的なものだから絡む相手が著名であればあるほど、発言が過激であれば過激であるほど当事者には好都合な訳で。自然と目にするその手の話題は耳障りのいいものではない。

(平成29年7月19日/2364回)

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2017年7月15日 (土)

学徒兵

季語は父の日。「父の日や父ともなれず学徒兵」と詠んだY子さんが「本丸を囲む樹木や夏の空」という句を天賞に選んだ。これすごくいいですと。雷鳴轟く夕立がその目印だったりもするんだけど夏近しか。詠み人?そりゃ勿論私しかおらんでしょうに...。

俳句講座の案内とともに「夏休み親子教室」と銘打たれた案内が届いた。主催は麻生区文化協会。興味深い講座がズラリと並ぶも地元の名講師が子どもたちの夏休みの体験を手伝ってくれるとあっては保護者にとって大助かり。

さて、ある件を巡って目下、水面下で暗躍中なんだけれども依頼主によればお上から少し前に届いた通知は市の新たな規則を伝えるものにてその内容が従前に比べて随分と過ぎてやいまいかと。そう、規則ってのは条例の下位になるものだからその改正に議決は不要。議会軽視でセンセイ方の知らぬところで勝手放題やられているのではないかなどとハッパをかけられて直談判に及んだ。

その言い分は分からんでもないけれども、別に意図的に隠したものでもなく、然るべき根拠があって定めたものゆえ再度改正するにせよしばし猶予を...と当事者。「しばし」などといってもそりゃ役所用語の「検討」に同じ、やらぬ口実を与えるようなもんだからと釘を刺せば、その間は個別対応にて「センセイの御意向に添えるように...」とでも言いたげなフリなのだけれども括弧内はこちらの勝手な解釈。

まぁそのへんでどうかと依頼主に返答をしたのだけれどもそれでは昔の自民党と同じではないかと。つまりはセンセイの口利きのあるなしで不平等が生じることが利権に繋がると御説ご尤。さりとて、それで私腹を肥やすものでもなく双方立てる玉虫色の折衷案にまぁ「とりあえずは」そんなもんではなかろうかと思わぬでもないのだけれども世の価値観は多様にて。

そう、どこぞの研修でも「これまでの議員は呼びつけて怒鳴りつけてばかりいたので職員は辟易している」とそれが自民党であるかのように結びつける印象操作。まぁそこを悪に仕立てれば何かと好都合って下心があるんだろうけどまさにどこぞの依頼主が如く玉虫色の折衷案こそが本領であって、怒鳴りつけるなんて下品なのは...あっ、いた。

予め断っておくけれどもこちとら本人との面識は全くない訳でそれだけ聞けば人間性を疑ってみたくもなるんだけれども部下の失態を見れば常識を「著しく」欠くものであるばかりか、自らの盗聴器に二の矢三の矢を放つとあっては横暴な主の理不尽な扱いに一矢報いるとか主の将来を憂う、被害者意識以上に別な意図が勝ってやいまいか。ましてやその絶妙なタイミングを見るに、陰の黒幕に用意周到に御膳立てされた陰謀ではなかったかと勘繰ってみたくも。

絶えぬ秘書の背信行為。寝首をかく事例は枚挙に暇なく、事務所のPC持ち逃げなども立派な犯罪行為な訳で不正を暴こうという正義感以上に相手を辱めてやろうとか自らの功名の踏み台にという下心が過ぎては何とも寂しい。出る杭を打つ、他人様の足をひっぱる風潮は社会の成長を阻害する。

(平成29年7月15日/2363回)

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2017年7月11日 (火)

道具

日本を代表する企業の工場誘致ともなれば経済効果は測り知れぬ。候補は二つ、片や立派な料亭で知事や市長の出迎え付きの大宴会、もう一方は渋茶一杯とおしぼりのみの応対に名経営者の判断は...。一代であれだけの企業を作り上げた手腕は幸之助翁と並ぶ昭和の双璧。会社の大小、業績云々以上に多くの日本人に夢を与えた功績、未だ遺伝子が根付く企業風土に語り継がれる逸話の数々。

そんな名経営者が還暦を過ぎて夢中になったのがこちら。「以前はあれほど忌み嫌っていたものを...」と部下がこぼせば「時代が違う」とワンマンぶり。確かに金銭的な支出は決して小さくないとはいえ何かと槍玉に上げられるのは些か不憫な気がしないでもなく。同氏のホームは低料金の河川敷だったと本に読んだ。

そこまでの時間的余裕に金銭的な支出、いや、それ以上に洗濯物が増えるとあっては眉つり上がる細君。そんな下々の事情も知らぬ御大尽に「明日はどうかね?」と聞かれて返事に窮することしばしば。歴こそ議員歴に同じなれど、回数は年間に片手程度。現職時代から週2回は欠かさなかった前任者からゴルフが上達せねば仕事は出来んと道具までいただいてしまったものの、まさに時代どころか身分まで違うのだから。

得意種目こそ水泳なれど運動神経とて他に劣るものでもなく、全般に人並み以上にソツなくこなせるはずがこちらだけはなぜか歴と回数と腕の上達が「全く」比例せず。およそ御伴のはずがそこまでの腕もなく、尚且つ、遅延行為は前後に失礼。何本かを持っては走り、打っては走るようなほんとみっともない行為の連続なんだけれども私の腕前は地元でも広く知られたところにて。

上達せぬ上に御大尽の御伴とあっては安からぬ料金にすり減る神経...でもないナ。そんな悪循環を見かねてか地元のTさんが御一緒にどうかと誘ってくれた。そんな支援者がいて下さるってのは何よりもの宝、低料金の代償は片道3時間ながらも不名誉な評判を覆すべく早朝5時に起床して...。

が、やはりパッとせぬスコアにモノが合わないのではないかと同氏。それも御大尽が実際に使用しておられたものだから当然のことながら高価であって高価な道具ほど「いい」道具なんて先入観も手伝ってかケチのつけようもなく、野球とてバットを選ばぬ器用さ位はあるから道具よりもまずは腕が原因と「ず~っと」思い悩んでいたんだけれどもさすがにここまで深刻となると完全撤退か起死回生の一手か。

ということで店を訪ねて事情を話せば、「この道具は上級者用にて御客様には...」と。で、実際に何本か、というよりも何本「も」試打してみたんだけれどもその真摯な対応に納得の解説。が、何よりも押しつけがましくない姿勢に店員が大学時代の親友に似ていたことが最終的な決め手となった。

世の中、物事の動機は不純で、きっかけは些細なことが往々。後援会のゴルフ大会が迫るも100キロ走破の次なる目標は...。

(平成29年7月11日/2362回)

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2017年7月 7日 (金)

転職

私が応援した候補は負けたことがないと自慢げに吹聴される例は枚挙に暇がないけれどもそりゃ当人の強運というよりも下馬評で人気馬に賭けておればよほどの番狂わせでも無い限り...。あ~あ、やっぱり負けちゃった意中の候補。が、むしろ負け戦こそ人が磨かれる絶好の機会。当選時よりも落選時の所作こそ大事、特に疎遠な方の御礼こそ丁重に、と御助言申し上げた。

こんな疎まれる職業とあってはつぶしが利くはずもなく、捲土重来といっても四年は長い。選挙中にたまたま前職時代の相棒から昼メシでもどうかと誘いがあった。電話越しに近況を聞けば、随分...というかべらぼうな年収だったもんだから万が一の「私の」再就職を頼んでおいたんだけど、それで転職出来れば何の苦労も無い訳で対岸の火事では済まぬ憂鬱な日々。

悔しさ滲む敗戦の弁には不適切発言や政権への怨嗟の声もあったりして、確かに注目のh檜舞台で相手のワナにまんまと嵌るその軽率さもいかがなものかと思うけれどもそりゃあくまでも副次的なものであって、そこに敗因を求めている以上は大成せぬ。逆風だなんだかんだいうけれども、その中で議席を死守する候補もいる訳で全ての責任は自らの不徳とせぬ限りは...。敗軍の将、兵を語らず。

そう、仮に醜聞が無いままに敗北ともなれば当然のことながらそちらの責任論も浮上するだろうからそんな逆風も神風とばかりに火の粉が及ぶ絶体絶命の状況を回避してしてやったりの面々。獲得した議席数を見れば「政権への不信が証明された」なんて言えた口ではないと思うけれども何とも御都合主義の御歴々。それが一兵卒ならぬ城主とあっては仮に倒閣が実現したとしても天は味方せぬばかりか、むしろ「してやったり」は居残っていただいたほうが好都合な敵方だったりもして。

体内の老廃物や毒素を排出するデトックス効果。新陳代謝に新たな原石が見出されることもあるんだろうけど、追い風はあくまでも参考記録にしかならんから花の舞台に酔ってしまぬよう。その典型が当選2回の代議士の面々で運よく機会こそ与えられたものの、ぬるま湯は人を堕落させる。

ちなみにおらが代議士なんぞもやはりその括りには違いないのだけれども下駄を履いてようやく届いたもんだからひたすら低姿勢を貫き通しておられて些か度が過ぎてやいまいかと思わぬでもないんだけれどもそれこそが本人の生きる知恵だったりも...。巷ではセンセイの元秘書たちが何かと御活躍のようだけれども本人以上に重宝するこちらの秘書は小中学生時代の同級生だそうで、それも本人の人柄か。いや、単に昔の弱みを握られてるだけかもしれぬ。

史上最低の議席数を記録した歴史的敗北。竹槍であれば戦況を見つつ懲らしめるに十分との判断が働くのだろうけど、こちとら箱を開けてみねば分からん訳で...。不均衡は魑魅魍魎が蠢きだすに十分。五分を上とした信玄公の遺訓が脳裏をよぎるも代償やいかに。

(平成29年7月7日/2361回)

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2017年7月 3日 (月)

指輪

私的な席では絶対に遭遇したくない面だと思うのだけれどもいつしか御自宅に招かれるようになって以降、定例会の度に市政の課題を拝聴することになった。上に屈せず我を通した御仁ゆえ出世こそ叶わなかったけれどもそんな口やかましい人物がおらねば人は堕落する訳で...。

突然の訃報を聞いたのが、まさにあの日。散髪を終えて翌日の原稿の作成を始めたその時に届いた奥様からのメール。深夜の異変に気付いた奥様が救急車を手配した直後に不思議と意識が戻って、こんなことで呼ぶのはダメだと。長年の伴侶とあっては拒めばどういう結末になるか。翌日に洗面所で突然倒れて帰らぬ人となった。担当医によれば前夜の異変との因果関係は否定されたそうなんだけど、死因は大動脈剥離。手を合わせた遺影の前には御主人の指輪があった。

そんな同氏に最初に教わったのがこの分野。本人の努力むなしく矢尽き刀折れて藁にも縋る想いで窓口に無残な姿を晒した当事者への接遇、一方ではそちらの御世話になる以上は多少なりとも負い目があって然るべきも昨今は貰って当然、貰わにゃ損とばかりに恫喝まがいの行為もあったりするそうで。

経験を積む為にといえばカッコはいいが、生活保護は福祉六法の中でも最後の砦。そこに右も左も分からぬ新人や未経験の管理職を置くなどは言語道断と代弁した過去の質問を振り返ってみたり。ただただ故人の御冥福をお祈りするばかりだが、これでまた大事な指南役を一人失ってしまった。合掌。

さて、定例会が閉幕。当市の場合、一般質問は事前通告さえすれば全議員に機会が付与されるというのが自慢の一つらしいのだけれども猫も杓子も勝手が許されちゃうものだからおいおいそんなドブ板などここ(=本会議場)でやらずともというものまで。他都市などは会派人数に応じて発言者数や時間の制約が課せられるものだから内容も吟味に吟味を重ねた質疑がなされる訳で抑圧されてこそ知る権利の意義。

そうそう、今回の一般質問の中に中学校給食の完全実施にこれで弁当を隠して食べていた子供が救われるなんて称賛するものがあった。時にそれが当事者の劣等感の助長を招いた面もあるんだろうけど、一方では他人をいたわる情緒や弁当による親子の絆が育まれる機会を失う訳だから決して諸手を上げて喜べるものではないと思うけど。

国会では共謀罪なんて物騒な名前を付けられたテロ等準備罪法案。あれも相手方の懸念は治安維持を目的にした言論弾圧だとかその適用過程における拡大解釈にあるそうだけれども今や逮捕出来るものならやってみやがれとの挑発行為のほうが過ぎてやいまいかと。自由が過ぎれば規律が乱れるってのは今に始まった話でもなく。

拡大解釈の懸念は摘発への執念とか強権発動というよりもむしろ自らの存在意義を示す為にあえて仕事を生む可能性はなかろうかとそちらの心配をしてみたり。

(平成29年7月3日/2360回)

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