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2017年6月

2017年6月29日 (木)

貴賓席

働き方改革、そもそもにカタカナは得意じゃないからその意味に詳しくなく、ワークライフバランスがどうだとか、残業はけしからんとか、改革派と思しき連中は攻め立てるけど副収入が如く残業代をアテにしていた面々もいる訳で、定時退社の推進はかえって経営陣に好都合だったりもして...。別に特別な手当があるはずもなく必要と判断したから勝手に居残っていただけなんだけれども事務員不在に途切れる空調、不快指数も高い中、控室の電話が鳴った。「Aセンセイは御在席で?」。

意欲ある新人ならいざ知らず、ベテランとあっては不快指数の高い蒸し風呂に耐えられるはずもなく。既に退庁の旨を返答すれば、「つかぬことを聞くが...」と前置きがあって「センセイは御タバコは吸われますか?」と。まぁそのへんならば相手の気遣いに見えなくもないけど、その後に続く設問、「では、珈琲と紅茶はどちらが...」に話題の人物の心境が分からんでもなく。それにしても「ハゲ」「デブ」「ブス」など容姿の侮辱はイカン。

本市のみならず県もしくは県内の市町村が出資して広域的に対応する事務組合。その監督役として各自治体の市議会を代表して議員が派遣されるんだけど、およそベテランの指定席となっていて、やっぱりエラいセンセイがおでましになる以上は絶対に粗相の無いように、と嗜好の確認も怠りなく。その代表格は競馬に水道。議長経験者が居続けて、下々は口挟む余地なく言われたままに承認を続けてきたんだけれども当時の中堅がそっと教えてくれた。「別な報酬が支給されるからナ」。

が、そのへんの籠絡ならばお手のもので「こんどぜひセンセイの顔で」なんてヨイショして競馬の貴賓席を予約いただいたことがあるんだけど、門前の丁重な出迎えに通された部屋の机には...。それが本人のポケットマネーであれば大したものなんだけれども。そういうオイシイ役職こそ下に譲るってのが器量ってもんぢゃないのか。

まぁそれも昔の話、ここ何年かはそのへんが随分と見直されて。で、不肖私もその事務組合の一つ、神奈川県後期高齢者医療広域連合なるものの議員を仰せつかることになった。読者諸賢ご存知の通り、姥捨て山と揶揄された制度創設に伴う後発組ゆえ1万円の日当制に年間2回、というか正確には2日の定例会。もっとやらんのか、とボヤいてみてもあとは無償だとか。

そう、一般質問を終えた。地元の関心高い横浜市営地下鉄3号線の延伸。巡り合わせの妙も手伝ってか委員長の特権を笠に随分と詰め寄っていて今回もそのへんの実績を公にすべく質問の事前通告をしておいたはずなんだけど、事務局から連絡があってそちらに関連する請願・陳情が委員会に付託されているものについては本会議において質疑不能だとか。「そんなバカな話あるかっ!」と返す暇なく、一方的に削除されてしまった。

中には願意叶わぬまでも陳情者の顔を立てたと思しき結論もある訳でそんな不都合な規則は即刻撤廃して...。されど、そんなことを許せば勝手放題で収拾がつかぬ、あくまでも委員会の審議を先議とせねばとの慎重論もあるらしく。そのへんの扱いをどうするかが、議会改革検討委員会の俎上にあるんだけど、そちらの座長も無報酬にて。

(平成29年6月29日/2359回)

電子書籍「一日一話」

「一日一話」表紙

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2017年6月25日 (日)

機種変

「いま、暇?」、これが後援会長であればその口調に違和感を抱いたんだろうけど、地元のK兄とあっては疑うべくもなく。二つ返事で「明日は質問日なので事務所で原稿書いていますが、何か御用命あれば...」と、その人のよさが災いしてしまった。

「携帯の機種変したんだけれども君の番号を紛失してしまって」との依頼に返信すればLINEの再登録に四桁の認証番号が必要とかでその携帯にメール届くから教えてよと。ものの30秒もせぬうちに第一報の着信が鳴った。「やまちゃん、アカウント取られているぞ」。以降は着信が殺到して深夜までその対応に忙殺されることになった。元々のK兄のアカウントも既に占拠されていたらしく、それを囮に籠絡された私のアカウント。二経路認証という手口。

経歴には外資系ITなどと謳う割にはそちらにはとんと疎く、それとて田舎の同級会の連絡に不都合だからと友人が作ってくれたものなんだけど放っておくと勝手に輪が広がっていくと聞いて身内にしか見えぬ設定にしておいてもらったはずなんだけどそれも解除された上にパスワードまで変更されてやりたい放題。とにかく早い。知人宛に片っ端から私のアカウント名にて金銭依頼のメールが届いたとかで、まさにリング上でノーガードで打ちのめされるボクサーが如くただただ狼狽するのみ。大半がそのへんのやりとりの過程に不信感を抱いて気付いたか、金銭の依頼にヘンではないかと。そう、私は票「しか」お願いせんから。

そういう時に駆け込み寺としての警察はほんと役に立つもので通されたのは慣れぬ取調室ながらも当直が本部の専門家に指示を仰ぎつつ、親切に対応してくれて。その犯行手口や状況などは再発防止の参考になるそうで事情聴取に応じることになった。私とK兄の会話履歴もしっかりと写真に撮っていただいたんだけれどもほんとこちらのいい人ぶりが見てとれるんだよナ。明日には署長にも報告を上げておきますのでと、おい、そんなみっともない報告は要らん...とは言えなんだ。

そう、持つべきは友で義侠心に厚い古巣の相棒などはオレが犯人を成敗してやると意気込むがそこに費やす時間こそ社会的損失。そもそもに犯人とて私の名を語っても然したる信用も無い訳でそこで搾取できる金額と手間、リスクの釣り合いが全く合わん。既にアカウントも停止されて被害は今のところ聞いていないんだけれどもM姉などは私の一大事とばかりに指示通りコンビニまで足を運んでレジの前ではたと気付いたというのだから間一髪。いい人なんだナ。

何よりも私自身が金銭の被害に遭うのはやぶさかではないけれども私を信じて他人様が被害を被ったとなると余計に気分も重く。だますよりもだまされたほうがいいんだけれどもあまりにも大きすぎる代償。ほんと一部の皆様には御迷惑をおかけしてしまった。オレオレ詐欺、振り込め詐欺なんぞも何で実の息子かどうかも分からんのかと被害者が叱責されるけど大半はその異変に気付く訳で、ただ、百に一つでも一瞬の間というか、その時の状況や複合的な要因が重なることでふっと吸いこまれちゃうことがあるんだろうナ。

ということで寝不足に疲労困憊のまま一般質問を終えた。

(平成29年6月25日/2358回)

電子書籍「一日一話」

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2017年6月21日 (水)

関連本

話すか聞くか、話してなんぼのこの世界。私なんぞも前者に見られがちだけどそりゃ相手が寡黙だからこちらが間を持たせる為にあえて...違うナ。知名度に限らず他人様の話を「聞く」のが愉しみの一つにて落合博満氏の講演を聞いた。

それほど恵まれた体躯でもないけれどもあれだけの成績を残せた理由は血の滲む特訓の成果か天賦の才か。練習嫌いを公言して憚らない同氏に「青少年への影響を...」と諭したのは世界の王さん。ちなみに同氏の陰の努力は知られた話であって、チームに課せられた練習以外は練習と思ったことがないとは本人の談。

そんな天真爛漫なヤンチャ少年もさすがにその人の前では背筋が伸びたとか。父親が稼いで母親が子育てってのが昭和の典型にて父親の為に「あえて」土日に行うことを父親参観と呼んでいたはずなんだけど、そうは申してみてもやっぱり昭和の親父だからね、うち然りだけど運動会すら見かけなかったもんナ。ということで然したる関心もないのだけれども担任の先生には挨拶位しておくようにとの妻の指示にて今年「も」顔を出すことになった。

坊主頭で真っ黒に日焼けした皮膚にふた回りはデカい中学生並みの体躯、学級内で圧倒的な存在感を見せる生徒が挨拶を交わしてくれたんだけれども娘によればそんなO君の夢はプロ野球選手だそうで、ソフトボール投げの遠投記録55mは担任の男性教諭以上。ちなみに娘は13mで平均よりもやや上ながらも同学年の息子の記録は...。おい、放課後は何をしとるんだ。

さて、再三の要請に折り合いつかず、ようやく見つけた時間。話下手なもんだから応援演説「以外」の雑用で結構と伝えておいたんだけれども得意種目は演説の場所取りに遊説車の運転と体育会系、が、指示された役目とは事務所の留守番。留守番ってことは他に誰も居らぬってことだからあまりの布陣の薄さに結果を心配してみたりもするんだけど、それ以上に住所が都内屈指の繁華街の一角とあってはよもや物騒な来客などあるまいなと。「ついで」に名簿入力など慣れぬ仕事も押し付けられて。どう見ても適材適所ではないのだけれども言えばカドが立つから何も言わずにソツなく終えた。

どこぞのファンというよりもアンチの勢力ってのはあるものでどこのチームであろうとGに土をつけてくれればいい訳で球界ですらそんな状況なのだから政界ともなれば尚更のこと。政策だへったくりだなんてのは二の次でいづれにせよ自らの活路が開ければいい訳で不純な動機の転向組。(豊洲を)生かして(築地を)残すいいとこどりの戦術も甘言は禍根多しの教訓は過去の歴史が物語る。

そんな都合のいい話はなかろうと反論の材料を探しに書店に出かけてみればここぞとばかりに並ぶ関連本。批判本のほうが多そうだけれども話題に上がってなんぼの世界、所詮は顔写真に苗字位しか目に入らんから売上増の裏側で意外と敵を利していたりもして。かくいう私も...ちゃんと買いましたよ。

(平成29年6月21日/2357回)

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2017年6月17日 (土)

わんこそば

餅は餅屋、大変失礼ながら過去の知名度を生かしたそちらからの転身には懐疑的、というか期待薄だったのだけれども初めて聞いた現職の参議院議員、元メダリストの橋本聖子氏の話がよかった。やはり喰わず嫌いはいかんナ。

体内にたまる乳酸こそ疲労の元凶というのが私が教わった理屈だったのだけれども近年はそちらの分野の研究が進み、脳と身体の因果関係が明らかになりつつあるのだとか。そんな話から違反薬物、そして、オリパラの話に繋がったんだけど、障害者は自らのハンデを克服する為に脳が働くからその達成感は健常者に比べて...確かそんな話だったはず。こちとら勝手に都合よく解釈してるから詳しいことは知らぬ。不思議なもので目標が100キロとインプットされるとあれだけキツかったはずの50キロなんてのも平然と通過、全行程を13時間23分36秒で走り遂げた。

ただただ疲れる「だけ」の種目にわざわざ安くない参加費(1万5千円)を払ってまで挑戦する神経は理解出来ぬなんて「よく」言われるけど、でも、これだけ多くの方がハマるってことはそれだけの魅力があるってこと。とりたてて特別な運動能力を必要とするものでもなく誰もが気軽に出来て全ては自己責任の世界。勝手に走って勝手に棄権、相手の順位や他人様との駆け引きなど関係なし。自らの限界に挑むことで見えてくるものがあるばかりかその挑戦心に達成感は金銭に代えられぬ価値を有する訳で...。燕雀いずくんぞ鴻鵠の志、他人様のあらさがししか出来ん連中には分からんかも。

が、何よりもその目標に向けてアレコレと模索する過程がまた何とも一つの愉しみであって、100キロを走るというよりも14時間を走り続ける為に必要なモノとは何か。やっぱり足がイタイはイヤだからね、その為に「それなりの」練習は積むんだけれども、それに飽き足らず脳医学や栄養学を学んでみたりと。で、結果、当日のリュックにはサプリだ、栄養ドリンクだ、羊羹だと詰め込んで...。そちらで随分と助けられたんじゃないかな、違反薬物に手を出してしまう一流選手もむべなるかなと。

当方の事務所の隣にハウスクリーニングの会社があって仕事帰りのパートの方々が時折物色していくのだけれども中でも甘い菓子類が人気、そんな生理的欲求は理論的にも正しいらしく。それと回復力、スローペースが持続する理由を考え続けていたんだけれどもあれは人が本来備えている自然治癒力というか回復機能によるものではないかと。ボクシングの試合のあのインターバル後の回復力然り、スゴいもんだね、人ってのは。

ということで、人の根源に辿り着いちゃうんだけど、やはり生きる上で基本となるのが体力。その為にはまずは「食」とこじつけてみたりもして、初挑戦のランナーがベテランの経験者に教えを請いに行った際に言われた一言が「酒持って来い」ならぬ「匙持って来い」、つまりは食うことだということらしく。今回、妙齢の女性Oさんと御一緒させていただいたんだけれども過去の出場の際に帰りに地元名物のわんこそば46杯を平らげて賞状をもらったとか。体重など私の半分程度しかなさそうだけど、完走証以上にそちらのほうが価値がありそうで、私も次なる目標は...。

(平成29年6月17日/2356回)

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2017年6月13日 (火)

捨て駒

サルは木から落ちてもサルなれど...は知られた話だけど、バッチの切れ目が縁の切れ目では何ともつれない。落選後暫くのT君に久々にメシでもどうかと誘えば大そう喜んでくれて、どうせなら妻の手料理をぜひと御自宅に招いていただいた。自慢の手料理に舌鼓を打ちつつ、あれやこれやと雑談に興じていたんだけれどもほろ酔い気分の当人が途中席を外されて厠の割には随分長いナと心配すればいつの間にか寝室にて夢の中だとかで、亭主の非礼を詫びられつつ、中々重い腰を上げようとしないバカ客の相手を「奥様に」していただいた。

陸続きの居間では小学生の御子息がプロ野球中継に見入っていて、奥様曰く、大のSBファンなんだそうで「こんどおじちゃんがチケット取ってやるからな」と約束したのがちょうど一年前。やはり子供との約束は守らねばならん、どうせ見るならドームのG戦に限る。都合はどうかとメールをすれば国内には居ないのだそうで。余計な詮索をするのも好かんから「元気でやれよ」とだけ返事を打った。まぁ雨風問わずG党には変わらんのだけど、鬼門の交流戦も本日からいよいよ...。

元来、ほとんどテレビは見ない人なんだけれどもあれだけ報道されればいやでも目にする訳で従来の方針一転、再調査に舵を切った背景には厳しい国民の声に抗しきれずあの会見後そのままに仏頂面が官邸で...なんて勝手な憶測にいつになく士気上がる野党。よもや国会閉幕後に公表などあるまいなとの高圧的な態度に何か重大な事実が隠されているように見られがちだけど、探偵さながらに相手の隠し事を握る位だから元文書とて既に手元にあると見るのが妥当にてそれを知りつつ失態を犯すほど奥の院の脇は甘くないはず。

むしろその程度のことであれこれと付き合わねばならぬ時間の浪費こそ国益に叶わぬとの判断「だった」と見るのは考え過ぎか。そこに多額のゼニでも絡んでいれば別な展開が見込めるかもしれんけど、伝言ゲームの過程で誰かが記した「上の意向」の文句が登場したのであれば最悪でも中間の罷免で閉幕がオチ。まぁそもそもにここまで報道がされていながらそのモノ自体が出回らぬのが不自然ではないか。

そりゃ霞が関に限らずドブ板陳情とて口利きがあれば超法規的とは言わぬまでも従来の対応に手心が加わるのはありうる話で、融通が利かんのは全て点数化される保育園位なものなんだけれどもそれとて申請書の右上には鉛筆で氏名が記されて...。ましてやそれが岩盤規制とあってはよほどのことでなければ風穴は開かぬ訳で見方を変えれば既得権益ってことだから中にはいぶかしく思う役人も居たはずだけどさすがに総理の意向とあっては渡りに船、口実としては好都合か。会社とて社長の鶴の一声ってのがあるでしょうに。

まぁそのへんが議論されるならまだしも嫌疑不十分な上の関与に矮小化されるどころか、情報漏洩の犯人探しは言語道断だとか違った方向に向きつつあるのは追及側に何らかの不都合が生じたせいか。M学園然り、都合のいい時に利用するだけしておいて後はポイと捨てられては何とも不憫。隣国の将軍様の御乱心のほうがよほど脅威だと思うけど、学園モノってのはフィクションも多いから御注意あれ。

(平成29年6月13日/2355回)

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2017年6月 9日 (金)

月光仮面

月光仮面の歌さながらに疾風のように去っては主催者に失礼。団長に途中退席の非を詫びていれば横から「もう帰るのか?」とK兄。訓告というよりも名残惜しさと「勝手に」解釈することとした。そりゃこちとら野次の一つも...いや、大声援を送るのもやぶさかではないけれども慣れぬ声援に動揺されても困る訳で。おらが村の初出場S君が最優秀選手だったと速報に聞いた。やっぱり居なくて良かったナ。そう、消防団の操法大会。

各会派の正副団長が委員となって議会全体の運営を協議する議会運営委員会、いわゆる「議運」。その委員長とあらば議長の隣りってんであれば意味が分からなくもないんだけれどもおらが村の席次では正副団長の並びにあって団長の補佐役的な一面を期待されているらしく...。諸団体から団長宛に届く会合も正副で手分けして粗相のないように出席する、そりゃ副団長の頃に何度か経験はしていたんだけれども此度は正副いづれも都合がつかぬとかでこちらに鉢が回ってきた。

恐れ多くも譲歩に譲歩を重ねて議長の代理なら分からんでもないけど団長の代理などと言われても自己紹介に詰まる。「本日は私どもの団長の某が御挨拶申し上げるべきを代理にて議会運営委員会の委員長が...」では文脈がヘンでしょ。ましてや私の選挙区なんぞは市の最北端にて片道1時間。だったらもっと近いセンセイいるでしょうに。市を南下するってことは東西に延びる私鉄を越えねばならん訳で最短経路の踏切がやはり...。

付近の駅にて人身事故ゆえ迂回したほうがいいと見ず知らずの通行人が教えてくれた。早く複々線化が実現せぬものかと。で、結局は遅刻しての到着だったんだけれどもほんと喜んでいただいてね。主催者の配慮で総会の議事途中で挨拶の機会をいただいた上に司会の機転で途中退席に水を向けて下さったんだけど遠路戻る訳にも参らず...とこちらは居座った。

そう、最近の報道にシベリア抑留の生存者に関するものを見かけたけれども日ソ不可侵条約などどこへやら、どさくさに紛れて強制連行され、筆舌に尽くしがたい隷属的な過去に帰還者の口も一様に重く。そんな大国相手に挑んだ一戦、ダビデとゴリアテが如くに雌雄を決した歴史的快挙を描いた「坂の上の雲」。

著者によれば「無理矢理に近代の曙の中に立たされた日本人にとって悪状況の中から自らを救い出す夢であり、単なる軍事的概念を超越したものだった」と述べておられるんだけれども「ようやく」読み終えた司馬遼太郎著「この国のかたち」最終巻には海軍についての歴史考察があってこれが中々興味深い。

そもそもにその生い立ちを見ればインド洋の貿易を占有していたイスラム商人の商権を奪うべく企図されたのが発端であって、著者の文章を借りれば、「イスラム教徒は元来キリスト教徒に勝る技術文明を持ち、造船、天測、その他航海術においてもヨーロッパの師匠だった。ただ、海軍という専門集団を持たない為に負けた」と。

ならばわが国における海軍はどうであったか、日露戦争時には時代の寵児としてもてはやされた海軍も石炭から石油に、海から空への時代の潮流が読めなかった、いや、気づかなかったというよりも気付かぬフリをして肥大化を許したというのが正しいようで。自らの存在を正当化する為にアレコレ企てるのは軍に限った話ではないけれども負けるべくして負けた戦にあって歴史に学ぶ意義は小さくない。

(平成29年6月9日/2354回)

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2017年6月 5日 (月)

メモ

結論は同じでも「センセイが決めた」という事実こそ大事。新庁舎建設に伴う本会議場の配置案が三つ。現行はセンセイと市長を筆頭とする理事者側が対峙して、理事者側の真ん中に数段高い議長席。おらがセンセイの背中を押すかの如く背後に傍聴席があって役所側に睨みを利かす。が、肝心のおらが代表のセンセイは背中と後頭部しか見えず、最後尾ともなれば覗き込まねば後頭部どころか姿形も見えん訳でよもや居眠りなど...。「一部の」センセイ方にはそのほうが好都合だったりもするんだろうけど、示された対案は傍聴席が両陣の真横にあった。

目の開閉位の動機であれば傍聴席に然したる興味も無いけれど、現行は市長、副市長を除く理事者側の机が随分と狭い。「議員側の都合ばかり申し上げるが、こちらと違って(理事者側は)途中退席など許されぬからそのへん御手盛りの批判を招かぬ程度に利用勝手を改善するように」と度量の広さを示してみたものの、「既に広めにとってあります」と役所側。おい、こちらのメンツをつぶすな。

そう、席次といえば常任委員会は若干異なっていて、正副委員長が上座に陣取り、理事者側から報告を受ける形で対峙する。各会派の委員はその両脇にズラリと並ぶ、つまりは全体にロの字型の配置になるんだけど、ネット中継用のカメラは部屋の後部から正副委員長に焦点が当てられていて、理事者などは背後からゆえ表情などは見えず、両脇のセンセイ方とて死角が生まれるから姿勢さえ崩さねば居眠りも...。つまりは正副委員長の監視カメラのようなものでどうも落ち着かん。

委員長なんてのは挙手した人物を指名していれば事足りるなんて安易に考えられては困る訳で当事者の質問の意図は何か、役所側の答弁にごまかしはないか等々、多少なりとも頭脳が働いとる上に看守付きとあっては終了後の疲労度が一介の委員とは全然違う。ということで、迫る代表質問の原稿を下に委ねていたんだけど、随分と多くの割当を課せられて、「こりゃほんと私の分かね?」と聞けば、「えぇ」とそっけない返事。作成そのものを委ねたつもりがよもや分担の権限を付与されたものと...今さら断るのもみっともないし。

それが六だか八だか忘れたが、全体のウン割を手がけているというのがOセンセイ(当時)の自慢で百数十頁中それだけの原稿を数日間で作れるはずもなく、時折、覗き込んでは求めてもいない助言をした隣の分もカウントされればさもありなんと。されどおだてておけば次から次へと仕上げる博識ぶりはさすがなもので。佳人薄命、そんな都合のいいセンセイも天に召されてしまったもんだから渋々と資料集めに奔走していたんだけれどもそんな委員長の苦悩を忖度してか届く一枚には氏名こそ伏せてあるものの「...に関するメモ」とあった。

メモに端を発したどこぞの騒ぎもこんなもんだったりもして。肝心の原稿?ちゃんと鋭い視点で「自ら」やりますゆえ御心配なく。

(平成29年6月5日/2353回)

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2017年6月 1日 (木)

暗喩

そうそう、この前、たまたま酒席に居合わせた御仁がどこぞのセンセイがわざわざ出向かれたことを称賛されていて、酒量も手伝ってか随分と饒舌だったもんだから相槌を打ちつつ聞いていたんだけど、もしや私への当て付けではなかったかと「後で」気付いた。そりゃ生まれてこのかたフツーに生きてくれば頼みごとがある以上は行くのが常識、それが年下ともなれば尚更ってこと位は分かるんだけど、向こうには向こうの都合ってもんがある訳で...。

以前、陳情者を伴って局長への面会に出向いたことがあって、行けば部長以下が一同全員起立、慣れぬ陳情者であれば「さすがセンセイ」となるんだけれども論客のSさんに言わせれば、小学生の授業じゃあるまいし、あれでは気が散って職務に専念出来んから衝立でもどうかと御助言をいただいた。

甘味と異性の誘いを断ったことが無いというのが数少ない自慢の一つにて「たまにはどうか」と乞われて日程を合わせていただいたもんだから久々の出席となった俳句教室。句会ってのはそれぞれにやり方があって、うちの場合は予め用意した五句を無記名で提出(投句)、次にその中から十句を選んで発表(選句)、最後にその点数とともに先生が講評を述べるという流れなんだけど、未だ羞恥心を捨てきれぬものだから(自らの句が)選ばれねば選ばれぬで「ボツ」の烙印を押されたようで何とも寂しくもあり、選ぶにしても玄人っぽく読めぬ漢字を含むを選んでみれば先生の講評が辛かったりもする訳でまさに小学生の授業並みの緊張感。

題材を求めて名所旧跡を歩き回ることを吟行というんだけれどもこちとらそこまでの余裕がないもんだからジョギングがそのへんを兼ねていて、途中で聞いた歌声を「夏めきて音楽室の歌届く」と詠んだ。俳句は物事の見方でおよそ八割が決まるとされるらしく、今回の兼題の一つ「夏めく」は話題が豊富。「厨房にカレーの香り夏めきぬ」なんて句も...。そうそう、夏は確かにカレーだよナ。

「学舎の白亜まぶしく夏に入る」と詠んだのは最高齢95歳の御婦人。年齢の前に「未だ」と平然と言ってのける御婦人も寄る年波には勝てぬらしく、初めて介護保険の申請に出向かれたそうなんだけれども、役所ってのは向こうが来るもんで出向くだけの体力があれば(介護保険は)不要ではないかと諭して気づく酒席の当て付け。

そう、今回詠んだ句の中に「おにやんま追い越していく散歩道」ってのがあって、田舎育ちだから見間違えることはないんだけどあれは確かに季節外れのおにやんまだった。先生が手を入れて「散歩の背追い越していくおにやんま」となったんだけど「おにやんま、ね...」と先生がこぼせば「赤とんぼかも」と御婦人。

「時は今あめが下しる五月哉」とは明智光秀の句。土岐源氏の流れを汲む同氏の「土岐」を「時」にかけ、「雨」を「天(下)」にかけた暗喩とか。どう転んでもそこまでの教養人には見えぬはずなんだけど、よもや私がマラソン大会で異性に抜かれたことを詠んだとでも...。

(平成29年6月1日/2352回)

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