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2014年5月

2014年5月31日 (土)

管理職

最近、ユニークな経歴を有する方と御一緒になる機会があったのだが、どこの組織も上にいる人たちが独断的であって、若い人の不満が燻っていることに「改めて」気づかされたと聞いた。しかも、そういう方々ほど権力や役職に執着する上に近視眼的で、そのことを指摘されると執念深く根に持つタイプが多い。

そのへんが組織の成長を阻害する大きな要因になっているのだという。ふむふむとそんな話を伺っていたのだが、役所風土などはまさにその典型。とりわけ本市は歴史的な経緯から区役所に比べて本庁の格上意識が高い。「これからは区役所の時代だ」なんて謳われてもそれが画餅であることは現場の職員は全て御見通し。

それでも以前は少しでもいい人材を獲得しようと人事にしても予算にしても気骨ある管理職が本庁と喧嘩腰でやりあったのだそうだ。それだけ管理職も現場の将来を憂いていた証であって、役所全体にそんな躍動感があってもいいのではないかと思うのだが、近年はどうも気が萎えがちで大人しく見えてしまうのは気のせいか...。上から言われたことしかやらない。やらずとも給料は同じで解雇されることもない公務員の世界だけにそんな平穏な日々を選ぶのも勝手だが、本当にそれでいいのか...と。

そう、車いすの障害者がある区役所の窓口を訪ねて、何かの冊子を求めたそうなのだが、「それは上のフロアでもらって下さい」との返事に「本人が取って来る位の親切心があってもいいのでは...」との御意見をいただいた。尚且つ、管理職も見て見ぬフリをされたらしく、些細な話かもしれないが、その位の気遣いが出来ずにどうするのかと。

上に言っても無駄、との意識があるのであればそれを打破するのが私どもの役目なのだが、市民感覚と現場主義を掲げる市長自らが宣言した。「市民感覚と市民目線から、やる気のある職員や、がんばる職員が評価され、報われる仕組みを導入し、生き生きと風通しのいい市役所を生み出すのです。職員にも大いにチャレンジしてもらえるようにします。職員からの政策提案や改革のアイデアもどんどん採用していきたいと思っています」と。

「それを真に受けた」職員が市長に直談判に臨んだらしく、後日、その提案を私も拝見したのだが、なかなか立派な内容に仕上がっていて、何よりも現場の職員が市長の宣言に呼応するように自らの発意で提案を行ったその姿勢こそ評価されるべきではないかと。言われてもなかなか出来ないもんだよナ。

そんな本人の元に市長から待望の返事が届いた。「当該部局に意見を求めたところ...」の続きは推して知るべしだが、当人の管理職が不甲斐無いから市長への直談判に臨んだのであって、そちらに意見を求めてしまっては本末転倒というもの。本人の気が萎えるばかりか「余計なことをしやがって」と職場の恨みを買いかねない。そのへんの機微って大事だと思うのだが...。

(平成26年5月31日/1769回)

電子書籍「一日一話」

「一日一話」表紙

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2014年5月30日 (金)

ストロー効果

本市の天下り、いや、再就職の中で最上とされるのは...。川崎駅東口のアゼリア地下街の管理する川崎アゼリア株式会社であって、何といっても独占的なテナント料収入が主な収入源。が、それを圧倒的に上回るのが、駅前じゃなくて「エキナカ」。

大雑把な数字で6千5百億円の収益に対して営業利益が約1千億円。元々は鉄道殉職者の遺族に対する福利事業に端を発するJR東日本のエキナカビジネス。それだけの空きスペースがあるのであれば遊ばせておくのはもったいないと利用ニーズが高い一方において、周辺の商店街は壊滅的なダメージを受けるなど当初は周辺と軋轢を生んできたのも事実。

尚且つ、エキナカはあくまでも駅構内だけに鉄道用地として固定資産税の優遇がされてきたが、今はエキナカの商業施設への課税が強化された。そりゃ固定資産税も優遇されている上に独占的事業では周辺は太刀打ち出来ぬ。何事も「同等の条件で」競争を可能とする「イコールフッティング」の条件整備が大事ではなかろうか。まぁ過去にすったもんだはあったにせよ最近はエキナカも駅の魅力を高めることで周辺商店街との相乗効果も生まれる事例などもあるらしく...。

保育にしても認可保育園は多額の公費が投じられるから保護者負担は圧倒的に安い。下駄を履いているのだから競走上、有利なのは当たり前なのだが、それを補ったのが本市独自の保育料補助であって同じ土俵での競争が可能になった。(厳密にはそうでないのだが、)イコールフッティング下における競争が促されることにより双方の魅力が高まることが期待されている。

さて、本市の京浜臨海部ライフサイエンス国際戦略総合特区にある「LiSE」からは多摩川を挟んで羽田空港の滑走路が目前に見える。が、目と鼻の先にありながら対岸に渡るためには何kmか上流まで遡らなければならない。羽田から多摩川を越える連絡道路構想は本市における長年の懸案であって、再三に亘り、各方面に働きかけてきたが、空港周辺の東京都大田区には慎重な意見もあって、調整がつかない状況が続いていた。

鉄道や道路等の交通網の整備によりヒト・モノ・カネがより求心力のある大都市に吸い取られる現象をストロー効果と呼ぶが、そのストロー効果への懸念から事業が進展を見せないケースは少なくない。この連絡橋もその一つであって、これまでも本市と大田区との間で融和に向けた協議が進められてきたが、このたびの東京五輪開催を契機にトップダウンによりケリがついた格好になった。

交通の利便性向上が発展をもたらすか衰退に繋がるかはその街の魅力に依存するだけに羽田空港の国際化をいかにして首都圏全体の発展に結び付けられるかがカギを握る。

そう、連絡橋といえばもう一つ、新百合ヶ丘-あざみ野を結ぶ横浜市営地下鉄3号線の延伸。繋げると横浜に吸い上げられちゃうんぢゃないかって?いやいや、横浜市側から小田急沿線への需要も高いんだよナ。

(平成26年5月30日/1768回)

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2014年5月29日 (木)

意思疎通

委員長という役職は何かと追い回されることが少なくない。それもそのはず、センセイってのは誠に勝手なもんで報道が先行すれば「なんでオレたちに隠していたんだ」と行政側に詰め寄る。というか、そんな言葉は汚いから「議会軽視」という便利な言葉を使って騒ぎ立てる。

「そんな些細なことまでいちいち報告していられるかよ」との職員のボヤキも聞こえてきそうだが、その防波堤となるのが何を隠そう委員長。役職上、周囲に立てていただいているから「一応、委員長には報告してあります」との口上を添えれば怒り心頭のセンセイも多少のクールダウンにはなりそうなだけに、「些細なこと」まで報告いただいている(笑)。

さて、いつもくだらんブログばかりで恐縮だが、このブログが飽きた方にお薦めなのが、同僚の尾作均センセイ(麻生区)のブログ。以前も紹介した通り、これはなかなか玄人向けの内容だから私もこちら様のブログを拝見しながら日々研鑽を積んでいるのだが、数日前のブログによれば、「今日は運動会が21箇所もあって...」と自慢げに語る国会議員がいたそうで...。そうか、そんなに運動会があるのか。国会議員ってのは忙しいんだなぁ。えっ!?皮肉っぽい。

さて、代表質問に向けた連日の原稿書きも〆切が迫ってきた。そんな同氏はヒラ委員ながらも健康福祉委員会の所属であって、高齢者福祉及び介護保険分野を担当されているのだが、市長が公約に掲げた「県内一高い(介護)保険料からの脱却」にこだわりを見せる。というのも一般的に介護保険料はその後3年間に自治体が提供するサービス量に応じて決まるが、当時、他都市が軒並み保険料アップを図る中、本市は基金の取り崩し等を駆使することで保険料のアップを最小限に抑えた過去がある。

その時に健康福祉委員会の委員長として辣腕を振るったのが同氏であって、今回の改定において公約を達成する為にはサービス量の抑制か、新たな財源を確保する以外に選択肢は無いのだが、新たな財源として見込まれた消費税の税率変更に伴う増収分は大半が待機児童対策に充当されてしまっただけに高齢者福祉や介護保険計画の財源をどうするのかと市長に迫るらしく、待機児童対策の原稿も足並みを揃えるようにとの指示。そのへんの意思疎通って大事だよナ。

ちなみに国によれば消費税の増収分は「全て」社会保障の充実・安定化に向けることとされており、2.8兆円の増収見込みに対して、子ども・子育てに0.7兆円、医療・介護に1.5兆円、年金に0.6兆円を充当する方針が示されているが、本市において見込まれる交付金の増37億円などは保育料補助の充実「だけ」で使い果たされてしまう格好になるだけに同氏が懸念されるのも無理はない。

高齢者福祉か子育て支援か、財源が限られている以上、大変厳しい選択を迫られそうだが、どう折り合いをつけるか。わが会派の代表質問は6月11日(水)、質問者は「前」市民委員長の廣田健一氏(多摩区)。原稿が間に合わないだけに運動会どころではなさそうだ(笑)。

(平成26年5月29日/1767回)

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2014年5月28日 (水)

読書週間

読書週間ってのは一般的に「秋」なのだが、衝動買いしてしまった本が沢山あって、今週は「私の」読書週間になりそうな予感。といっても普段より1時間早く起きて本を読むだけなのだが...。

遅ればせながら新潮45の今月号を読んだ。自衛隊の歌姫、三宅由佳莉さんのインタビューも良かったが、それ以上に羽根田真智さんの-「男性不妊外来」へ行ってきた-がいい。というか不妊に悩む方々の様子が鋭く描かれている。不妊に悩む方々は私と同世代の40前後。何か不適格者の烙印を押されてしまうみたいで公言しにくいし、世間の目もキツい上に、夫婦関係がギクシャクしてしまう原因にもなりかねない。

そもそも私なんぞに相談をしても気休めにもなりゃしないし、そんな時間があるのであれば不妊治療に費やしたほうが遥かにまし。なだけに相談されることは滅多に無いが、友人の中に悩んでいる人はほんと多いんだよナ。そんな方々から見れば贅沢な悩みに見えそうなこの話題。

昨日の朝刊各紙に本市の待機児童数が62人との見出しが躍った。ちなみに昨年は438人だから大幅減となる。こども本部を所管する市民委員会の委員長の面目躍如といきたいところだが、この4月1日現在の数字ってことはあくまでも昨年度に講じた対策が実を結んだ結果と見るのが妥当。

ってことは、前年度の委員長は廣田健一氏(多摩区)となる訳で、行政側も年度途中で就任した新市長の功績というよりも前市長の置き土産に近い。されど、待機児童ゼロの達成はあとわずかなだけに来年の今頃は委員長としての実績をアピールして...。でも、数字が公表される頃には既に統一選は終わっているんだよな~(泣)。

さて、その状況。就学前児童数はほぼ横ばいながらも利用申請者数は1千3百人の増加。ってことは子供を保育園に預けて働く女性の比率が高くなりつつあることを意味していて、昨年度における認可保育園の追加受入枠は1千3百人だから申請者の増加分に丁度重なる。また、この4月から本市の認定保育園に通わせる保護者に対して保育料補助の充実が図られたことからそちらを選択する保護者が増加(前年比157人増)となり、待機児童の減少に大きく寄与する結果となった。

そして、注目は認可保育園の内定があったにも関わらず、そちらを辞退して認定保育園を選んだ保護者が予想以上に多かったこと。認可保育園の内定者がそちらを辞退して認定保育園に入園した児童数は103人。その意味するところは保護者負担の軽減が図られたことにより従来であれば保育料ありきで認可保育園に限定されていた保護者の選択肢が増えたということ。

「認可」「認可外」に限らず純粋に園の利便性や保育内容が問われる競争時代に突入することを意味し、そうなると認可保育園といえども定員に達しない園が出てくることは十分に想定される。また、一方で「ゼロ」にこだわりすぎると「駅前の保育園以外は絶対にダメ」という方も待機児童にカウントされるだけにおかしなことになりかねない。

でも、本来は本当に困っている家庭の子供が保育園に預けられることであって、そこは国の待機児童数とは別な指標があっていいと思うのだが...。

(平成26年5月28日/1766回)

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2014年5月27日 (火)

被服

地元で活躍中の西生田中おやじボーイズが10周年を迎えたということで記念懇親会に誘いをいただいた。誘いといっても別に来賓とか顧問とかではなく、あくまでもメンバーとしてのお誘い。子供たちの為に何か出来ることを...と集まったおやじさんたちもあれから10年。当時は中学生だった子供たちもハタチを過ぎて立派な大人に成長した。

さて、その予備軍となるか、当方の子供たちが通う百合小学校のおやじ軍団が元気だと聞いた。「元々が転入組だから寂しいみたいで...。結局仲間が欲しいだけなのよねぇ」とママさん連中のつぶやきが聞こえてくるのが、きらきらフェスティバル、通称「きらフェス」の実行委員会。秋の本番に向けて頻繁に会合が開催されているのだが、いつもメンバーは専業主婦に限られる。

「何でいつも私だけが...」とか「専業主婦って損よね」との声も聞こえてきそうだが、相手は相手で「専業主婦とはいい御身分だ」とか「アンタも働けばいいじゃないか」と思っているかもしれないからそこをつつけば険悪な雰囲気になりかねず、それこそ不毛な議論というもの。中には会社勤めとはいえども資料作りとか自宅での作業には労を厭わない方々もいるらしく、そのへんの事情は町内会・自治会や民生委員、消防団も同じだが、やっぱり限られた人で「やるしかない」よナ。

さて、少し前に紹介した通り、ささやかながら地元への貢献、というか単なる「票稼ぎ」位にしかなっていないのだが、町会長の推薦でスポーツ推進委員を拝命している。

が、そもそものきっかけは前任者の御意向、当人はこの任務を20年間続けられたのだが、その20年を節目に障害者スポーツの普及に励みたいと別な道を歩まれ、こういう活動の現状を知っておいたほうがいいだろうと不肖私を後任に推薦いただいた。だから私がバッチの威光をかざして「やらせろ」と迫った訳でもなく、その経緯を鑑みれば本職にかこつけて欠席が多いというのは許されざる話であって、立派な志ある方がいれば快く後を託すつもりでいる。

そう、そんなスポーツ推進委員の任期は2年なのだが、委嘱時に活動着となるジャージ、ポロシャツ、帽子が支給されている。特別な報酬がある訳ではないから最低限の仕事着位は...との配慮であって、スポーツ推進委員は全国組織だけに他都市での研修に派遣された際にボロのジャージではみっともない。年間を通じて結構な活動回数となることから皆勤賞のような方々のジャージは小まめに取り替えられる必要があると思うが、私のような年に数回程度の幽霊部員のジャージは然して汚れも目立たないだけに...。

あくまでも「全員に」という配慮はありがたいのだが、そのへんは倹約に努め、あくまでも「希望者」に限定してもいいのではないかと。それは別にケチっているのではなく、人によって磨耗の度合いも違うのだから柔軟に対応すべきであって、むしろ消防団の被服なんかは求めても予算を理由に拒まれてきただけにこちらとは対照的。

ちょうどこの定例会で質問しようかなぁ...と公言しておけば気の利いた職員が改善してくれるはず(笑)。

(平成26年5月27日/1765回)

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2014年5月26日 (月)

「連絡」会議

人の機微は難しい。「あれだけ世話してやったのに退任の挨拶も無しかよ...」と。そんな人物に限って、世話を「した」というよりも「されて」いることが多かったりするもの。

区役所にて恒例の行政連絡会議が開催された。これは区選出のセンセイ方と区に関係する行政関係機関が一堂に会し、地域課題を共有することを目的とした、まさに「連絡」会議なのだが、言いたい放題のセンセイ方に対して役所側にとっては尋問を受ける針の筵(むしろ)のようなもの。本庁舎との距離が遠い分、センセイの扱いに慣れていない責任者もいれば、A部長のように幾多の試練を乗り越えてきた歴戦の猛者も居て、その応酬が見ものとなる。

と、いつも他人事だが、何も公衆の面前で罵倒せずとも「こうしたほうがいいですよ」とそっと告げてあげたほうが親切というもの。消防の出動件数や図書館の利用状況、都市計画道路の進捗状況等々。国民健康保険料の収納率、これが、全市平均90.0%に対し、麻生区は94.6%だとA部長が「さりげなく」報告されていた(笑)。会議後には懇親会と称した酒席が予定されているのだが、出席すべきか断るべきか、酒席まで相手に気を遣わせてそれ以上の愚痴を聞かされたらノイローゼになっちゃうよナとそっと帰路についた。

さて、当日の報告の一つに王禅寺処理センターから昨年度のごみと資源物の収集量についての速報値があったのだが、昨年度に普通ごみの収集回数を従来の週3回から週2回に変更したことに伴う効果が気になるところ。普通ごみについては前年度比6.4%、約1万7千トン(25mプールが26杯分)の減となったものの、ミックスペーパーとプラスチック製容器包装の分別については全市展開となったことから増量となり、全体では28万2千トンから27万2千トンと約1万トンの減量効果となった。

現在、本市は全市を挙げてごみの減量化に取り組んでいて、平成27年度における3処理センター体制の実現を目指す。実現により維持管理コストの縮減等で将来的に720億円の効果(40年間)が見込まれている。その旗振り役となるのは本庁の環境局。初当選時に招かれた校友会の席にて既に本市を退職されていた先輩から「彼は廃棄物行政のスペシャリストだから頼りにしたほうがいい」と紹介された。

既にそちらとは無縁の担当課長だったはずだが、先輩の言葉を裏付けるようにトントン拍子に出世して数年前に環境局長に就任。とりわけ本市のごみ減量化に辣腕を振るわれた。そんな同氏が本市を退職されたと聞いて後を気にしていたのだが、新たな名刺とともに一通の手紙が届いた。

悔いのない公務員人生を歩むことが出来たことに対する謝辞とともに本市での経験を生かして循環型社会の構築に尽力したいと。周囲の薦めがあって新たな人生を歩む決意が綴られている。定期預金の解約同様、満期と早期退職では退職金の額はまるで違うと聞いたが、定年前の転身に新天地での御活躍を期待している。

(平成26年5月26日/1764回)

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2014年5月25日 (日)

チェンジ

プロ野球のチーム数を既存の12球団から16球団に拡大する構想が、政府の成長戦略に対する「自民党の」提言に盛り込まれたという。「球団運営には多額の費用を有することから企業等の動向は不透明」との懸念の声もありそうだが、そこを克服することこそビジネスの醍醐味。世の中に埋もれていても機会を与えた途端に類稀なる才能を発揮する人がいるようにまずは門戸を開くという姿勢が大事であって、今後の展開にワクワクさせられる。

これは私のような田舎からの上京組にしか分からないと思うけど、田舎ってほんと娯楽が少ない。海だ、山だ、川だ、なんていっても毎週行くようなところではないだけにそれを渇望する声は大きい(と思うんだ)。物価が安い上に然したる娯楽がないから田舎の人の趣味は「貯金」なんて揶揄されちゃうんだよナ。確かに私が小学生の頃なんかは放課後にグランドで遊んで帰れば娯楽はテレビ位しかない。プロ野球中継も巨人戦しかないからG党になるのも当然の帰結なんだけど、巨人戦を見ながら後楽園に行きたいなぁ~と思うわけで...(当時は東京ドームじゃないんだナ)。

最近はプロ野球中継もめっきり減ったせいか野球人口も伸び悩み、子供は専らサッカー少年に。Jリーグに比べて遅きに失した感も否めないが、何かの雑誌の表紙に「40代は野球世代」ってあったように40代が元気なうちにこそ手を打つべしではないかと。その地域活性化の成功例が北海道日本ハムに東北楽天。やっぱり渇望されているはず。

さて、自民党川崎市連の勉強会が週1ペースで開催されている。麻生区から本庁舎までの移動時間は1時間。わざわざその為だけに出向くのは億劫だけど、その出席度合いが統一選の公認を左右するという。が、既に公認もいただいているからサボっても...(笑)。

今回の勉強会のテーマは「子ども・子育て関連三法について」。これは国が決めた法律で子育てについての第一義的責任は保護者が有するという基本的認識の下に、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進する為の法整備が図られたもの。省庁の縦割りの弊害から脱却する為に既存のバラバラな推進体制を内閣府に一本化するとともに、消費税の増収分0.7兆円を含む1兆円の追加財源を投入する方針が示されている。

来年度からの本格施行ということで自治体でも準備が進むのだが、肝心の制度設計において費用負担が示されていないことがネック。こども本部を所管する市民委員会の委員長なのだからその概要は知っとるワイと言いたいところだが、そのモチベーションの低下こそが多選の弊害。新人当時はどんな話でも熱心に聞いていたもんナ。

そうそう、この前、ある会派のセンセイと雑談になったんだけど、ある案件に対して自由に議論した上で不満はありつつも出た結論に従うのはさすが自民党だね、ウチはそれがないから何の為の会派か分からぬとため息がもれた。そうはおっしゃるけれども私の初当選時なんかは小童扱いだから団会議で発言も出来なかっただけに今にして思えば大きな進展ではないかと。

(平成26年5月25日/1763回)

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2014年5月24日 (土)

実行力

スペイン南部コスタ・デル・ソル沿いに地中海を望む山の斜面に白壁が連なる街並みは「白い村」としても有名。そんな高級リゾート地ミハスでの風景が重なった。四十男には似合わないけど...。

眼下に広がるアドリア海に太陽の光が降り注ぐ風景が描かれたパンフレット。日本クロアチア音楽協会の発足記念コンサートにお誘いをいただいた。設立者はピアニストの安達朋博氏。同氏とはちょっとした御縁があって私の地元でもコンサートを開催いただいた経緯がある。長靴に喩えられるイタリアの右上ベネチアからバスで3時間、クロアチアのリエカ市は本市の姉妹都市にあたり、数年前に本市の視察団として訪れた際に歓迎を受けたことが懐かしい。

さて、市長就任から半年。周囲から「今度の市長はどうですか?」と聞かれることも少なくないが、聞かれるばかりじゃつまんない。「今の市長はどうだね?」と職員に声をかける機会があった。人当たりの良さでは今の市長に軍配が上がりそうだが、とりたてて細かいことを指摘されることは稀らしく...。「だから楽勝ですよ」と言いたいのか、本人を前にしての緊張度は前市長のほうが高かったと聞いた。

そんな新市長の肝いり公約となる「中学校給食の導入」。全校での自校方式実施は現時点では困難とし、市内を複数エリアに分け、各エリアに対応した共同調理場か民間調理施設を整備することを基本に検討されることが「中間とりまとめ」に盛り込まれることになった。現在、小学校では自らの校内に調理室が設置されていて、学校給食調理員、いわゆる給食のおばちゃんが炊事を担当しているのだが、近年、コスト削減の槍玉に上がるのがこの調理員と用務員。

「なんで給食のおばちゃんが1千万円も貰っているのか」と。そんな巷の声に学校給食調理員というのは定年間際のいかにも選挙で「票を稼いでくれそうな」おばちゃんをイメージしていたのだが、おらが小学校の場合、これが30代から40代の同世代の女性であって、そんな彼女達がたった4名で全校600名の児童生徒の給食を賄っているのだそうで...。

しかも、それが正規職員ならば平均600万円程度だが、最近は非常勤嘱託員としての採用も進み、そちらの場合は平均200万円。そりゃとんだ誤解というものでむしろ保護者として感謝状と金一封を包んでもバチは当たらないのではないかと。

少し話が脱線してしまったが、2年後の完全実施に向けて着実に前に進む中学校給食。WiFiだって困難が立ちはだかるのは承知の上だが、兎も角もまずは「やってみよう」って姿勢が若い市長らしくていいじゃないか。トップダウンで物事が進むのが役所の世界。だからやっぱりトップって大事だよナ。でも、それ以上に前進する舵取りをどうするか、行政の監督役のセンセイ方に課せられた使命は重い。

(平成26年5月24日/1762回)

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2014年5月23日 (金)

野間追

「子どもの権利条例」に「外国人市民代表者会議」と「人権」好きな本市。そんなものを「わざわざ」作らずとも...と懐疑的な立場なのだが、本市に端を発したものの、他の自治体の追随がほとんどないところを見ると一部の勢力の陰謀を疑ってみたくもなる。

毎年、外国人市民代表者会議から市に年次報告書をいただくのだが、市民委員会にて報告を受けることが慣例になっている。その委員会前に正副委員長と向こうの代表者との懇談の機会が設けられるのだが、「日本は住みやすい」との感想をいただいた。

そりゃあ、私だって過去に随分といろんな国を見てきたけれどやっぱり居心地がいいのはこの国なんだよね。治安の面でも生活の利便性の面でもダントツで「日本」ではないかと。だからこの国に生まれて良かったと思っているし、これから生まれてくる子供たちにもそんな国を残さねばならぬと思っている。なんか国会議員みたいになってきたな...。

他国に比べて不自由の少ない我が国だが、それだけに自らの存在意義を示したい連中やヒマだと困る方々余計な仕事を作っている側面はないかと勘繰ってみたくもなる。官僚にせよ裁判官にせよあんな難解な言葉を使うのは自己都合としか思えないし、遊んでいると批判を受けそうなセンセイ方も一緒。あえて忙しくしてやいないか。センセイ方は余計なことに手出しをせずに将来の財政に責任を持つこと、行政の無駄を省くこと位に専念してはどうかとも...。そんなこと言ってるとまた定数削減に繋がっちゃうからナ(笑)。

さて、数日前のブログに30歳までのオーケストラの話を紹介したら博識のAさんからシモン・ボリバル・ユース・オーケストラみたいだとコメントをいただいた。このシモン・ボリバル・ユース・オーケストラってのはベネズエラの交響楽団。新進気鋭のマエストロ、グスターボ・ドゥダメルはこちらの出身なのだが、その設立経緯がユニーク。

南米ベネズエラは治安の悪さで有名だが、その根源には貧困が横たわり、その貧困をどう克服するかが国家の大命題。克服の為には子供たちに夢を与えることが重要。それがスポーツならばメジャーリーグだが、音楽ならばこのシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。

その育成の仕組みは「エル・システマ」と呼ばれ、どんな貧困家庭の子供たちも「無償で」音楽を学ぶことが出来る。貧困を克服する為に金銭的な援助がされるわけではなく、あくまでも克服の「機会」が与えられるというのが重要な視点であって、国の支援も芸術振興というよりも青少年の健全育成に主眼が置かれている。

そんな「エル・システマ」の取り組みは世界各国に広がりつつあって、わが国でも2年前に一般社団法人エル・システマジャパンが設立された。成熟した国家では途上国のような貧困は見られないだけにその具体的な活動が気になるが...。

そう、我が国に貧困は無くとも悲しみに打ちひしがれ、失意のどん底にいる方々がいるではないか。野間追で有名な福島県相馬市で昨年末に「相馬子どもオーケストラ&コーラス」が立ち上がり、被災地の復興に向けて新たな挑戦が始まった。

(平成26年5月23日/1761回)

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2014年5月22日 (木)

そうじの神様

TVタックルにて久々の田母神節を聞いた。歯に衣着せぬ物言いに都知事選において若者の支持を獲得した理由が分かる。軍国主義者などとレッテルを貼られるが、全然、んなことないと思うけど...。中でも、「私が悪かった」-「いや、こちらこそ申し訳ない」となるのが日本人同士の会話だが、「私が悪かった」-「そうだお前が悪い」というのが国際社会。随分昔に「アイムソーリー」は言わないようにと教わったことを思い出す。

さて、ファン待望のエピソード7の上映日程が決まったスターウォーズ。私もその一人なのだが、ハリソン・フォードにマーク・ハミルの出演、ジョン・ウィリアムズの音楽も待ち遠しいが、何といってもウォルト・ディズニー買収によりどのような興行を見せるか。ディズニー作品「アナと雪の女王」も絶好調、アニメ映画史上最高の興行記録と聞いた。「正義は悪に勝ち、愛は人を救う」は白雪姫より一貫したテーマであって、子供向けの作品を作ったのではなく、誰にでもある純粋無垢な「子供の心」の為に作ったというウォルトの言葉は有名だが、人は純粋なものに感動する。

「ディズニー 神様が教えてくれた大切なこと」シリーズは人気作品。その著者であるヴィジョナリー・ジャパン代表の鎌田洋氏の講演を聞く機会に恵まれた。“感動”を生む組織づくり~ディズニーに学ぶ 企業価値を高めるCS向上のヒント~。

列に並ぶこと1時間、少年の前に立ちはだかる身長制限の計測器。必死に背伸びをしても0.5cm足りない。「あ~ダメか」と落胆の表情を見せる少年に一枚のカードが渡される。次回は並ばずに乗れる魔法のカード。落胆が笑顔に変わる感動の瞬間。ディズニーのミッションはただ一つ、”We create happiness”、御客様を幸せにすること。そんなエピソードを聞いているとどことなく幸福感が生まれてくる。人を喜ばせるっていいよナって。オイラにも純粋な心があるぢゃないか(笑)。

目から鱗、珠玉の講演であって、ディズニーのエピソードも結構だが、それはいろんな本に書いてある。だから何といっても目の前の本人の人生談だけは聞かねばなるまい。同氏がそこで働く決意をしたのは新婚旅行で訪れたロサンゼルスのディズニーランド。以来、5回目でようやく面接に。聞かれたことは「体は丈夫か?」。5分間の面接に「やはりダメか」と思った瞬間に採用の連絡があった。が、与えられた仕事は深夜0時から翌朝9時までの清掃作業。新婚時に...。

そんな同氏がCSカスタマーサービス、顧客満足の真髄を教わったのはディズニーの世界で「そうじの神様」と称えられるチャック・ボヤージン氏との出会い。が、その境地に辿り着いたのは本人の飽くなき執念の賜物。失敗しても挑戦し、たとえどんな仕事でもそこに価値を見出そうとする姿勢、そして、根性(笑)。やはり見習うべきはそこだよなぁと。

他のテーマパークとの違いは驚異のリピート率であることは有名だが、延べ5千回以上という方もいるらしく...。それがどういう人物だったのか、何を目的に足を運ぶのか。それはまたいづれ御話する機会もありそうだが、同氏曰く、日々の生活において、主体的な人のそばにいるのと依存的な人のそばにいるのでは後の人生がまるで違うのだそうで、主体的な人には「ありがとう」の言葉が多いと聞いた。

人生を豊かにする言葉は「アイムソーリー(=ごめんなさい)」じゃないみたい。

(平成26年5月22日/1760回)

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2014年5月21日 (水)

没落

東方見聞録が世の耳目を集めたように遠い異国の話は現地で見聞きした内容に限る。人口12億人、有権者8億人、その6割だから約5億人もが投票所に足を運んだインド総選挙は電子投票なのだそうで...。つい識字率を心配してしまうのだが、間違わぬようにシンボルマークが付されていて、今回勝利したインド人民党はロータス、そう蓮の花。

BRICSのBがブラジルならばIはこの国。新興国の経済成長はインフラ整備がカギを握るが、それを裏付けるかのようにモディ新首相は電力や道路・鉄道への投資を表明した。えっ?今さら。それもそのはず、汚職において手っ取り早いのは公共事業のピンハネ。そんなピンハネも多選の弊害か年々酷くなり9割ともなればもう末期的症状。今回の勝利を受けてシン元首相はモディ氏とインド人民党の勝利を賞賛したというが、相手の圧倒的勝利を喜んだのはシン元首相その人ではなかったか。

同氏は貧しい家の生まれながらも賢く成績優秀で清廉な上に人徳もあり汚職とは無縁、私腹を肥やすこともなかったとされるが、いかんせん下が悪すぎて、自らが目指すべき国を実現できなかったのではないか。それだけ賢い人物であれば汚職の実態は掴んでいたはずだが、同氏はなぜ汚職を見逃してきたのか。シン元首相の支持基盤はソニア・ガンディー率いる国民会議派。

ガンディーと聞けばマハトマ・ガンディーが有名だが、そちらとは血縁ではないもう一つのガンディー家。ネルー・ガンディー・ファミリーが国民会議派を率いてきた。インド政治においてガンディーはブランド。が、党首のソニア・ガンディーはインディラ・ガンディーの長男ラジーヴ・ガンディーと結婚してガンディー姓を名乗ったが元々はイタリア生まれ。

ガンディー家には事故に暗殺と悲劇がつきまとう。ラジーヴ・ガンディーの暗殺後に政界進出を果たし、国民会議派を何度かの勝利に導いたものの、その出自から首相を断念せざるを得なかった。そこで祭り上げられたシン元首相は常に国民会議派のソニアの顔色を窺わざるを得ない。そんなガンディー家にも汚職の噂が付きまとい、今回は長男のラフルを前面に戦うもこの惨状で、ガンディー・ブランドも失墜。

そもそもに過去の勝利は政策や個々の候補者への支持というよりも不慮の事故によるガンディー家への同情に救われた色彩が強く、そりゃ政策や候補者の資質如何に関係なく当選しちゃうのだから堕落を招くのも無理はない。一方の野党、インド人民党を率いるモディ氏はシン元首相同様に貧しい家の出ながらもインド西部のグジャラート州の州知事まで上り詰めた。

州知事になった際にも私腹を肥やすことなく、知事就任後は自宅も公開。そのつつましい生活は汚職まみれの与党政治家の対極として世間の共感を呼び、尚且つ、州内における電力やインフラ整備を大胆に推し進め、絶対的な支持を勝ち得てきた。グジャラートモデルを全国へと。今回は党首自らが首相を務めるだけに国民の期待は大きく、一方で落選議員は汚職の摘発に戦々恐々だそうで...。

(平成26年5月21日/1759回)

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2014年5月20日 (火)

壁に耳あり

「ぜひ、私の活躍を見せたいのですが、年齢が足りないもんで...ほんと残念です」とはいつもの口上だったのだが、チームメイトに「人が足りない」と言われてはたと気づいた。もう40じゃん。「腹は50代だぞ」と外野からの野次が飛ぶ。んなことはないと思うのだが、冗談が飛んでくるのは人気の証拠(笑)。

麻生区壮年ソフトボール大会のひと幕。会場側の都合にて当日の設営となったのだが、早朝にも関わらず多くのスポーツ推進委員が駆けつけた。私もその一人。開会式にスーツで登場、センセイ気取りでは仲間に申し訳ない。それでも開会式の際などは他のセンセイ方と「同列に」配慮して下さる仲間のみなさんには頭が下がる。

さて、モディ氏率いる最大野党、インド人民党の圧勝に終わったインド総選挙。そんな国外情勢と今後の動向位は一般教養として把握しておいて損はない。編集長からお呼びがかかって雑誌の座談会を御一緒しているのだが、今回は市内のインド料理店で開催するという。

が、その前にマッサージでも...と仕事を早めに切り上げた。地元の贔屓店が閉店してしまったことから不自由しているのだが、土日とあってどこもかしこも満員。途中、武蔵小杉から新丸子まで「くまなく」探し回ったものの、どこも断られ、予定時間の一時間前に店に到着。神の救いか偶然にもそのインド料理店の前にそれらしき店があって入店。中から施術士らしき方が顔を出した。御世辞にも愛想がいいとは言えない人物だが、おべんちゃらがなく無愛想な位ほうが誠実でその後も良好な関係を維持できるというのがこれまでの経験則。

「たまたま」見つけたものですから...と極めて不純な動機を伝えたのだが、相手も幾分か困惑気味な様子が窺える。そうか、最近は保険適用の店が多いから、そういう理由がないとダメなんだな...などと「勝手に」解釈して、ならばと理由を変えた。一週間前のサッカーの試合以降、どうも右足の調子が悪く、「寝れば治る」と放っておいたのだが、未だ違和感というか痛みが残っていて...と。

「ならば...」とは言わぬものの、施術をしてくれることになった。が、どうやら本当の肉離れらしく太腿の裏に内出血の大きなアザが出来ていて、かなりの重症だと聞いた。「よく平気ですね」。細胞を活性化する最新鋭のマシンなども登場しての施術。折角、来た以上は事前に店の評判なども聞いておかねばならぬと店の評判も聞いたのだが、「数年前まではコロコロとよく店舗が変わっていましたが、今の店は長く続いていて繁盛しているみたいですよ」と。ちなみに支払いは保険適用外の正規料金だが、背に腹は代えらず、快く支払いを終えた。

そう、店の名前は「マドラスミールス」。マドラスとはインド南東部の都市チェンナイの英国支配下の呼び名であって、ミールは「食事」の意だから訳せば「マドラスの家庭料理」といったところか。

入店後、すぐに地元のHセンセイからメールが届いた。「新丸子で目撃情報がありますが...」と。まさか尾行していた訳じゃあるまいが、恐るべし情報網。怪しい店じゃなくて良かった(笑)。ということで明日は...。

(平成26年5月20日/1758回)

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2014年5月19日 (月)

履歴書

最近は世の中に「厄介な」方々も少なくない。仕事上、恨みを買うこともあれば苦情も殺到したりすることも...。他は知らぬが、そんなことはめったにない牧歌的な事務所。それもそのはず雑居ビルの一室とは違い、広い駐車場の一角にあって見渡しがいいことから密談には不向きなのだが(笑)、陳情者に限らず地元の方々の憩いの場としても多くの方々が出入りする自慢の事務所である。

風薫る季節、当方の事務所にも新人を迎えることになった。特に募集をかけた訳でもないのだが、後援会の役員の紹介で採用をさせていただくことになった。採用といっても書類選考や面接などがある訳でもなく、口が堅くて性格が良ければそれでOK。指南役は事務所の大番頭。

そんなのどかな採用はうち位なもので、それが会社となると事情が違ってくる。雇うほうにとっても採用は会社の命運を左右しかねないし、雇われるほうにとっても人生を左右する重大事。外資系企業に限らず最近は転職が多く見られるようになったが、年齢を重ねれば採用の間口も狭くなる上に力関係も逆転。かつては懇願されて入社「してあげた」会社も入社「させていただく」ことになりかねない。

会社採用には履歴書は必須。前職以外に過去の職歴を記載するのが一般的だが、あまりにも転職歴が多いS君なんかは何か問題児なんじゃないって目で見られるから直近の会社と知名度の高い会社を残して後は割愛していると聞いたが、どうすれば自分を売り込めるか、その創意工夫が求められるのが履歴書となる。

さて、事務所にて雑務をしていたらおらがセンセイがひょっこり顔を出した。御意見番ともなれば雑談の中にこそ人生訓が含まれている。当初は現役時代の諸国漫遊記から始まったはずなのだが、ある出来事がきっかけで話題が履歴書になった。おらがセンセイは創業二代目の経営者。採用時に志願者が多ければどこかでふるいにかけねばならぬ。となると書類選考なのだが、されどそこに記された経歴や資格だけで甲乙を付けられるものでもない。

経営陣は1枚の履歴書から本人の適正を読み取ることに必死。一方で相手も相手、少なくとも自らの将来を決めかねないのが履歴書だけにいい写真を撮ろうとか、自分のアピールに必死。確かにどうしても内定が欲しければ工夫するもんナ。中でも字が殴り書きに近いようなのは「ボツ」なのだそうで。字の上手い下手は関係ない。あくまでも本人の姿勢の問題だと。

おかげさまで履歴書とは無縁の生活だが、直近に書いた履歴書は10年前の公募選考時のもの。「山崎君の当時の履歴書はなかなかしっかりしていたぞ」と。そりゃこっちも必死でしたから...(笑)。

たかが履歴書、されど履歴書。とりわけ履歴書の字は丁寧に書くべし。

(平成26年5月19日/1757回)

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2014年5月18日 (日)

モエシャン

話題の二人、マツコ・デラックスと池田清彦先生の対談本にマイノリティ(=少数派)を取り上げた部分があって、「自分たちが特別で、他の人は凡庸」というかたちでやった運動というのはだいたいがうまくいかない。日本共産党が伸びない理由もそこにあると分析をされているが、共産党のセンセイは熱心な方が少なくない。そんなことを裏付けるかのように...。

別に私が指名した訳ではないのだが、現在の副委員長は共産党のセンセイであって、委員会の事前レクを御一緒することが往々にある。別に議事録に残る訳でもないし、有権者が見ている訳でもないのだから...とサボりがちな私を横目に本当に熱心に質疑応答をしていただいていて、「言い分は兎も角も」その姿勢は見習わねばならぬと反省している。

私は怠け者の性分だから人が見ていないところでサボる。そこは否定しないが、やっぱり時には贅沢も必要...。ということで、久々のワイン会にてシャンパンを御馳走になった。ヴーヴにモエシャン、ドンペリしか浮かばない遊び人なのだが、シャンパンにはバブリー、いや、訂正、「華やかな」印象が強い。が、今回はあの歌舞伎役者の結婚式で振る舞われたというシャンパン「バロン・ド・ロスチャイルド」をいただいた。値段は知らぬ(笑)。

ロスチャイルドのワインといえばムートンとラフィットしか知らず、その歴史的経緯からお家騒動というか系統を異にする名門一族の確執があったはずなのだが、解説によればロスチャイルドファミリーが、一家のこれまでの功績とロスチャイルド家の精神的価値を代表するシンボルとして、世界でも最も名声の高いワインの一つであるシャンパーニュを造ろうと考案されたとある。「さすが、歌舞伎役者は違うよナ」と贅沢にもそんなめでたい1本をいただいたのだが、数あるシャンパンの中でもザルツブルグ音楽祭のメイン会場で振る舞われていた銘柄はモエシャン「のみ」。やっぱりモエシャンだ~(笑)。

さて、フレンチのメニューに「ロッシーニ風」とあればそれはトリュフやフォアグラを使った贅沢な料理を意味するが、ロッシーニはイタリアの作曲家。同氏の有名なオペラ「セビリアの理髪師」なんてのは3時間の大作だが、それをたった3週間で書き上げたというのだから恐れ入る。しかも20代の頃に。37歳の時にオペラ「ウィリアム・テル(フランス語ではギヨーム・テル)」を最後に引退し、類稀なる美食家として悠々自適の贅沢な日々を謳歌した。

そんなロッシーニ研究の大家とされるのが指揮者のアルベルト・ゼッダ氏。1929年生まれという同氏が指揮する東フィルの演奏を聴いた。作曲家の人生を象徴するかのように陰鬱さが微塵も無いメロディであって、ゼッダ氏自身も86歳とは思えないようなエネルギッシュなタクトを見せた。そんなロッシーニを聴いた後はやっぱり...。

溜池山王の「あべちゃん」。ロッシーニ風も結構だが、ここのやきとりが抜群に旨いんだよなぁ。

(平成26年5月18日/1756回)

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2014年5月17日 (土)

スト

「議員定数の半減」に「政務調査費の廃止」と前回掲げられた公約もどこへやら。政務調査費は政務「活動」費に名称が変わった為、廃止といえば廃止だがそんな屁理屈は有権者に通用しない。かくして政治家の信用は失墜していくのだが、再び迫った統一選に向けた公約をどうするか。

とっておきの秘策は市長公約のパクリ。だって向こうは財源と権限をトップダウンで行使することが可能なのだからよほどのことがない限り歩調を合わせておいたほうが得策。で、「私が市に働きかけた結果、公約が実現しました」なんてやられた日には...。だから日々の活動って大事なんだよナ。

そう、昨日の市民委員会は陳情の審査。陳情名はちょっと長いのだが-「過労死防止基本法の制定を求める意見書」の提出と「本市の過労死防止施策の充実」を求める陳情-。陳情の取り扱いについては全会派一致の趣旨採択の結論に到ったのだが、意見書提出については、現在、「過労死等防止対策推進法案」を今国会中に議員立法で提出し、成立を目指すことが超党派の議員連盟により確認されていることから屋上屋を重ねぬよう今回は見送られることになった。

労働争議といえば、W杯の開催国ブラジルではストライキが頻発。スタジアム建設の遅れなどは言わずもがなだが、警察官のストライキが招く事態は深刻。警察官がストを実施した都市では略奪などの犯罪が相次いだという。そもそもにW杯は国の沽券に関わる大イベントであるにも関わらず、世の模範となるべき公務員、中でも治安を守るべき警察官のストは国の威信を著しく失墜させた。警察官がストをするなんてスゴい国だよな~。

そもそもにストにより待遇改善を求めるなどということ自体がバカげた発想だと思えてしまうのだが、わが国の公務員には労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)のうち団体行動権(=スト)は認められていない。警察や消防、自衛隊などは労働組合の結成・加入すら認められていないが、それもそのはず。公務員には終身雇用と年功序列の賃金体系が保証されているのだから処遇改善を求めるなどといっても勤務時間と特別手当の死守程度。

労働時間なんてのも時間の厳守は求められる一方でその時間内の生産性などが問われることは皆無。まいど外資系企業との比較で恐縮だが、そちらでは雇用時の契約こそ全て。どれだけ残業して上層部に猛烈にアピールしても契約時の目標を達成しなければ解雇通知が示される厳しい世界。労働時間よりも仕事の生産性や結果が問われるべきだと思うのだが...。

とりわけ公務員の世界にありがちな「労働時間が決まっている以上、やってもやんなくても同じ」というのは短絡的な発想。いつどこで路頭に迷うか分からないのが世の中。そこでサボったツケはいつか回ってくるだけに目の前の仕事には全力投球をすべきではないかと。

そこで磨かれる技術や経験って結局は自分の糧になるんだよナ。

(平成26年5月17日/1755回)

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2014年5月16日 (金)

西陣織

それこそ冥利に尽きるというもの。Kセンセイの質問を聞いて早速にCDを購入したとの話を当人の前で披露したところ、「じゃあ次回は生演奏の機会を...」とチケットを贈られたそうで。みんなの党の小川顕正センセイの話。

その曲目はマーラーの交響曲第2番に違いないと思い浮かぶのだから私も捨てたものではない。ミューザ・リニューアル時のこけらおとしにこの曲はどうかと当時の市長に迫っていた。そう、マーラーの交響曲第2番には「復活」という標題が添えられていて、この曲を聴いて感動したギルバート・キャプランっていう米国の大富豪は自ら指揮法を学び、自費コンサートを催したところ絶賛を浴びて、今も尚、「復活」のみを振る指揮者として名を馳せているのは有名な話。

今回の視察先の一つ、京都市には再来年に創立60周年を迎えるという京都市交響楽団がある。全国には東京都交響楽団や仙台フィルハーモニー管弦楽団、水戸室内管弦楽団等、自治体が関与する交響楽団は少なくない。公演収入を差し引いた不足分の運営経費を自治体が負担している事例が大半だが、その負担額はおよそ3~5億円程度であって、自治体における昨今の厳しい財政状況からやり玉に上がることもしばしば。

未だ権威主義が色濃く残る世界だけにお高くとまる関係者も少なくない。存続の危機はまさに自業自得的な面も大いにありそうだが、もう一度、自治体が交響楽団を有する意義というのを見つめなおしてみてはどうか。本市にはあれだけ立派なホールがある上に洗足学園音楽大学や昭和音楽大学などもあり下地は十分なだけに川崎市交響楽団なるものがあれば、本市の魅力向上に繋がる上に情操教育の面でも大きな効果が期待できると思うのだが...。

大学時代に音楽を専攻しても卒業後にそれでメシが食えるのはほんのひと握りだけ。ならば、そういう若手にこそ活躍の機会を与えてもいいのではないか。勿論、こんなご時世だから公務員としての身分保障もなければ給与も新卒程度の安月給で十分。が、音楽監督には一流の人材を招致して、30歳までの若手限定のオーケストラなんていいよナ。

そう、何でそんなこと言い始めたかっていうと、今回の京都市の視察項目の一つに京都市産業技術研究所「京都ものづくり未来館」があった。京都には伝統産業が多い。その一つに伏見の酒があって、同研究所では科学的データに基づく酵母研究が進む。「獺祭」などにも見られるように従来の杜氏に依存してきた酒造りから科学的データの活用への転換は日本酒業界の流行。

また、西陣織や漆塗り、陶磁器等にも先端技術が応用されていて、伝統産業との融合が図られると同時に匠の技術継承を市が全面的にバックアップ。任期付の研究職員を広く募集し、研究所にて専門的な経験を積んだ上で後継者不足に悩む伝統産業の分野で活躍してもらっているのだそうで...。

当日は説明して下さった室長の情熱がひしひしと伝わってきたのだが、それにしても西陣織の技術ってのはほんとにスゴい。

(平成26年5月16日/1754回)

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2014年5月15日 (木)

横断幕

父の命日の朗報。川崎フロンターレの大久保嘉人選手が見事日本代表に選ばれた。昨季Jリーグの得点王なのだから堂々の代表入りだと思うのだが、本番での活躍に期待がかかる。発表の翌日には「早速に」香川真司、岡崎慎司両選手の応援横断幕が掲げられた御祝ムードの神戸市役所を訪ねた。

市民委員会の行政視察は京都市と神戸市。神戸市の視察項目は待機児童対策の現状、保育所等整備マッチング事業、都心地域オフィス等立地促進事業。保育所等整備マッチング事業については保育ニーズに対して需要と供給のマッチングを図るもの。行政はあくまでも民間の補完的役割に徹すべしという意味では評価できる施策。

待機児童対策については既にある程度の受入枠を確保しており、0~2歳児に特化した小規模保育園の整備状況や来年度に開始される子ども・子育て新制度等への対応状況などを聞いた。都心地域オフィス等立地促進事業は地盤沈下が懸念される駅周辺の活性化に向けて新築ビルのテナントに雇用を義務付ける一方で補助金を支給することで誘導を図るというもの。神戸市会も特別委員会を設置するなど三宮駅周辺の活性化に本腰か。

当日配布された資料の一つに「神戸市の概要」があって財政状況などを拝見していたのだが、何といっても気になるのはやっぱり...隣の給料。「特別職の給与・報酬」の項目には市長、副市長以下、議長、副議長と続き、ヒラの議員報酬の前には委員長、副委員長の報酬額が「別途」記載されている。そうか、正副委員長は特別な存在だから報酬も違うのか。ちなみに一般の議員に対して委員長は月額3万円、副委員長は1万5千円高い。本市はヒラの議員と全く同額の報酬。そりゃ向こうはモチベーション上がるよなぁ~。いや冗談、冗談。

さて、センセイの視察ともなれば宿泊は...。誤解無きよう、ビジネスホテルになるのだが、最近はほんとビジネスホテルが増えた。採算性を重視した構造に稼働率を高めることで低廉な価格を実現し、その低廉な価格が新たな旅行需要を喚起する好循環。若干の不都合も面もあるが、費用対効果は抜群。補助金誘導よりも市場の選択に委ねたほうが上手くいくというアダム・スミス信奉者なのだが、ビジネスホテルの乱立が保育園に重なった。

低廉な利用料による需要の喚起に新たな保育ニーズが求める規制緩和。あくまでも「保育に欠ける」児童を預かる福祉的役割を担ってきたことからその設置にあたっては厳しい基準が課せられてきたものの、最近は就労支援的な側面が強い。「園庭なんかは近所の公園で十分だ」と。東大出の霞ヶ関の役人でもそんな声は重々承知のはずだが、緩和できない理由の一つは潤沢な補助金。緩和すれば莫大な財源が求められることへの不安。

やるなら自治体で勝手にやってくれと。ということで、やったはいいけれど相手の下駄(=認可保育園への補助金)が高すぎて勝負にならん。でも、勝負にならんことを承知でやったんでしょ?とそれぞれの思惑が交錯する。

ビジネスホテルは頭打ちになれば自然淘汰されるが、保育園は...。そのへんがビジネスと政治の大きな違いなんだけど、そんな複雑な方程式を解くところがセンセイに課せられた役目なんだよナ。

(平成26年5月15日/1753回)

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2014年5月14日 (水)

聞かぬが仏

久々に県連のYさんから不在着信があった。同い年ながらこちらの世界での経験は遥かに長いだけに来年の統一選に向けた秘策でも伝授してくれるのではないか、などと期待を胸に折り返したのだが、当てが「全く」外れた。

「今年は厄年だから厄払いでもどうか?」と。え~!?そちらには疎い私でも男42歳の厄年位は知っている。この正月の初詣でも御祓いは本厄の来年に...と悠長に構えていたのだが、そりゃ一大事。今年も既に半ば、聞かぬが仏だったか...(笑)。ということで、Yさん他と近々御一緒することになった。

さて、昨日の続き。頭を使う人はボケにくいはずなのに、公務員、教員、会社役員がなぜボケやすいのか。認知症が「記憶障害=海馬の機能低下」で始まることはよく知られているが、その海馬の機能低下を招く一因が、無気力、無関心、怒りやすいなどの「不安定な感情=扁桃核の機能低下」によるものであって、快・不快を司る扁桃核の活性化が認知症予防のカギを握るという。

扁桃核をいちばん刺激する方法は、人を喜ばせること。だから落語家などはボケにくいというのだが、一方の公務員は前例主義でマニュアルから外れないことを大切にする。組織の論理を優先して淡々と仕事をこなし、多少のマイナスがあってもプラス評価が多い人よりも、プラスはなくともマイナス評価がない人が出世は早い世界。がゆえに公務員は「国民や住民に喜んでもらおう」という意識が少ないと分析されている。

前述の公務員、教員、会社役員とも快・不快の感情をあまり出せない職業であって、その職業に限らず、快・不快の感情をあまり出せない人は認知症になりやすいと結んでいる。とすれば公務員と対極のセンセイ方は安泰か(笑)。

そう、せっかくだから今日は認知症になりやすいとされてしまった教師と教育現場の話。教師なども「先生、先生」とちやほやされる職業の一つであって、教師万能主義が本人の錯覚を招くこともなくはない。殻に閉じこもっているとそこがヘンだということは気づかないもの。とすれば、「ここがヘンだよ」との声こそが大事ではないかと。聞かぬが仏じゃダメなんだナ(笑)。

そう、春の恒例行事の一つに遠足があって、今年は動物園に出かけたと聞いた。1学級を何グループかに分けて班長に副班長、時計係に地図係などと役割分担。集団規律を教えることは大事であって、普段遊ばぬクラスメイトでも四六時中一緒にいれば気づかされることもあるだろうし、そのへんまでは大変結構なのだが、肝心の昼食時は自由行動になってしまったそうで、中にはひとりぼっちになってしまう子も。そこは先生が一緒に食べてくれたりもするというのだが、せっかくの集団行動に主眼を置いた方針なのだから昼食時も同じ班の仲間で共にしてはどうかと。

大人にとっては些細な話かもしれないが、子供心は繊細なだけに確かにひとりぼっちになったら寂しいよナと。

(平成26年5月14日/1752回)

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2014年5月13日 (火)

恰幅

1県4市のサッカー交流戦。あくまでもレクリエーションであることは承知をしているのだが、目の前にボールが転がっているとつい夢中になって追いかけている「純粋な」自分がいて...。

最近では大人顔負けだが、ひと昔前のボールに群がる子供のサッカーと同じ。尚且つ、野球と違って攻守の区切りがないから試合開始のホイッスルと同時にずっと全力疾走。「フルマラソンを走るんでしょ」といわれるけれども使う筋肉が全然違う。おかげで翌日は...。でも、翌日に痛みがくるのは若さの証拠か(笑)。

そうそう、およそ世のセンセイってのは恰幅がいい。というか「デブ」が多い。旨いもんを食ってラクをしているからだと思われがちだが、これがどうして不思議と俊敏な動きを見せるんだよナ。私などは年齢的にも体力的にも上位に入るはずなのだが、「デブ」のセンセイのほうが「予想以上に」速くて器用だったりもする。さすがセンセイ。ただの「デブ」じゃないんだな~と(笑)。閑話休題。

新卒で順風満帆の会社に入社したはずなのだが、会社の業績が低迷、社員の必死の努力むなしく会社は倒産。40歳を目前に無職に転落。本来であれば人生の絶頂期の挫折。子供の養育に家のローン返済が重なるだけに一刻も早く就職先を見つけねばと必死で活動を続け、何とか就職先を見つけることが出来たという。そんな御主人が晴れて退職を迎えることになった。「当時はたとえ明細一つでももらえることが嬉しかった」と奥様が保管し続けた給与明細を見た御主人様から謝辞があったと伺った。

さて、少し前に文藝春秋の季刊号「認知症に勝つ」を読んだ。認知症に関する最前線の動向や様々な体験談が綴られている。元高槻市長の江村利雄氏は寝たきりの妻の介護を理由に任期途中で辞職。「市長の代わりはぎょうさんおっても、亭主の代わりはおまへんから」という名文句を残した。その夫婦愛もさることながら任期途中で市長という職務を断ち切れる決断がスゴい。それだけ介護の現場は壮絶を極める証左か。

そうそう、その季刊号の中の「公務員はなぜ認知症になりやすいのか」という長谷川嘉哉氏の内容が秀逸。同氏によればボケやすい職業は公務員に教員、そして、会社役員だという。会社役員といっても創業者はむしろボケにくいのだそうで。その職業と認知症の関連性を上手く結び付けている興味深い考察。公務員必読ですぞ。

(平成26年5月13日/1751回)

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2014年5月12日 (月)

母の日

早朝から着信があった。「今日は総会だったよな。中山さんの事務所ってどこだ?」。「えっ、そんなことも御存知ないんですか?」と反問するのをぐっと堪えて、「御一緒させていただきますのでお迎えに上がります」と返事をした。

おらがセンセイが出席するとあっては一大事。蜂の巣をつついたような...でもないが、後援会の役員会などでも当日の議題以上にそちら動向こそが最大の関心事。既に顧問に退かれたとはいえど来れば氷を張ったような緊張感に包まれる。不在であれば雑談多くしゃんしゃんの会議も一転ピリピリムードに。時にそういう怖い存在というのも必要ではないかと。

そう、中山さんというのは地元の衆議院議員の中山のりひろセンセイ。センセイとは思えない腰の低さとその気さくなキャラから、ここだけの話、陰では「のりぴー」と呼ばれている(笑)。自民党麻生支部の総会を「久々に」開催するにあたり事務所の会議室を提供してくださることになった。「久々に」というのも元々保守地盤の強いエリアなのだが、「自民党」の看板を背負っていたセンセイの転職や移籍が相次いだことから目下再建中の政党支部。

党組織は弱くとも国政選挙になれば地元の後援会がフル稼働するから然して支障もない。されど、G党ならぬ野球好きというのもいるように後援会の中には「あくまでも個人的に」という方も少なくない。私みたいな末端の些細な活動が自民党の支持率に繋がれば...否、支持率アップどころか看板を汚さぬよう活動を続けているのだが、「来年は統一地方選だけに諸事情を報告しておいたほうがいいだろう」との支部長の判断。ちなみに支部長は同じ麻生区の尾作均センセイ。

さて、おらが高石町会には芸能部があって、詩吟に舞踊、フラダンスらの同好会の連合体なのだが、毎年、この頃に芸能部主催の発表会が予定されていて、そのプログラム作りが私の「大事な」仕事の一つになっている。「高石」といえば私の膝元だけに芸能部のみなさんは最重要顧客。向こうにとってもプロに頼むよりも融通が利いて使い勝手がいいことから双方の思惑が合致した結果の賜物。

が、今年は待てど暮らせど依頼が来ない。もしや相手に寝返りでも...と心配していたら今年は小学生のT君が手伝ってくれたという。でも、詩吟に日本舞踊などは難しい漢字も少なくないから小学生にはちとムリだよナ。が、そんな懸念も杞憂に終わる。最新型のノートPC片手に検索機能や辞書を駆使してスラスラと入力を終えた。確かにうちの小学2年生の坊主なんかも勝手にiPadをいじってるけど、誰が教えた訳でもなく、それなりに使いこなしているもんナ。だから怪しいやりとりやバカな写真なんかは削除しておかねば怖くて仕方がない(笑)。

そんな「ませた」ガキどもから「日曜日は母の日だから早く帰って来い」と督促された。ということで再び母との食事会。いつも支払いを申し出るのだが、過去に私が支払いをしたのは一度だけ(あんまり自慢できないけど...)。ってことは母の日も...。ニコニコしながら「いいのよ」と勘定を済ませてくれる母には頭が下がる。

(平成26年5月12日/1750回)

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2014年5月11日 (日)

御開帳

川崎大師平間寺では10年に一度の大開帳だそうで。「赤札」の御利益に預かろうと京急大師線も白帯部分に赤いラッピングを施したイベント列車「大師線赤札号」が臨時運行。連日、大勢の参拝客が押し寄せていると聞いた。

が、何もご利益は御大師様ばかりではない。おらが地元でも12年に一度の三十三箇所の観音様御開帳巡りが話題であって、その一つが細山の「南嶺山 香林禅寺」、そう、「こうりんじ」である。最近も寺で催された通夜に参列したのだが、住職が「戒名」の解説をして下さることが評判。

そのへんには疎いもんで、耳を立てて聞いていたのだが、どうやら「戒名」なるものは漢字の字数が多くて末尾の称号が大事らしいということが判明した。末尾が「院殿居士」ともなれば...布施の額は知らぬ。実家の仏前には親父の戒名らしきものがあって漢字が三文字しかない。さては葬儀の際に布施をケチったのではないかと心配していたのだが、宗派の違いらしく、浄土真宗では漢字三文字が一般的で「戒名」ではなく「法名」というのだそうだ。

さて、1県4市議会のサッカー交流に参加した。きっかけは自民党の政令市議連。「勉強会も結構だが、何かレクリエーションでもどうか」との話になった。前回は横浜市が幹事役にてマリノスタウンを借りて自民党4市議会の交流戦が行われた。されど、横浜市会は県庁とも近いことから神奈川県議会とも交流試合が行われていて、同県の好にて本市にも誘いが来るのだが、今回は1県4市の超党派でどうかということで「1県4市議会によるサッカー交流戦のお知らせ」のA4用紙が届いた。

差出人は神奈川県議会サッカー部監督、元Jリーガーの森正明センセイ。それでメンバーをそろえるようにと団長から仰せつかった。うちの部屋は団会議で報告すればいいだけの話だが、他の会派をどうするか。

別に隠すものでもないから議長名で全員に案内が出来れば好都合なのだが、向こうの議長を通じて打診があった訳でもない。私が個人的に各会派を回ることになった。あの手この手を尽くすのだが、あの政党だけは腰が重く...。「センセイ、どうかね?」-「いや、うちは...」と言葉少なめ。そこまで上の機嫌窺いをせずともいいではないかと思うのだが、あまりしつこいと「カラオケの誘い」になっちゃうからナ。

そう、以前は各都市対抗の野球大会があったそうで、本市は全国大会の優勝経験もあるという。センセイのチームですぞ。それは各都市の議会事務局が調整を図っていて結構盛り上がっていたらしいのだが、「レクリエーションに公務員を使うとは何事だ」というよくありそうな風潮に流されてとりやめに。

そうそう、試合といえばSTAP細胞。研究者の不服申し立てに「改竄と捏造という不正は明らか」と再調査を不要とした「理研」。泥試合、いや、正確には泥「仕合」が正しい記述なのだが、何とも醜い試合になりつつある。雑誌「選択」に社会の暗部に鋭く迫る「日本のサンクチュアリ(=聖域)」というコーナーがあって、今月号はその「理研」への潤沢な補助金とそれに群がる面々について描かれている。

やっぱり「補助金」ってのは意欲を阻害するんだよなぁ。

(平成26年5月11日/1749回)

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2014年5月10日 (土)

カラオケ

実績主義が至上命題の外資系企業では営業マンの売上げと報酬は完全連動型だけに売上げ数字が落ち込んだ他人のとばっちりを受けることはない。それはあくまでも本人と課長、というかマネージャーの責任となる。されど、会社によっては「アイツのせいで課の目標達成には到らなかった」と、そんな愚痴や不満はどこかで聞いたことはないか。

まぁセンセイ方にとっては選挙での当選が目標となる訳で、仮に資質に疑問符がついていたとしても選挙で当選してくる以上はそれほど目くじらを立てるほどのものでもないと思うのだが、時に仲間から陰口を叩かれることがない訳でもない。「アイツは代表質問の原稿枚数が少ないんじゃないか」と。実際に政策通の方々が手がける枚数が多いのだが、最終的には制限時間以上の原稿が仕上がる訳で、人をとやかく言わずともいいのではないか...。

Kセンセイとそんな雑談をしていたらカラオケ屋で歌が苦手な人物に歌わせようとする輩と同じではないかとの例えをいただいた。私なんぞも歌手でもない他人様の歌を聴くなどというのはどうも苦手で、そのくせ「一曲どうか?」などとマイクを回されるのだからたまったものではない。得意な方々で歌っていればいいではないかと。そうそう、原稿は人並み以上にはやっておりますゆえ。

さて、緊張感高まる南シナ海。ベトナムの巡視船と中国当局の船との衝突映像が公開された。露骨に中国贔屓の姿勢を見せる報道番組、そんな媚中派の面々にはただ呆れるばかりだが、内閣府の調査によれば中国に対して「親しみを感じない」とする層はついに8割を超えたという。

少し前の話だが、社会人時代の同僚から着信があった。ある人のツテを利用して国会議員のセンセイのアポを取ったのだが、初対面な上にそちらの世界には慣れていないから同席してくれぬかとの依頼。子供じゃあるまいし...。されど相手はあの森喜朗センセイの地盤を継いだ御仁と聞いて、物見遊山で出かけることになった。

石川2区といえば小松市。小松市といえば...空港と小松製作所、そう、重機のコマツ。雑誌「プレジデント」に掲載されていた坂根正弘氏の対談を読んだ。コマツ創立以来の赤字という難局を見事に乗り切った経営手腕は高く評価され、相談役に退いてからも経団連の副会長や政府の諮問会議メンバーなどとしても活躍中。「ダントツ経営」の著書こそ読む機会に恵まれないが、注目の経営者の一人。

記事には中国進出時における経験談が紹介されていて、ある会議の席上、現地の代理店社長が「自分たちの仕事は売って終わりだと思っていたが、どうも違う。特に建設機械は売る前の種蒔きや売った後のサービスが大事だ」と発言したことにわが意を得たりだったとの記述を見かけた。

中国はデパートなんかでも店員がモノや紙幣を平気で投げる上に横柄な態度が常識。その根底には「働いても働かなくても給料は一緒」との認識があって、客も客で「対価を払っているんだから」と無愛想。そのへんに価値観の違いがあるのだが、最近は日本のサービス精神を学ぼうという向きもあるらしく...。どうか。

(平成26年5月10日/1748回)

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2014年5月 9日 (金)

白衣の天使

詳細は省くが、GW最終日に向こうの母親と夕食を一緒にすることになった。「こどもの日は何か御祝いしてもらったの?」-「してない」。両名ともそこに「あてつけ」の意はないはずなのだが、何とも子供というのは正直だ。

さすがにゴルフの話は内緒にしていたのだが、それもまた付き合いというもの。元来仕事が好きな性分でありながら社会人時代は連休明けに腰が重い日もあったけど今は休み明けの登庁日こそ仕事が捗りそうで...。

さて、区内在住の大学の先輩から呼び出しがあった。先輩といっても昭和13年生まれだから「大」先輩となるのだが、そんな先輩は若かりし頃に脱サラしてはじめた事業が順調に推移し、会社経営者として今も第一線で御活躍の身。既に後期高齢者であって、それなりの財も成したのだから悠々自適の生活を過ごせば良さそうなものだが、未だ衰えぬ仕事への意欲には脱帽させられる上に、ビジネス機会を生み出す視点にも驚かされるが、何よりも生涯現役とばかりに働き続ける姿勢がスゴい。

医療費の負担割合がどうだと不平不満ばかりの方々とは対照的。とにかく話し下手なもんだから聞き役に徹していることが少なくない。自らのくだらん自慢話よりも他人様の経験談はいろんな気づきを与えてくれる。そう、時折、「謹呈」と記された本が役所の机上に置かれていることがあって、このたび、公益社団法人川崎市看護協会から一冊の本が届いた。

「健やかに生き、自分らしく逝く-訪問看護は在宅療養の伴走者-」と題したその本には訪問看護ステーションにおける看護師の日々の奮闘が綴られていて、興味深く全て拝読させていただいた。今年度からの診療報酬改定を機に開業医の在宅医療が促進されるとはいえ、病院に比べて設備不足が否めない自宅ではほんの些細なことでも生死を左右しかねないように見えてしまうだけにとにかく家族にとっては不安が募りがち。

本によれば当人の希望とは裏腹に利用者の約3割が病院での看取りを余儀なくされ、その大半の理由は家族・介護者の介護負担・不安等による入院とあった。ある程度の医療知識を備えていればあとは患者や家族の不安を軽減させるといった人の機微に触れるほうが大事であって、医師はとにかく多忙を極めるだけに在宅医療の支え手として看護師への期待は高い。

本市でも在宅医療に関連した団体により在宅療養推進協議会を立ち上げ、多職種連携の強化、在宅療養者に対する一体的な支援体制の構築に向けた協議をスタートさせた。今年度からは新たに設置された地域包括ケア推進室を中心に庁内横断的な連携を図りつつ、基本方針を策定予定とのことだが、現場の第一線で活躍される看護師のみなさんの活躍に期待している。

(平成26年5月9日/1747回)

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2014年5月 8日 (木)

仇は敵

そのようなことで宣伝されてしまうのは不本意なのだが、GW中の水難事故のご当地がわが郷里であって、交通の便からか毎年、夏には長野県から多くの海水浴客が訪れることで有名な新潟県上越市。幼少より海と雪に育てられたようなもんだからその怖さも承知の上だが、一見、穏やかに見える海にも魔物が住んでいて時に牙を剥く。大自然とはかくも非情なもの也。

そんな上越市には上杉謙信が居城とした春日山城があるからそちらの話もよく聞いた。毘沙門天の「毘」の旗の向こう岸には「風林火山」の旗がなびく。謙信が疾風の如く敵陣を駆け抜け、信玄の本陣にてひと太刀振るい、信玄が軍配で受け止めた川中島の合戦など子供心に目をキラキラさせながら聞いたもの。「敵に塩を送る」なんてのも謙信の義侠心と懐の深さが窺い知れるエピソードでいいよナ。

さて、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が面白いと聞いたが、過去に圧倒的な高視聴率を記録したのが、「独眼竜政宗」と「武田信玄」。ちなみに謙信にまつわる作品も好評で、やはり群雄割拠の時代に武将がしのぎを削る戦国モノはそれだけ多くの人を惹き付け、国民的な人気も高そうだ。歴史的にも甲斐国、武田信玄の影響が残る関東近辺。

「人は石垣 人は城 情けは味方 仇は敵なり 仇は敵なり~♪」とは武田節。勿論、郷土の英雄、謙信贔屓なのだが、その謙信と死闘を繰り広げた信玄の兵法や人心掌握術、人材登用の妙から人間的魅力にも注目をしていて、信玄ゆかりの兵法書「甲陽軍艦」がかねてより気になっていたのだが、知人のUさんの私的現代語訳が面白い。

同氏によれば、「我が国を滅ぼし我が家をやぶる大将」に4つのタイプがあって、「馬鹿な大将」、「利口すぎる大将」、「臆病な大将」、「強すぎる大将」。中でも「馬鹿な大将」については...。

-大将が「馬鹿」である故に起こってくる結果は、同じような「馬鹿者」を重用するということである。そしてその「馬鹿者」が、また同じような「馬鹿者」にポストを与えてしまう。したがって社内で「忙しくして活躍している人」は、皆「馬鹿者」が揃ってしまう。その「馬鹿者」を、社内の人が人格者と褒める。ついに社内の10人のうち9人までが軽薄な、へつらい者になり、「馬鹿者」同志が、互いに利害を結んで、仲間褒めと正直者の排除に努める。しかも大将は、自惚れゆえに、この事態に気がつかない。こうなれば最後、会社は滅亡の他はないのである。普通の会社であれば潰れて終わりです。馬鹿な組織は淘汰される・・・しかし こんな輩ばかりでも、潰れることのない組織があります。誰もが知っている、あの組織-。

途中、表現が過激すぎて全て紹介出来ないのが残念(笑)。潰れないが故に許されてしまう風潮を戒めるのが私どもの責務かと...。次回の続編を秘かに期待している。

(平成26年5月8日/1746回)

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2014年5月 7日 (水)

眉唾物

模倣は文化。世の作品は少なからず他人様の真似か盗作が大半を占めるが、それをさも自らの手柄が如く宣伝するところに落とし穴があって...。虚栄心ってヤツなんだけど、他人様の功績でひとりだけおいしい思いをしちゃイカン。ということで今日はフェイスブックに見かけた投稿から。

「川崎市の上下水道局が販売している「生田の天然水-恵水(めぐみ)」がモンドセレクション金賞を取得しました。・・・しかし「モンドセレクション」って審査料20万弱払い、申請製品の8割が賞を取れるんですよね。賞というより認証? まあ、マーケティング的にはありだと思います」とは無所属の小田理恵子センセイ(幸区)の投稿。

本市が販売する「恵水」の製造原価(委託料)約88円に対して販売価格は100円と単体としてはかろうじて黒字を確保しているものの、委託料以外のコストも含めると採算性は厳しく、事業継続に疑問の声が上がっているのも事実。平成23年度の包括外部監査においては市に事業実施の正当性を求め、販売戦略におけるマーケティング的思考が極めて重要と指摘されている。とすれば「モンドセレクション」も市が編み出した苦肉の策かもしれないが、指摘後の対応という意味ではひとまず及第点ではないかと。

著者のことは詳しくないが、最近、そのタイトルに惹かれて読んだ一冊に「堕落のグルメ」という本があって、副題には「ヨイショする客、舞い上がるシェフ」とある(惹かれるでしょ?)。これがなかなかの辛口批評であって、掲載された店主のしかめっ面も想像に難くない。

あくまでも「中にはそういう店もある」ということなんだろうけど、グルメサイトと店の「癒着」なんかも描かれていて、それで客足が伸びれば店も万々歳。センセイ流に言えばそれは「マーケティング的にあり」という表現で、私も「あり」だとは思うが、政治同様、世にそんな清潔な世界はない訳で、結局は袖の下、「グルメ」じゃなくて「グル」なんだよ「グル」(表現が汚いナ)。

ミシュランなんてのも世に「グルメ」とされている方が選んでいるだけにさすがにマズいとは言わぬまでも「これで?」という店もあって、ミシュランとは疎遠でも旨い店は少なくない。世間の評価を気にせずとも旨いもんを食わせてくれる店はあって、やっぱり頼れるのは自分の味覚。本人同士は結構だが、それで踊らされる客は何とも気の毒なだけにそこに警告を鳴らす同書は意義ありか。

およそ「評論家」なんてのも眉唾物。中にはセンセイ以上に手に負えない評論家も居たりして...。センセイは少なくとも大なり小なり選挙を通じて世の審判を受けるけど、あの方々は世間がヨイショすることで権威を維持しているのだからどこかで勘違いが生じないとも限らない。所詮は単なる「人」なのだから評論家の「こうです」に「ハイそうですか」と盲目的に追随するのは愚の骨頂。

ということで今日の授業はこれでオシマイ。

(平成26年5月7日/1745回)

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2014年5月 6日 (火)

青田買い

江戸の参勤交代時に毛利輝元が開いたとされる萩往還道。全長250kmを48時間以内の完走を目指すという山口100萩往還マラニック。ジョギング仲間、というよりも師匠のMさんが挑戦して見事完走を遂げた。タイムは47時間23分36秒。Mさんの偉業達成に乾杯。

さて、今日も医療に関する話題から。やはりたった保険証1枚で全国どこでも同じ負担で受診出来る制度ってのは何ともスゴい。英国などはGPと呼ばれる総合診療医がゲートキーパーの役割を担い、患者を必要に応じて各方面に割振るというが、「どこでも」というフリーアクセスを保証したわが国の医療制度はWHOによる国際比較において総合評価で世界第一位。

されど、海外の評価と自国内の満足度に大きな乖離があるのもわが国の特徴。海外事情を知ればどれほど恵まれているか分かるはずなのだが...。「フリーアクセスも保障された」後期高齢者の1ヶ月の自己負担限度額は4万4千円だが、そんな程度では済まないのがこちら。

国が基準を定める認可保育園への入園を希望しながらも定員枠から溢れてしまった方の受け皿が「認定」保育園。この認定保育園に通う児童は待機児童のカウントからは除外されることから市もこちらを斡旋することで待機児童数を減らそうと躍起。本市独自の基準を設けた「認定」保育園は「認可」保育園と違って、国の補助金が投入されない分、運営費は園の利用料に転嫁される。

本来であれば認可保育園に通うべき児童が定員を理由に拒まれて利用料が倍以上もする施設へ通う実態はいかがなものかと過去に取り上げたこともある(平成23年 予算審査特別委員会-03月07日-03号)のだが、そんな認定保育園に通う児童の保護者に対して平成25年10月から1人月額5千円の補助が支給されることになった。

されどそれはさすがに雀の涙というもの。あまりにも少なすぎるということでこの4月から現行の待機児童の約9割を占める0~2歳児に対して補助の増額が図られることになった。その拡充に要する費用は約35億円であって、それだけの予算をポンと付ける、その判断に対して各方面から様々な声が寄せられたが、格差是正と既存施設の有効活用という面においてはそれほどワルくない判断ではないかと。

やはり行政が認可保育園の受け皿を確保するとなると多大な事業費も要する上に希望者全員の入園を保証するものでもない。ならば既存施設の有効活用を図るべきというのは妥当な帰結となりそうで、あとは3歳児以降の児童に対する対応をどうするか。3歳児以降は保育園以外に幼稚園という新たな選択肢が生まれるが、既に0~2歳児の段階で保育園に預けられた園児はエスカレーター式に上がっていくから就学前までは保育園を選択する可能性が高い。

市はあくまでも0~2歳時に特化した受け皿の整備を進めるとするが、制度的に0~2歳は保育園「のみ」に限られるだけに園児の青田買いは幼稚園にとっては迷惑な話。そのへんのどう折り合いを付けるか。待機児童対策の第二幕がスタートする。

(平成26年5月6日/1744回)

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2014年5月 5日 (月)

鬼門

絶好の行楽日和。それは贅沢な悩みか、子供の相手は疲れるからと、そちらをサボってジョギングにて汗を流した。

そもそもの動機が不純なのだが、体内の老廃物を排出するデトックス効果にランナーズハイの作用か頭の中もスッキリでリフレッシュ効果抜群。どんな仕事であろうともストレスは健康の大敵。その癒し方はクラシックにワイン、スポーツに旨いもん等々、挙げれば枚挙に暇は無いが、最も手頃で効果的なのがこのジョギングではないかと。

さて、増税から1ヶ月。現政権への支持率にも大きな変化は無さそうで...。消費税の増税は政権運営の鬼門。何度と無く冷や水を浴びせられてきた過去があるが、振り返ってみるに当時の判断がなければ国家の財政運営はとっくに行き詰っていたはず。今となってはあれだけの批難に晒されながらも消費税導入に踏み切った当時の政権がもう少し評価されてもいいと思うのだが...。少なくとも私は特定の方を狙い打ちにする相続税とか所得税よりもおカネを使った人がその何%かを負担する消費税が最も公平性が高いと思うけど。

似たような構図が見受けられるのが医療の分野。「高齢者の医療費が高すぎる」との御意見をいただいた。医療費といっても利用者負担のことらしく、高齢者の医療は「無料化」にすべきだと。当人は勿論、後期高齢者の御一人である。選挙は年齢層が高ければ高いほど投票率は高くなるから総じて高齢者優遇の政策になりやすく、政治家も投票所に足を運んでくれる高齢者の「票」欲しさに阿りがちであることがこれまでも指摘されてきた。

医療費の自己負担とて現役世代の3割に対して原則1割と優遇されているのはご承知の通り。毎日通院ともなれば1割か3割かの違いは大きいけれども、1ヶ月の自己負担限度額はきちんと設定されていて残りは保険料又は税金での負担。それだけでも十分に恵まれていると思うのだが。尚且つ、これまでの人生においては数十年間も資産を築く機会があった訳で、確かに健康面を見れば若者は恵まれているけれども資産の面では高齢者が圧倒的。それを棚に上げて「高齢者をいじめるな、現役世代が負担すべき」だというのは些か虫が良すぎやしないかと...。

「高齢者の負担をゼロにすべし」が「消費税増税反対」に重なる。「利用者負担を上げるべし」、否、「再考すべし」と唱えただけでも「アイツはけしからん」と袋叩きが始まりそうな気配。怨念のパワーこそ恐るべし。人数は少なくともそちらの声のほうが大きいから「余計なことは言わないでおこう」と。ということで制度の持続可能性は議論されることなく、財源は棚上げにされた状態で従来の政策が「何となく」継続されていく。

今回の消費税なども反対運動に翻弄されること無く今日を迎えたが、医療費とて単なる負担の多寡だけで候補者への投票行動が決まるものでもない。そのへんの高齢者の良識に期待していて...。

(平成26年5月5日/1743回)

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2014年5月 4日 (日)

離活

川崎市議会の広報紙「議会かわさき」の100号を記念して街頭キャラバンが実施される旨の通達が届いた。届いたFAXによれば、議員「自ら」が街に出て「開かれた議会」に向けた取り組みをPRするとのこと。

これはいい宣伝機会とばかりに「キラリと光る」バッチを付けてセンセイらしい格好で出かけたのだが、現地ではオリジナルジャンパーを着るようにとの指示。それじゃあPRにならんじゃないか。そりゃ自己都合ってもんで...。やはりおらが新百合ヶ丘駅周辺の方々は関心が高い。ノルマを課された枚数の広報紙配布は予想時刻よりも早めの終了となった。

配布をしていて、ふと目が合った御婦人からある相談をいただいた。駅前のペデストリアンデッキの一部が雨漏りをしていて、その下のバス待合所のベンチにかかってしまうのだそうで、何とか対処して欲しいのだが、どこに相談していいか分からずに困っているとのこと。「私のほうで伝えておきますよ」とさりげなく伝えたのだが、議会も役所もまだまだ遠い存在なんだなぁと。

「どんな些細な事案でも絶対に現場を見ねばダメだぞ」とはおらがセンセイの教えだけにキャラバン終了後に現場確認に立ち寄った。勿論、今回は「キラリと光る」バッチ付き。偶然にも御婦人がちょうどバスを待たれていて、「あら議員さんだったの?早速に見に来てくれたのね」と。名刺こそ渡す機会を逸してしまったが、随分と喜んでいただいた。

さて、何かの際に女性の離婚活動、それを「離活」というらしいのだが、そんな記事を読んだ。年間24万組もが離婚する時代。記事には「離婚は幸せになるためのステップ」とのコメントも掲載されていて、本人の自由とはいえども第三者が何か離婚を斡旋するかのようなコメントには違和感を覚えてしまうのは私だけか。

そりゃ婚姻相手とのケリは付くのだろうけど、その後の生活はどうか。子供がいる場合は約8割が母子家庭、つまり母親が子供の面倒を見るということになるらしいのだが、昨今などは慰謝料など無い袖は振れぬと拒まれるケースも少なくないし、離婚後の収入や住まい等々を鑑みると、女性の立場は男性以上に厳しい。

やはり最近、ある母子家庭の母親から相談を受けた。昨年、御主人様を癌で亡くし、生活が厳しくなってしまったので市営住宅に入居出来ぬものかと。同じ市営住宅でも生活保護でも自ら望まざる結果、やむなくそうせざるを得ない状況になってしまったケースと年金の未納が如く確信犯的なケースが同一の支援というのはどうか。そのへんが混在していることに事の難しさがあって、これまでは目をつむってきたが、これだけ対象者が増えてしまうと皺寄せで支え手の負担が重い。

生活保護の受給資格は無制限、青天井だが、市営住宅は戸数が限られている。そんなケースを目の当たりにすると未納者や収入超過者などが居座り続けるというのは何とも憤懣やるかたなく...。本当に困っている人にこそ支援の手が差し伸べられなければならないと思うのだが、読者諸賢はいかが思われるか。

(平成26年5月4日/1742回)

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2014年5月 3日 (土)

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隣の多摩区在住のS兄から自分のベンツを好きに使ってくれと言われているのだが、未だその機会に恵まれない。あまり遠出の機会もなく、バッテリーも上がってしまうからというのがその理由なのだが、本人曰く「最上級クラスのベンツ」が車庫に眠りっぱなしでは何とも「もったいない」話ではないかと。

とにかくハンパじゃないほど本を読む。というか買う。図書館でいいじゃないかと言われるけれども読みたいと思った時に読むのが自分流。それだけにものスゴいスピードで本棚が埋まっていく。が、一度読んだ本を読み返すことはめったにないし、モノには執着しない性分で数か月に1度は本の買い取り専門店を利用することになる。たとえ少額とはいえども飲み代の足しにもなるし、何よりもそのまま捨ててしまうのはもったいない。

出版社にとっては買い替え需要の見込めない中古品市場に商売上がったりだが、逆の立場で見れば私なんかも欲しいと思った時にスグ読めればいい訳でそれが電子書籍であろうと手垢の付いた中古品であろうと内容は同じ。最近、事務所に立ち寄って下さった方から本棚を購入して来訪者による本の共同利用を促進してはどうかと提案いただいた。いわゆる「シェア」はこれからの時代のキーワードの一つ。

最近、欧州在住のMさんからから「AirBnB」なるサービスが流行と聞いた。ウェブを通して部屋を貸したい人と、宿泊したい旅行者を結びつけるWebサービス。空き部屋や家に余裕がある人はHP上に物件の写真、住所、そして一晩あたりの宿泊費用を掲示し、旅行者とのマッチングを図るというもの。日本ではまだまだこれからだが、果たしてどこまで普及するか。

田舎の古民家などは可能性がありそうだが、こと日本の場合はビジネスホテルが充実しているから一泊5千円で誰にも気兼ねすることなく快適な部屋が提供される。他社との競争によりサービスも充実、PCレンタルから快眠ベッド、屋上の大浴場なんてのまであって、費用対効果は抜群。「せっかく知らぬ土地に行く以上は旨いもんでも...」と夜メシのほうが高くつくこともしばしば。

そうそう、金沢の滞在時にもビジネスホテルを利用したのだが、驚かされるのは中国人観光客の多さ。朝食時なんかは日本語以上に中国語が飛び交う。まぁ日本人はビジネス利用が主で食事の際などは元々が静かなだけに余計に目立つ。アルペンルートなんかはもう9割が中国人の観光客。そりゃ雪が珍しく、仲間との観光にはしゃぐ気持ちは分からぬでもないが、とにかくうるさい。あのガツガツ感というか意欲旺盛なパワーには圧倒されつつも、あの貪欲な姿勢からは日本人として学べぬものがない訳でもない。

北京出身の事情通Cさんに聞けば、中国もメーデー前後は「五一」と呼ばれるGW。ましてやクールジャパンの魅力に円安効果もあって向こうでは日本旅行のブームなのだそうで。が、日本に限らず国内の観光地も大混雑。そりゃ13億人も一斉に移動するのだから推して知るべし。GWの中国旅行は控えたほうが良さそうだ。

(平成26年5月3日/1741回)

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2014年5月 2日 (金)

譲り合い

カメラ目線で「これでいいんでしょうか」の一言。何とも都合がいい言い回しに「では、あなたはどう思われるのか」とツッコミを入れてみたくもなる報道番組。それが製作サイドの手抜きか、コメンテーターの怠慢か。やはり歯に衣着せぬ物言いこそ大事ではないかと。

対照的なのが、おらが部屋の団会議。団長は議長就任の登竜門となるだけに中堅どころが務めるのだが、この団会議こそ委員会にもまして重要な会議だと教わった。新人たるもの30分前には着席して...されど当時は事実上の発言権は無く、団長の投げかけに数秒の沈黙後に口を開く最古老の一言で全てが決まった。いまは言いたい放題だけど...。勿論、私じゃない(笑)。されど変わったのは団会議だけではない。

明日からGW後半戦がスタート。仕事を片付けてGWを迎えたいと思うのは何も社会人だけでは無い。私の在籍する町会の総会は毎年4月29日(祝)。元々世帯数は多かったのだが、流入も相次ぎ、今では2千9百世帯が加入するマンモス町会に。そんなことからかつてはしゃんしゃんだった総会も近年はかなり厳しい質問が目立つようになった。あくまでも任意団体、役員も無報酬なのだからそんなに吊るし上げずとも...。

となると総会の行司役となる議長をどうするか、が、執行部の悩みの種。人によっては坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとばかりにその恨みが執行部に向いたりもするからそれなりの見識と経験を持ち合わせた上に「信頼の厚い」人物が好ましい。併せて書記の扱いをどうするか。いかんせんGWの前半戦の貴重な祝日となるだけになかなか見つからないらしく、そんな都合のいい人物なんてのは...。ということで、ここ数年、総会の書記を務めている。というか、「させて」いただいている。

ここ数年で目立つのは研修費に関する質問。「研修」とは名ばかりの単なる親睦のバス旅行であって無駄ではないかと槍玉に上がる。でも、センセイの視察じゃないんだよ(笑)。世帯あたり年会費3千6百円で然したる地域活動もせずにその恩恵だけ被っている訳であるし、勿論、自己負担の一部を補助していて、そりゃ羽休めの色彩が無いとは言わないけれども彼らは「無報酬」なんだからその程度は許容範囲ではないかとも思うのだが、そのへんがなかなか通じないのが今の世の中。

そして、毎年、敬老の日には70歳以上の方々に記念品が贈呈されているのだが、今年はその記念品に「不要ではないか」と物言いがついた。が、その発言は負担をする側ではなくて、恩恵に預かる側のおばあちゃん。「若い方々に申し訳ない」と。されど、それを心待ちにしている人もあって、品物の金額以上にそれを届けることで会話が成り立ち、近所付き合いが深まることを狙ったもの、との説明に若い出席者も納得の表情。そんな譲り合いが出来る地域っていいよナと。

(平成26年5月2日/1740回)

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2014年5月 1日 (木)

しきたり

「ルーズヴェルト・ゲーム」の早め帰宅がたたって、翌日は事務所で残業。すると、おらがセンセイがひょっこりと顔を覘かせた。「静岡から新茶が届きましたのでねぇ...」と。そうか、新茶の季節か。新茶といえば思い浮かぶシーンがある。

横山光輝の「三国志」の冒頭。蜀の劉備玄徳は漢の中山靖王の末裔とされながらも家の没落に伴い、田舎での隠居生活の日々。風雲急を告げる物騒な時代、親孝行者の玄徳は行商の帰りに家で待つ母の為に新茶を購入したものの、盗賊に襲われ、当時高級品とされた茶は「若者には贅沢だ」と奪われてしまう。その後、退廃した世の中の建て直しを決意し、有名な桃園の誓いへと進んでゆく。

さて、久々に句会に出席する機会があったのだが、今回は先師の邸宅の庭を借りての吟行だとのこと。いつもは推敲に推敲を重ねる余裕があるのだが、その場の「景」を詠む吟行となるとさすがにしんどい(笑)。が、雑念がない分、いい句が出来ていたりして...。

入口には「傘寿機に自伝裸につづりけり」の句碑がそびえ、玄関脇の蝌蚪(おたまじゃしのこと、春の季語)の池の橋を渡れば目の前に黄色いツツジ(んなもんないよナ)らしき植物が来客を迎えてくれる。花かと思いきや新芽なのだそうで、金伽羅(きんきゃら)と教わった。毎年、この頃になるときれいな色を付けるのだそうで見るものを愉しませてくれる。

錦鯉が優雅に泳ぐ池の水面には若楓の紅が映る。奥の茶室に案内いただいたのだが、途中、手を清める為と思しき趣ある手水鉢があった。蹲踞(そんきょ)と書いて「つくばい」と読むのだそうで、手を洗うとき「つくばう(しゃがむ)」ことに由来するのだそうで。ふ~ん。愛でる余裕がないせいか、花の名はからっきしダメなのだが、教わった花の名を入れて、「一輪の著莪(しゃが)の花見ゆ茶室窓」と詠んだ。なかなか気に入ってるんだけど...。

さて、その後は句会。先生と私以外は御婦人の皆様。平日昼間の句会ともなればそりゃ当然か。季語を含む五・七・五の俳句を作るだけなら兎も角も、句会となるとちょっと敷居が高い。茶会ほどではないにせよ、そのしきたりとは...。

そりゃ多少の違いはあるにせよ、まずは自ら詠んだ句を主催者に渡す投句。予め題が与えられた「兼題」以外は当季雑詠(とうきざつえい)といって自由題になる。ここでは何か教養が試されているようで「下手な句は出せないよナ」と躊躇してしまいがちだが、そりゃ他人様と比べるから。うちの伯父さんの庭園が如くあくまでも趣味の世界だから他人様は然して気にする必要もないんだよナ...。

で、次に各自が投句した作品の中から自らのお気に入りを選ぶ選句。これも服を選ぶのと同じくセンスが試されているようで「駄作を選んだらどうしよう」と不安になりがち。駄作なんてものはないんだけどね。ましてや選句のトップバッターは辞退されがち。ということで私に鉢が回ってきて、なおふみ選の句を披露申し上げた。

別に恥ずかしいことなんかありゃしない。時にそういうキャラがいると重宝するらしく。

(平成26年5月1日/1739回)

電子書籍「一日一話」

「一日一話」表紙

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