副産物
出雲大社を参拝した際に詠んだ句「参道に松の香りや秋惜しむ」が爽風先生の選になっていた。向こうにとっては神在月となる今月はとりわけ参拝客が多く、さすが縁結びの神様だけに若者やカップルの姿も目立った。神無月も今日が最後。今年もあと残り2か月となった。
明日発売予定の月刊誌「Vasco da Gama」に女性経営者との対談記事を掲載いただく予定なのだが、これまでの経歴におけるビジネス経験が私自身の大きな糧になっていて、行政がビジネスから学べることは少なくない。その収入の大半を税収に依存し、創意工夫はあらずとも在席しているだけで所定の給与が支給される公務員に対し、企業努力を怠れば淘汰されるのがビジネスの世界。
直近に読んだビジネス書に「俺のイタリアン、俺のフレンチ-ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方-」(坂本孝著)と「巨象も踊る」(ルイス・ガースナー著)があって、後者はそのタイトルが示す通り、90年代において大企業病に悩むIBMを再建した名経営者による一冊。巨象といえば市長選の敗北に沈む自民党の復活や新市長が言うところの市民株式会社「川崎市役所」に応用が出来ぬかなどと手に取った。
いま現在、鞄の中に数冊の本があってその一冊は「里山資本主義」なる新書なのだが、「里山資本主義」とは田舎の魅力に注目し、休眠資産を再利用することで経済再生・コミュニティ復活を果たそうというものらしく、「過疎を逆手に」とそれまで全く価値に気付いていなかったモノに注目し、成功を収めた事例が紹介されている。いやいや、田舎に限らず都市部といえどもまだまだ多くの可能性を秘めていて、カネを生む木もあるはず...。
さて、選挙の御礼、というよりもお詫び行脚で地元を歩いていたのだが、人と会えば様々な話題が生まれ、こちらに気づきを与えてくれる。中でも美容と健康に関する話題は巷の関心が高く、机の引き出しは幾つあっても困ることはない。数日前に「マリアンナ化粧品ってご存知か」と聞かれた。マリアンナといえば本市の聖マリアンナ医科大が思い浮かぶのだが、化粧品だけに「からかわないで下さいよ」と返事をしたのだが、これがどうして...ほんとにあった。
聖マリアンナ医大の皮膚科学研究チームとの共同開発から生まれたエイジングケア化粧品。医学研究から皮膚の代謝を促進する効能が発見され、その応用を図ったものらしく、ここだけの話、隠れたヒット商品になっているという。確かに言われてみれば化粧品は何もメーカーだけの専売特許だけではない。皮膚の研究は製薬会社や医大でも専門の一つであって、今回の思わぬ副産物?に聖マリアンナ医大もニンマリか。
そうそう、あくまでも聞いた話ですので...。
(平成25年10月31日/1557回)
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