出来ぬ理由
数日のブログ「性悪説」の続き。
人は雇用を保証されると堕落するものであることは承知をしつつも、さりとて、政治家センセイの日常を見ていると「政(まつりごと)」というよりも選挙活動に本腰を入れている姿を見ると、もしや雇用を保証したほうが「政(まつりごと)」に専念出来るのでは...などとも思ってしまうのだが、その矛盾だけは何とも説明しがたく。土光敏夫さんの母親の言葉「国が滅びるのは悪ではなくて、国民の愚によるのです」と有権者に責任を転嫁してみたくもなる(笑)。
さて、待機児童対策以外にも、預かり保育や病児・病後児保育と今や児童福祉法に定めた「保育に欠ける児童」を預かる施設から大幅に役割が拡大して新たなニーズに対応しつつある保育行政。本市では公立保育園の民営化を進めつつあるのだが、それでも各区に直営3園を残す方針が示されていて、その理由として「直営」の意義らしきものが高らかに謳われているのだが...。
軽度の障害や家庭内に事情を抱えた子供の受入れは直営でなければ...と、確かにそのへんは頷けなくもないのだが、入園申込み結果によれば、やはり民営のほうが人気は高いのだそうで、その理由を探った。まずは預かり時間。民営は朝7時からに対して直営は7時半から、夜は20時迄の民営に対して直営は19時迄。たかだか1時間だが保護者にとっては大きい判断材料となる。尚且つ、一時保育のようなサービスも民営任せなのだから保護者はどちらを選ぶかは明白。
ただでさえ運営費が割高なのだから、それだけの保育需要に対して直営こそが率先して取り組む姿勢を示し、民業圧迫といわれる位の気概を見せて欲しいと思っていて...。雇用が保証された時にそれに甘んじることなく一生懸命やる方もいるのだが、中にはやっぱり怠惰な方も居て。今の時代に何故「民営化」が求められるようになったのか、その背景というものに気づいて欲しいと願っている。
公務員の世界は独特の世界。難関をくぐり抜けて来た精鋭であることは認めるが、そりゃあくまでも採用試験の時点での話。年功序列と終身雇用は功罪相半ばであって、世間の常識とはかけ離れていることは少なくない。そんなことから中途採用には期待しているのだが、とにかく余計なことはしないという文化が根付いていて、出来ない理由を探す役人の相手はこちらも無駄な体力を消耗させられる。
それだけに「ここが課題で、こうすれば出来るのですが...」と出来る理由を探してくれる職員は庁内でもキラリと光る。
(平成25年8月31日/1496回)
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