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2013年4月

2013年4月30日 (火)

矜持

百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」がすこぶる良かったもんだから、つい話題のベストセラー「海賊とよばれた男」を手にした。出光興産創業者の出光佐三の生涯を描いた作品。

人生には転機があるもの。丁稚奉公からのし上がった彼の転機は日田重太郎との出会い。日田は淡路島の資産家だが、佐三のことがよほど気に入ったのか京都の別荘を売却して創業資金を工面、「貸したカネは忘れろ」の格言が如く6千円もの大金を「あげた」。

尚且つ、「(このことは)他人には話すな」と言われた佐三は人に恩を着せない陰徳のあり方を学んだという。その期待に応えた佐三も立派だが、25歳の青年の将来を見抜いた日田重太郎の眼力もスゴいではないか。

さて、「先生と言われるほどにバカではない」と、あるセンセイが言ったとか(笑)。今日はおらがセンセイの話題から。第一線を退かれたとは申せ、市の会合にも顔を出す機会もあって、同席する昔の同僚諸氏(=ベテラン市議)との話に花が咲く。

話題は勿論...ゴルフ。カネと時間に余裕がなければ出来ないし、「贅沢」とのイメージが強いから他人様の視線を気にしがち。ってことは議員センセイには最も縁遠いスポーツに見えなくもないが、どこ吹く風とラウンドが企画されることになる。

その人から言われると不思議と断れないという方はいるものであって、おらがセンセイもその一人。年に何度かの御供をすることになるのだが、そんな日は朝5時に起床して仕事を片付けることになる。「人生においては沢山思い出を作ることが重要」と述べるおらがセンセイだが、GW中も最高の天気に恵まれて心地よいラウンドを終えた。

さて、ネット選挙解禁となる夏の参院選。何かの番組でベテラン議員がiPadを片手に苦戦する姿を拝見した。若手であれば違和感もないのだろうが、ベテランともなれば若手や秘書に委ねるとか工夫の仕方は幾らでもあるだろうし、そんなことに時間を費やさずとも別な存在意義があるのではないか。時代の趨勢とはいえども、猫背になりながらひとさし指一本で画面を叩く姿は決して格好のいいものではない。

その後は塾生がどうなったかは知らぬが、維新の政治塾にあれだけの若者が殺到する理由は維新人気というよりも政治への意欲の現われ。中には就職先として政治家を夢見ている方もいるようで...。そんな新人に押されてか、ベテラン議員が退いていくのは寂しいもの。

少なくとも大なり小なり有権者の支持を集めた訳だから何らかの魅力があるはず。政治の第一線は退けども御意見番としての役割に期待がかかるし、現職であっても威厳というか矜持位は保って欲しいと思うのだが...。

(平成25年4月30日/1373回)

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2013年4月29日 (月)

1割の人

会社の運営はデキる1割の方が支えているなんていうけれどもどこの世界も似たようなもの。ってことは政治も...。

そのへんは政策通に委ねて足をひっぱらぬよう大人しくしている私などはどう見ても対象外だが、国会では間違いなくその1割に含まれるであろう衆議院議員の河野太郎氏。同氏に対する評価に賛否が両論あるのは承知の上だが、つい最近もわが党の行政改革推進本部が立ち上げた行政の無駄遣いを精査する特別ヒアリングチームの座長を務めることになったという。

民主党時代の事業仕分けが目立ったが、行政のムダ撲滅を始めたのはこの人とシンクタンク「構想日本」であって、お株を奪われた格好になったが、いつの時代に誰がやろうとも税金の無駄を改善していくというのは政治家としての責務であって、将来世代にツケを残さないことが大事。

本市でも(役人に嫌われることを承知で)わが会派の一部メンバーがメスを入れているが、理由を訊けば案外と「今までは慣例でやって参りましたが、確かにおかしいかも...」と反省の弁を見せることも。「無理をしてでも...」という自浄作用が働きにくい現場だけに誰かが指摘してくれるのを待っていたのかもしれない。

さて、その河野太郎氏の名物ブログ「ごまめの歯ぎしり」をリーダーRSSに登録して読んでいるのだが、今後の医療改革について分かり易くまとめられていた。遅々として進まない社会保障制度改革国民会議をよそ目に国会版社会保障制度改革国民会議を立ち上げ、そのメンバーの一人だという同氏。「国会版社会保障制度改革国民会議における中間論点整理について」なる資料も添えられていたが、中間報告ながらもなかなかの仕上がり。

冒頭には「日本では一人あたりの生涯医療費は約二四〇〇万円ですが、統計上、そのうちの四九%は七〇歳になってから使われることになります(もちろんその大部分は健康保険でまかなわれます)」と疑問を呈していて、幾つかの論点に対して方向性が示されている。

その一つに出来高払い制の見直しが含まれていて、現行の医療制度における出来高払い制から「定額払い」「成果払い」「出来高払い」を組み合わせた診療報酬制度の必要性が説かれている。

それと時をあわせるように東京財団のメルマガにも「出来高払いの弊害を考える~介護報酬の複雑化から見える問題点~」と題した論考が紹介されていたのを目にしたが、医療・介護制度における出来高払い制度から責任を持って患者のケアを請け負う為の管理料スタイルの包括払いへの転換が提言されている。

年々増え続ける社会保障費をどうすべきか。1割の人に含まれるように勉強を始めた(笑)。

(平成25年4月29日/1372回)

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2013年4月28日 (日)

同期の桜

統一地方選挙は四年に一度、4月に行われる。初当選は平成15年だからこのGW中に議員生活10年を迎えることになった。全て周囲の皆様のおかげ以外の何物でもない。

同期の桜は6名。特に氏名は挙げないけれども隣の会派をよそ目に一人も欠けることなく今日に到っている。誰が言い出したか「御祝会をやろうじゃないか」と中原区の天ぷら「天しち」にて食事会が催された。

つい最近のニュースに本市と隣接する大田区との間で結ばれた「産業連携基本協定」があって、国際戦略総合特区間の連携を自治体間で結ぶのは全国初なのだそうだ。

本市の狙いは橋。多摩川を挟む両特区間を結ぶ「羽田連絡道路」。羽田空港国際化は首都圏、とりわけ東京都と神奈川県にとっては大きなチャンス。中でも、大田区はまさに膝元であって、本市は多摩川の対岸。

が、橋がないからぐるっと上流までさかのぼって川を渡らねばならない。目と鼻の先なのだから橋があれば...。そりゃ本市にとって計り知れない恩恵をもたらすが、向こうにとってはいい迷惑。「対岸の川崎市に横取りされてこっちはすさびれちゃうんぢゃないか」と疑心暗鬼になるのも無理はない。

横浜市との関係も同じ。あざみ野と新百合に橋をかければ(=地下鉄が延伸されれば)、横浜に吸い上げられちゃうとの懸念から計画が遅れた経緯は否めない。でも、それって利用者の視点が欠落している。あくまでも店の都合であったり、自治体の都合であって、利用者に不便を強いて利益を守るのであれば、むしろ、どうすればいいものを生み出せるか、魅力的な街を目指せるかに知恵を絞るべきだと思うのだが...。

そんな当初は冷え込んでいた横浜市や大田区との関係も雪解けムード。トップ同士の会談が目立つけど、そこに到るまでには下準備が大変。横浜市は同じ神奈川県で政令市としての共通性もあるけれども大田区は隣の東京都であって、尚且つ、多摩川を挟んでいる。橋だって大してかかっていないのだからそれまではほとんど交流がなかった。それを国から派遣されていた当時の副市長が意固地な相手を口説き落として下地を作った。

既に新たな赴任地で御活躍の身だが、蒔いた種がようやく実った。そうそう、同期の桜のメンバーが毎年の年度末になると、仕事をよくやってくれた(=融通が利いた?)退職局長の送別会を催すのが慣例になっている。その選考課程はベールに包まれていて(笑)、ベスト・オブ・ザ・イヤーの人が呼ばれるのだが、その副市長もゲストの一人であった。

(平成25年4月28日/1371回)

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2013年4月27日 (土)

復カツカレー

市民委員会で港湾局の事業報告を受けたのだが、配布された「埋立の歴史」の資料に「浅野総一郎」の名前を発見した。浅野総一郎氏といえば寒ぶりで有名な越中氷見市の生まれ。一念発起して上京し、本市を拠点に一代財閥を築き上げた実業家。その人生は「九転十起の男」として描かれている。

さて、地元の支援者以外に投票権はあらずとも区外や昔の仲間が活動を応援してくれるというのはありがたいもの。金沢に老舗を営む創業家三代目が大学時代の親友の一人なのだが、「アイツは成功するよ」と太鼓判を押した。

当時はJR新宿駅南口のシティバンク横のビルに1号店を出店して以来、9年間でみるみる急拡大。当時は本人自ら調理場に立ち、ランチ後は東奔西走の日々。今でこそB級グルメ「金沢カレー」は知られるようになったが、火付け役はこの男ではなかろうか。同い年の私とてテンションは負けていないはずなのだが、ガッツとアイデアにあふれた本人が未だ独身であるのは仕事のしすぎが原因か(笑)。

NYヤンキースの帽子に黄色いTシャツがトレードマーク。当時はその格好で川崎市役所を訪ねてきた。議員センセイは付き合いが広いから少々の来客では驚かれないのだが、さすがにその格好は目立ちすぎ。

「その格好で山手線に乗って来たの?」-「そうだよ」。あれだけ目立つ格好であれば、「誰だアイツは?」と話題に上がる。破天荒なキャラだけに当時から全て計算ずくだった可能性が濃厚だが、宣伝効果は抜群。並みの人間に出来るものではない。

最近は向こうが忙しくなって相手してくれなくなったけど昔のメシ仲間でもあったし、選挙の際にも戦況を気遣ってくれる頼もしい男である。ゴーゴーは金沢出身の松井秀喜選手の背番号「55」。国民栄誉賞の授与を期に仕事のひと区切りをしたいと語る同氏だが...まさか婚活?(笑)。

「世の中を元気にしたい」とアツく語る同氏は今も被災地に足しげく通う。我々バッチ組同様にそれは偽善や打算と言われるかもしれないが、そこで自らの身銭を切って品を購入すれば地元が潤うし、行かぬよりも行ったほうがいい。炊き出しでカツカレーを振る舞えば子供たちも大喜び。そんな被災地に元気を与えてくれる特別メニュー「復カツカレー」による寄付金は既に3千万円を突破したという。

諸々の話の中身は月刊誌「VascodaGama」次号にて紹介予定。果たしてどんな内容になるか、久々のツーショット写真はフェイスブック上にて公開中。

そのゴーゴーカレーの店舗は本市には未だない。出店を依頼しておいたけど...。

(平成25年4月27日/1370回)

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2013年4月26日 (金)

0増5減

仕事を選ぶか家族を選ぶか。ハムレットには遠く及ばぬ悩みだが、「GWの予定は?」と妻に訊かれて答えに窮している。

衆議院の「0増5減」も決着がついた。「何だそれっぽっちか」との声も聞こえてくるが、国会に限らず、この議員定数については減らしていく方向性に異論は無いというのが大半を占める(はず)だが、ことどれだけ減らすかという具体論になると泰山鳴動。結果、格言が如く鼠一匹になりかねない。

成立するには過半数の賛成が必要となることから出来ぬことを承知で「半減」などと豪語する御仁もおられるが、案外、言っている本人の足下がふらついていたりして...(笑)。

一方で、大番狂わせが比較的少ないといわれる地方政治などは党利党略に利用されかねない。当落ギリギリの現職を抱える政党などはピリピリムード。新人にとってもハードルは高くなる。その点、おらが村の現職はほぼ全員が上位当選組だけに次回の定数に向けては制約されにくく自由な議論が期待できそうである。

今回の「0増5減」もまずは「一票の格差」是正を目的とした最低ライン。最大公約数の妥協の産物であることは承知をしているが、むしろモメていること自体が先延ばしの理由になるから双方に都合が良かったりして...(笑)。

故に「(削減幅が)少なすぎる」との批判は特定の政党のみならず全ての国会議員に対して向けられるべきものであって、本市議会においても未だ1人たりとも削減できないなどということを平気で言う政党もあるのだから冷静な目で評価する必要がありそうだ。

さて、夏の参院選に向けて各党の動きが慌しい。地元でも何やら不穏な動きがあるらしく、密偵から寄せられる情報を元に今後の情勢を分析していたのだが、かなり波乱含みの展開に市議会も余波を受けそうな予感。わが党の結束が乱れることはなさそうだが、他が...。

そうそう、そんなことよりもGWの予定。都内の人気イベント「ラ・フォル・ジュルネ」の今年のテーマは「パリ、至福の時」。チケットは売り切れじゃないかという方にはおらが川崎市の芸術祭「アルテリッカしんゆり」がお薦め。

今年のクラシックは神奈川フィル×ブラームス。新進気鋭の指揮者、金聖響氏によるブラームスの交響曲第1番は絶対にハズさない。それ以外にも能・狂言の特別公演「人間国宝の競演~友枝昭世と山本東次郎~」なども注目か。

そんな折、地元のM兄から「たまには(アルテリッカの)寄席などどうか」とお誘いがあった。同じM兄でもバブルのアニキとは別人なのであしからず。

(平成25年4月26日/1369回)

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2013年4月25日 (木)

習い事

「不似合いのランドセルが過ぎ挿木畑」と詠んだ句が爽風先生の二重丸をいただいた。

入学式の当日には塾や習い事のチラシを配布する姿が目立ったが、数週間が経過して、保護者の話題は専ら子供の習い事。

最近はダンスや水泳なんかが人気だと聞いた。田舎では水泳やスキーは生活の一部だけに野山や海で自然に身につけるものとの認識しか持ち合わせていないのだが、合気道や囲碁なども候補の一つ。合気道に勝敗は関係ないし、護身術としても実用的、礼儀作法も身に付くだけに私の中での評価は高い。囲碁とておじいちゃん、おばあちゃんとの対局は昔話を聞けるまたとない機会。

さて、知人の依頼で久々に推薦状をしたためることになった。書道とそろばんだけは結構長く通っていたはずなのだが、その割に御世辞にも達筆とはいい難い字。何とか書き上げたその推薦状はTOKYO自民党政治塾の申請に添えられた。

本人から後で聞いたのだが、安くない受講料を払うのだそうで。無料であれば「どうせタダだから」と怠惰な気持ちが芽生え易い。身銭を切っても政治を学びたいという姿勢は立派であって、尚且つ、「自民党」の門を叩いてくれるのだからその位の労は取らねばなるまい。

さて、地元でサッカー教室を運営するMさんが久々に事務所に顔を出してくれた。そちらは推薦状こそ無かったものの、地元のおばちゃんから「いい子だから頼むね」と背中を押されて話を伺ったのが1年前。当時は「これからサッカー教室を始めたい」と夢を語っていた本人もわずか1年で大きく成長され、今では多くの生徒が通われている様子。

サッカーに限った話では無いのだが、高い技術力を求める生徒・保護者と基礎技術やチーム内のコミュニケーション等を重視する生徒・保護者の間に軋轢が生まれることもあって、指導者も悩みを抱えているのだという。生徒よりもむしろ親が過度に期待するケースが大半を占めるというが、所詮、とんびの子はとんびなのだからプロを目指せなどというのは子供にも酷というもの。

私は書道にそろばんだが、妻はバレエ、ピアノに英会話。中でもピアノは生徒の指を見れば将来が見えるらしく、レッスンの最初からプロを目指すのは無理だと言い渡されたという。当時はさして落ち込むこともなかったというが、子供の夢を摘んでしまいそうな気もして、そのへんの伝え方が難しい。

若者や女性との話は新たな視点に気付かされることが多い。調子に乗って2時間も話し込んでしまったが、今の教育現場が抱える課題などが垣間見えた。

(平成25年4月25日/1368回)

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2013年4月24日 (水)

村八分

最近、川崎商工会議所が発行するメルマガが届くようになったのだが、これがなかなか有益な情報が含まれている。がんばる企業を応援しようと講演会やら交流会等の様々な機会を提供されているが、かつては工業のまちとして名を馳せた本市も近年はITやベンチャー企業も集まっていて、それが本市の活力にも繋がっている。

本来であればもっと前に読んでいるべき一冊、そう、「奇跡のリンゴ」で有名な木村秋則を描いた「奇跡のリンゴ 絶対不可能を覆した農家 木村秋則の記録」(石川拓治著)を読んだ。

NHKプロフェッショナルの流儀で取り上げられて以来、その名前こそ承知をしていたものの、高卒後に集団就職した勤め先が本市内のメーカーとあって、中に当時の川崎市に関する記述があることは意外な発見であった。昭和43年に郷里の青森県弘前市から集団就職で上京したという同氏によれば当時の川崎で赤い夕日は見たことがなかったという。

著書にある「交差点はトラックのまき散らす黒い排気ガスで息も出来ないほどだったし、工場からの排煙で晴れた日でも空が霞んでいる。夜になれば都会の明かりに照らされた雲が不気味に光っていた。朝、木村が真っ白なシャツを着て出勤し、オレンジ色の夕日を眺めながら寮に戻るとワイシャツの袖が油煙で薄く汚れていた。川はドブのように濁って、側を歩けば鼻をつまみたくなるような不快な臭いがしたし、水道の水は不味くて飲めたものではなかった」との記述は私が小学生の頃に社会の教科書で習った内容。今の状況とは雲泥の差であって、その過去に公害を克服した強さがやはり本市の魅力に結びついている。

「カマドケシ」とは「家のかまどの火を消す」に繋がることから「家失い」とかそんな皮肉を込めていわれる津軽地方の言い回しらしく、そんな同氏がリンゴの無農薬栽培に挑戦し続け、農薬散布は必須といわれたリンゴ栽培の既成概念を打ち破る苦難が描かれている一冊。

リンゴ農家は秋にリンゴが実らねば収入は無い。無農薬にこだわるあまりに花も咲かない枯れそうな木々。「無」農薬でなくとも「減」農薬であれば、本業のリンゴ栽培で食い扶持位は稼げたはずも誘惑に負けず妥協は一切許さない同氏は弘前市内のパチンコ店や繁華街のキャバレーでの呼び込みやトイレ掃除などで糊口をしのいだという。そんな同氏の苦労をよそ目に一向に花を咲かないリンゴの木々。矢も尽き果てて自殺しに上った山の中で見つけたドングリの木の生命力に活路を見出したというまさに奇跡の物語。

人生のどん底を経験した方の体験談から教わることは多い。そんな教訓はいづれ紹介の機会もありそうだけど、当時の川崎が好きだったという同氏に親近感が湧いてこない?

(平成25年4月24日/1367回)

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2013年4月23日 (火)

藤の花

藤の花が見頃を迎えた。新百合ヶ丘駅北口から万福寺の高級住宅街に抜ける途中の旧家の脇にも藤棚が用意され、見る人の目を愉しませている。

「たまにはどうか?」と誘われて、前職時代の先輩に根岸界隈を案内いただいたのだが、正岡子規や夏目漱石らの明治の文豪が愛した情緒ある下町の姿が残っていた。

まずは鶯谷駅から徒歩2分の立ち飲み居酒屋「ささのや」でのどしめし。あの吉田類の酒場放浪記にも登場したこの店は焼き鳥一本70円の明朗会計。そして、風情ある老舗居酒屋「鍵屋」。名物「鰻のくりから焼き」こそ売り切れで、熱燗にこだわりの何品かをいただいたのだが、親父さんの服装が洒落ていたのが印象深い。

そして、以前は鰻やだったという店を改装して開店わずかのお好み焼き屋「いこい」。その途中には別名「藤寺」といわれる「圓光寺」があって、塀向こうには藤の花が何とも美しい姿を見せていた。

さて、「この公園を何とかしたいんだ」と相談を受けたのが数年前。まずは「散水用の水道を...」と依頼されて早速に市にかけあったのだが、「道路のそちら側には水道管がないから反対側から通すとなると大がかりな掘削工事が必要で...」-「もういいや」と突っぱねた。

既に知恵は付いていたから「んなことないだろ」とくまなく探せばやはり水道があるじゃないか。そこから先は想像に任せるが、とにかく当時とは見違えるまでに生まれ変わった公園の姿がそこにある。

毎週日曜のジョギング仲間が主体的に公園の手入れをされているのだが、雑草が生い茂る公園が多い中、市に依存せずに隅々まで手入れが行き届いている。ここ近年は市の助成金を活用して花壇を作られていて、その力作を市のコンクールに応募するのだそうだが、「努力賞」どまり。

人の恣意的な判断だけに口添えは簡単だが、それは決してフェアではないし、下駄を履いての受賞などは本物ではない。むしろ、今年はどんな花壇にしようかと思案に暮れている時間こそ宝物。

「藤を植えたらどうかしら...」、「いや、柴桜がいいんじゃないか」と夢はふくらむが、苗は結構な値段がするのだそうで...。「おカネが足りないナ」-「そうだ!どこかで「おすそわけ」してもらえばいいんじゃないか」。この人たちならいつかきっと「金賞」を取れるはず。

(平成25年4月23日/1366回)

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2013年4月22日 (月)

生出演

夜に事務所で仕事をしていたら地元で慕うM兄が久々に顔を出してくれた。「これから夜の仕事だ」というがどうせロクな仕事ではない(はず)。それでも雨の中を通過せずに立ち寄ってくれたのだから感謝せねばなるまい。

二言三言交わして外に見送りに出たのだがアニキの車がいつもと違う。以前は高級車だったものの景気の煽りかここ数年はヤンキー仕様の軽自動車を乗り回していたはずが、再びセダンタイプに戻っている。「(こちらは10年目なのだが、)まだ、ワゴンRに乗ってんの?車と○○はこまめに代えるもんだ」と。○○は想像に任せるけど、さすが花のバブル組は言うことが違う(笑)。

ゴルフに宴会、夜も何度か御一緒させていただいたことがあるのだが、バブル時代を謳歌したアニキはノリがまるで違った。私は96年入社組だから当時のことは知る由もないが、会社の接待費が湯水の如く使えたというではないか。

しかも、昔からの知り合いの社長に聞けば「あの頃は良かった。当時は何をやっても成功した。中には途中で挫折していたったヤツもいるけれど、学歴もコネも無い自分がここまでこれたのはあのバブル時代に起業して気流に乗れたことが大きい」と振り返る。そんな時代にいたら今頃は私も...。人生とは不思議なもの也。

さて、中国経済に減衰の兆しとの記事を目にした。知人の中国人と話す機会があって話題がそちらにふれた。「元々は接待費がスゴくて、それで買い物をしたり、海外旅行に行ったりと、とにかくメチャメチャ。最近はその接待費の蛇口がキツくなった」と教えてくれた。「当然だよ。そんな状態は長続きする訳ないのにナ」と返事をすれば、「下々には何のメリットもない。エラい人だけ得しているんだから...」とにべもない。

そう、そんな隣国をよそ目に期待がかかるアベノミクス。司令塔自らが昼のワイドショーに生出演をされたのだそうで、ネット上も話題騒然、世論を動かすマダムたちの目も釘付けだそうで、好感度アップに繋がったという。

確かに政権交代後に如実に現れているアベノミクス効果。そりゃ目の前に崖はあるかもしれないが、手をこまねいて見ているだけよりもよほどまし。かつての高度経済成長期には坂の上の雲を目指して一生懸命働けば裕福になっていく生活が実感できたというが、今までは国全体が閉塞感に包まれてそのワクワク感がなかった。

いつの時代もワクワク感を持つことは大事だけれども、それが自分のみならず他人様、いや国全体にワクワク感を抱かせるというのは並大抵のことではない。夢が幻にならぬよう、そろそろ車でも買い替えようかナ(笑)。

(平成25年4月22日/1365回)

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2013年4月21日 (日)

前途多難

「おすそわけだけど...」と帰路にいただいたきゃらぶきと菜の花の漬物が絶品だった。

近所の踏切付近は小学校の通学路になっていて、子供たちの安全を見守る女性の姿を目にすることが出来る。当初はわが子の為にと手を上げたものの、後任が見つからないという。町会からもわずかばかりの慰労金が支給されているらしいが、朝の通学時間帯のみとはいえども春夏秋冬毎日では決して見合う仕事ではない。

さて、総会のシーズンが迫ってきた。ここ何年か地元町内会の総会において議長を補佐する書記の役を仰せつかっているのだが、役員の方々の苦労には本当に頭が下がる。村の顔役や一大事の際のリーダーとして期待されていたのは過去の話。年々こちら側も厚かましくなって今ではよろず請け負い屋に近い。

隣から余計な詮索をされたくないと近所関係が希薄化しているから持ち込まれる事案は多岐に亘り、それでいて報酬がもらえる訳ではないし、解決できなければ無能呼ばわりされることになる何とも損な役回り。そんな町会が推薦する民生委員や消防団、青少年指導員やスポーツ推進委員等の面々は国や市から委嘱されて職務を果たす訳だから身分が保証されている一方でその推薦団体の代表者である町会長の身分は曖昧。

東日本大震災後において、地域の絆の重要性が改めて見直されつつある中で、町内会・自治会の活性化は地域福祉の向上にも資するはず。議員提案により町内会・自治会の加入促進を図る条例を制定するとわが党のマニフェストにも盛り込まれているのだが、他会派への配慮から常任委員会での議論を経た上で、全会派一致の合意形成を目指そうじゃないかとわが会派が発議することになった。

いつも出番を待ちわびているのだが、私がやると「アイツまた目立とうとしやがって...」と妬みを買いかねない。となると議長経験者のほうがすんなりいくだろうとの思惑から出番が用意されたのだが、冒頭から物言いがついた。

「この委員会で議論を進めていくことについて各会派の意向を取りまとめて欲しい。物事の判断を下す上で情報は一つでも多いほうがいいから次回は現在の状況について市から報告を受けて、今後の参考にしたいと思うのだが...」との委員長提案に対し、ある会派から報告を受けること自体が議論に参加したと受け取られかねないからまずは議論をするしないだけ判断をしたいというもの。

水を注すとはまさにこのこと。真意も察しがつくだけに徹底抗戦も辞さない構えでいたのだが、序盤なだけに波風立てずに大人しくしていたほうがいいかナ...などと迷っていたらわが会派選出の廣田健一委員長が報告は見送ると宣言して閉幕。前途多難が予想される展開の今後やいかに。

(平成25年4月21日/1364回)

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2013年4月20日 (土)

隔世の感

既婚で子供のいる女性は育児や家事の大変さに苦しい台所事情、新婚時代と豹変する夫の態度に不満があって「独身の人はいいな」と。一方、未婚の人は独りで居るのは寂しい、このまま生涯独身かも。こんな状態でいいのかと不安に悩まされているかもしれない。

かつては、結婚して子供をもうけて一家を成すことが世間並みとされていたから、結婚することは当たり前であって、いつまでも「独身」でいることは異常。世間体を考慮して...えっウチだけ?(笑)。さらに結婚していない男は信用できないとか、子供の居ない夫婦をさげずむような風潮もあったりして、それぞれに悩みの尽きない世の中。

さて、毎回、俎上にあがる待機児童問題。女性が社会で活躍できることは好ましい社会だけれどもそれで子育てが疎かになるのは本末転倒。そこには少なくない税負担も生じるだけに夫婦の都合で産んだ子供を社会に押し付けて当然という発想はすんなりと許容できるものではない。

今年はそんな子供関連の施策を所管する市民委員会にて年度初めの理事者紹介と事業報告を受けたのだが、当時と比べ、隔世の感が否めない。以前は課長以上がズラリと並び、紹介をされる形だったのだが、さすがにそれはどうかとの議会からの働きかけにより近年は部長級以上となった。

尚且つ、この子供関連施策については幼稚園は文科省、保育園は厚労省の縦割り行政よろしく本市でも教育委員会と健康福祉局に分かれていて、所管する委員会も総務委員会では幼稚園、健康福祉委員会では保育園と別々に報告を受けていたのだが、組織再編により子供関連施策を一体的に担う「こども本部」の発足に伴い、市民委員会でまとめて報告を受けることになった。

実は過去の予算と比較しながら話を伺っていたのだが、私の初当選時(平成15年度)の保育園運営費39億円に対し、現在(平成25年度)は163億円と約4倍。小児医療助成とて当時の24億円に対して、現在は36億円と予算も大幅に拡充させてきた。尚且つ、今年度からは認可保育所に比べて割高な認可外保育所を利用する保護者に対し、児童一人あたり月額5千円を支給することで負担軽減を図ることになっている。

預けたくても預けられない母親の悩みも深刻だが、市とて黙って見ている訳ではないことは伝えておかねばなるまい。

そして、昨年度、議員立法により成立させた児童虐待防止条例も今年から本格的に動き出す。当日はそんな報告も受けたのだが、担当するのは議会局から異動したKさん。議員センセイにはなるべく介入されたくないのが役所。「議員立法など余計なことしやがって...」とスケープゴートか(笑)。冗談はさておき、新天地での活躍を期待している。

(平成25年4月20日/1363回)

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2013年4月19日 (金)

千曲川

久々にその声を聞いたのだが、元サッカー日本代表の中田英寿選手がラジオ番組で「手の国にっぽん」の宣伝をされていた。

日本国内における伝統工芸の魅力を掘り起こし、それを生み出した各地の風土を描く特集番組の案内役というから田舎の町おこしに一役買っていそうである。「工芸の為におカネを出すのじゃなくて、(自らの知名度を生かして)注目をされるスポット(ステージ)に連れて行きたい」と確かそんなことを語っていたものと記憶している。

「若いもんが都会に流出して田舎は四苦八苦だ」というのは田舎でよく聞く愚痴の一つだが、そりゃ些か勝手な言い分ってもんで、上京するほうだって事情というものがあるだろうし、都会は都会で待機児童はじめ多くの課題が山積しているのである。

さて、この歳になれば人生も先が見えてくる。見えてこないのは(身分不安定な)議員センセイ位なもので、議員センセイと対峙する職場に勤務する弟が終の棲家か戸建を購入した。カネの出所について余計な詮索はしないが、場所は長野県上田市。

北陸新幹線の停車駅でもあって、軽井沢にも近く、自然豊かな環境は東京からの移住者にも人気のエリアとのこと。父の仕事上、数年間、長野県飯山市に住んだことがあるのだが、大自然とともに千曲川の印象が強い。

そんな「千曲川」に惹かれて「千曲川ワインバレー」なる本を手に取ったのだが、国内産ワインといえば甲州、山梨県。それよりも緯度が高い長野県は幾分か気温が低いような気がしないでもないのだが、品種改良や気候の変化により北上しつつあるという。

そんな千曲川流域でワインバレー計画を実現しようとする玉村豊男さんの物語。ワイン選びには「テロワール」か「ドメーヌ」か、いわゆる葡萄畑の土壌か作り手の技術かというジレンマがつきまとうが、日本人は舌が繊細で手先が器用なだけにワイン作りには向いていそうであるし、千曲川周辺の風光明媚な大自然はブドウ畑に似合いそう。ブランド力こそ劣るものの、近年の国産上等ワインは海外にひけをとらないという。

そんなワインバレー計画を聞きつけてか、セカンドライフを求めて移住される方も多いというが、それが千曲川流域の上田市や東御(とうみ)市周辺らしく...。弟のヤツ、生意気にも目ざといじゃないか(笑)。

そうそう、その著書にはワイン好きのお医者さんの移住話が登場するのだが、月末発刊の電子書籍にもワイン好きのお医者さんが執筆して下さるようで...果たしてどんな記事になるか。今から愉しみ。

(平成25年4月19日/1362回)

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2013年4月18日 (木)

屋久島ハート

「東京のもんは知らんもんだと思っとった」と出された一品が「亀の手」。知らない人は食べ方に困惑してしまうのだそうで...。が、こちらとて田舎育ちだからその位は知っている。

そんな屋久島は海岸沿いに人々が暮らしていて海沿いの集落を挟んですぐに急峻な山々がそびえる地形。ちなみに九州で標高が最も高い山は阿蘇山ではなく、この屋久島の宮之浦岳。一年365日中355日が雨又は曇という縄文杉周辺。快晴に恵まれるというのはまさに島に歓迎されている証拠か。

そんな縄文杉までは二つのルートがあって、初心者向けの荒川ルートに対して、中級者向けの白谷ルートの行程は過酷ながらも太鼓岩からの眺望は最高だという。案内所で聞いた「明日は良さそうですね」の一言が耳に残る。

登山口から縄文杉までの往復に10時間。下山を17時と想定しても7時には登山口に辿り着いていなければキツい。できれば白谷ルートで下山したいのだが、こちらの門限は1時間早い16時。それを逃すと12kmの山道をひたすら歩くかタクシーを呼ぶことになるらしい。マラソンで鍛えているから足には自信があっても山登りは使う筋肉が違う。が、挑戦に慎重を期す面はマラソンと同じ。

と、いうことで翌日は4:18宮之浦発の始発バスに乗り込んだのだが、登山口の到着は5時半。既に大勢の登山客がウォーミングアップをしている。木の伐採に利用されたと思しきトロッコのレールを渓流沿いに上流に辿る。川のせせらぎと鳥のさえずりが聞こえ、新緑が迎えてくれる。まさにトレッキングには最高。途中には小中学校の跡地があって、以前はこの辺にも林業で生計を立てていた集落があったのだそうだ。

歩き続けること3時間、トロッコの終点からはまさに宮崎駿監督のもののけの森さながらの幻想的な世界をさまようことになった。原生林を進むこと30分、大きな切り株が姿を見せる。今でこそ内外から多くの観光客が訪れるが、この屋久島の魅力を世界に紹介したのが、このウィルソン博士だそうで、同氏にちなんでウィルソン株と名付けられたという。切り株のスケールも格違いだが、株を守るようにそびえる3本の杉が印象的。

そこから更に歩くこと30分、2本の巨大な杉が手を肩にかけているような夫婦杉を発見。

3_2

パワースポットというけれど、まさにその奥に何かがありそうと思わせる先に縄文杉が顔を見せた。森とともに悠久の時を過ごしてきた風格か森の主を思わせるその姿に呆然と立ち尽くすだけだった。

1

そうそう、最後に写真を2枚。太鼓岩からの絶景と屋久島ハート。いい歳して今さらハートもないけれど...(笑)。

2 Photo

(平成25年4月18日/1361回)

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2013年4月17日 (水)

機中の一冊

旅行の機会がめっきり少なくなってしまったから友人・支援者の旅行話や紀行文が愉しみの一つになっている。「いつかきっと...」と目をキラキラさせて聞いているはずなのだが、その行先の一つに屋久島があった。

事の真偽には諸説あるものの樹齢6千年といわれる縄文杉をはじめ今も原生林が残る大自然は世界遺産にも指定され、国内外から多くの観光客が訪れているというではないか。

鹿児島港の客船ターミナルから高速船で片道2時間の屋久島。登山口から縄文杉の往復行程で10時間というのだからいかに足に自信があっても8時間。そうなるとさすがに1泊2日ではキツい。たまには大都会の喧騒を離れて、大自然でも満喫するかと勝手にバカンスを決め込んだ。誤解を招かぬよう申し上げれば公費は一切無用のプライベート旅行なのであしからず。

「明日から2泊3日で出かけて来るから...」と伝えはするが、何も聞かれない、私服で出かけても何も疑われない、というのも些か寂しい気がしないでもないが、まぁ余計な詮索をされるよりも勝手気ままでいいではないか(笑)。見てくれなんてのは気にしないからバックパッカーというか家出少年のような格好で家を出たのだが、降り立った鹿児島空港の案内所でバス時間を聞いていると何やら妙な気配というか視線があって、その先には...。

横浜市議のYセンセイ。「何やってんの?」と、そりゃこっちのセリフ。が、格好が格好なだけにこちらの分が悪い。「昼飯でもどうか」と誘っていただいたのだが、船に間に合わぬ。丁重にお断りして先を急いだ。桟橋から高速船「トッピー&ロケット」で船に揺られること2時間、屋久島の宮之浦港に到着。

観光案内所で諸々の情報を仕入れ、予め予約していた宿のチェックイン。夕飯は勿論、現地の居酒屋。当日の店は「隠れ家」。店長は昭和40年生まれの地元っ子。カウンター客は2コ上の先輩Kさん。鹿児島出身の長淵剛と島の話ですっかり意気投合。その土地の歴史を学び、人柄に触れ、食を愉しむ。このコミュニケーションがいいんだよなぁ。「こんどは家族と来いよ」-「いや~ぁ多分、家族は来ないよナ」とは言えずともガッチリ握手。

そうそう、屋久島までは移動時間がかなりキツい。その移動時間を利用して読んだ本が百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」。話題の一冊ということ以外は何も知らずに手に取ったその本は特攻隊で戦死した祖父のルーツを孫が辿る物語。特攻隊といえば鹿児島の知覧。知覧特攻平和会館を訪ねたのは数年前。そして、私も祖父も戦没者だけに涙なしには読めない感動のストーリー。

ちょっと分厚いけど絶対にお薦めの一冊。これが一番の収穫だったかも...。さぁ明日はいよいよ屋久島特集。

(平成25年4月17日/1360回)

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2013年4月16日 (火)

定年制

あるポストに推薦されたのだが、相手陣営から物言いがついたという。「私の就任が軋轢を生むのであれば特に役職にはこだわらないから丸く治めていただいて結構です」とお伝えしたのだが、なんとも面倒な世界。役職と名誉にこだわるつもりはさらさらないのであしからず。

さて、単なるしがみつきを助長しかねないという理由から65歳定年制には否定的な見方をしているのだが、城繁幸氏のブログに40歳定年制についての記述を発見した。詳細はそちらに委ねるが、私もまさに40歳。これまでの人生を振り返り、これからの身の振り方を思案すべき年齢を迎えた。

私の場合は社会人からスタートしているからこのバッチの仕事がセカンドキャリア。ってことはサードキャリアの形成をどうするかとなるのだが、これがまた議員センセイというのは退職後の受け皿に乏しい。

であるが故に永年勤続となりやすく、仮に転職したとしてもそれは選挙で落選したケースという可能性が高い。尚且つ、どなたか偉いセンセイの紹介で...となりそうだが、そんな「つぶし」が利いたとしても「政治家」なんて職業を志すヤツは元々のキャラが立っているから周囲に喜ばれるキャラでないことが多い(笑)。

我が国の伝統的な賃金体系、いわゆる年功序列制度は40歳が一つのタイーニングポイント。それまでは必死に働いても安い給料のまま。それ以降はこれまでの対価として定年まで年功に応じた賃金が保証されるというのでは働く意欲も失せるというもの。

であるならば40歳を一つの区切りにセカンドライフを考えてみてはどうか。そこで一度リセットして退職金的なものがもらえるのであればそれを元手に独立起業してもいいし、能力を買われて他社に引き抜かれるかもしれない。会社にしがみつく必要もなければ、そこを目指して自らの能力を磨くインセンティブにもなりうるし、多様な働き方が生まれることは社会の活力にも繋がる。

雇ってもらって当然という発想は待機児童における夫婦の都合で産んだ子供を社会に押し付けて当然という発想に通じるものがある。雇用を守れというけれども会社だってその人材が本当に必要であれば高い給料を支払ってでも慰留を求めると思わない?それが経済合理性というもの。

仮に会社から雇われるという人生を選択するのであればそんな人物を目指さないと...。その気概があるか否か、そして、それに向けて努力したかどうかは、会社に残れる残れないに関係なく人生を大きく左右すると思うのだが...。

(平成25年4月16日/1359回)

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2013年4月15日 (月)

夢の企画

クラシックにワイン、ジョギングに俳句と趣味には事欠かないのだが、仕事の疲れを癒すにはクラシックがいい。奏でられる音色は脳波をα波にし、ほんの数分の快眠が心地よいリラックス効果をもたらす。但し、いびきは御法度で。

サントリーホールでの東京フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会に顔を出した。当日はベートーヴェン一色。交響曲第1番と第3番「英雄」にピアノ協奏曲2番が演奏されたが、とりわけ第1番は音楽の都ウィーンでのデビュー作なだけに名刺代わり。後年の重厚さこそ影が薄いものの新進気鋭の晴れ晴れしさが感じられる一曲に至福のひとときを過ごした。

帰り際には自民党副総裁の高村正彦氏を拝見。確かに似合いそうであるし、政治家の素顔は仕事の時と違って表情がいい。目の前にあった中国料理店「トゥーランドット」の移転を寂しく思っていたのだが、この春には陳麻婆豆腐店が開店したらしく、こちらの店は社会人時代に四川省成都の本店を訪れて以来の贔屓店。

そうそう、クラシックといえば世界的に有名なザルツブルグ音楽祭の興奮が川崎で味わえることに...。

本市の姉妹都市となる同市からはミューザの天井崩落時に2千万円の寄付をいただいた。本市に比べれば人口こそ少ないもののモーツァルト生誕の地として音楽の普及を図り、現在では世界的に有名なザルツブルグ音楽祭の開催地でもある。

そんな音楽祭は経営者が集うダボス会議と同様に世界各国から要人や著名人が訪れることで有名。クラシックファンならずとも一度は体験してみたい夢の祭典だが、日本からの渡航時間は十時間を超え、パックツアー料金などもべらぼうに高い。

が、そんな方々にも現地の臨場感をぜひ日本で味わっていただこうと姉妹都市である本市においてPV(パブリックビューイング)を行う構想が明らかにされた。今回のミューザのリニューアル・オープンに合わせて訪れたザルツブルグ音楽祭の芸術監督による朗報だが、果たしてどんな舞台が用意されるのか今後に注目。

そして、夏の風物詩「フェスタ・サマー・ミューザ」も戻ってくる。昨年まではミューザが利用出来なかったことから洗足学園大や昭和音大のホールを借りての公演が行われたフェスタ。難儀を強いられたものの、不幸中の幸いか、逆に市内全域にクラシックの裾野を広げる結果になった。

「ラ・フォル・ジュルネ」に劣らぬ手頃な価格と手軽に愉しめるイベントだが、今年はリニューアル・イヤーなだけにファンの期待も高まる。音楽のまちづくりはこれからが本番スタートとなる。

(平成25年4月15日/1358回)

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2013年4月14日 (日)

クール・ジャパン

いつの時代もトレンドを生み出すのは女性。そちらにプロデュースしてもらったほうがウケそうだ...とある女性に私のソーシャルメディアアドバイザーを務めていただいているのだが、会社を経営されているから各方面の事情にも明るい。

「久々に雑談?、いや、アドバイスでも...」とメールを差し上げたところ「どうぞ」と返事が来たので、早速に都内の事務所を伺うことになった。

ちょうど県連主催によるネット選挙の勉強会を終えたばかりなだけに、鉄は熱いうちに打てというではないか。市連の広報委員長といえども大海では井の中の蛙。フェイスブックにツイッターを活用せいと言われても誰も見てくれないのでは寂しい。

友達やフォロワーの数がそのセンセイの人気のバロメーターになっていそうで、つい、「フェイスブックの友達を(天井の)5千人まで増やしたいのですが...」と訊いたのだが、一笑に付されてしまった。同じ社長でもいつもの社長であれば「それは自分で考えろ」となるのだが、冷酷な男と違って、さすがに女性は優しい。「それよりも...」と幾つかのアドバイスをいただいた。

(いつもの社長以外に)パー券こそ付き合ってもらったことはないが、どんなに小さくとも企業経営者の話というのはユニークな視点を有していたり、示唆に富んでいて勉強になることが多い。

そんな社長が虎視眈々と狙うのは日本文化の海外展開。「日本発のファッション、音楽、食文化などを世界に広げ、日本企業やクリエーターの海外進出を支援する」とまさに「クール・ジャパン」の一翼を担いそうな企画。税金で守られながらの展開はどうかと思うが、海外に日本文化がウケるのは必至。しかもヘルシーな食文化というではないか。

ザルツブルグの日本料理店は店の看板とメニューこそ日本名が記されているが、料理人は中国人であるし、味とて「もどき」である。海外では日本料理の評価が高いが、高級イメージが付きまとう。値段に見合った内容であれば許容するが、「もどき」ではわが国の評判にも関わる。

簡単かつヘルシーで応用の効く日本料理といえば...「鍋」。世界の人々に「鍋カルチャー」を広めようとホームページを立ち上げた。http://www.facebook.com/nabelabo.jp

「Sushi」から「Nabe」へ。「鍋」といえば鍋奉行。焼肉奉行は免許皆伝を有する私だが鍋奉行に任命されるにはまだまだ勉強が必要。まずは各地の鍋文化を愉しんでもらおうと都内にてイベント実施中。前回の秋田きりたんぽ鍋に次いで次回は山梨ほうとう鍋を予定しているとのこと。金沢市の味処「さぶろうべい」の鳥白菜鍋が旨いと薦めておいたのだが、他にも各地にうまい鍋はありそうで...。

みなさんのお薦めがあればフェイスブックに書き込みをどうぞ。

(平成25年4月14日/1357回)

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2013年4月13日 (土)

久々に

事務所前が幼稚園のバス停車場になっていて、年甲斐もなくバス待ちの園児のいい話相手になっている。

信憑性に一抹の不安が残るものの、寝耳に水とはまさにこのこと。「議員センセイはこういう事実をご存知ないんですか?」とタレコミが寄せられた。通報があれば出動せざるを得ない救急車と同じ。まずはこちらのページを御参照あれ。http://tafu.iza.ne.jp/blog/entry/3028798

いまだこんなことがまかり通るのだからネトウヨ(ネット右翼)の集中砲火を浴びるのも無理はない。本市の恥であって、このブログが恥の上塗りになることは重々承知の上だが、児童生徒の為に日々必死に向き合っている教師の努力を踏みにじるものであって、一部の教員の行為が本市の公立教育への信頼失墜を招いていることは残念な事実である。

記事に登場する当該校は閑静な住宅街の中にあって過去には教育長をも輩出した小学校。私立進学率の高いエリアだけに、公立がそんな状態だから私立を選ぶのか、私立への進学者が多いから学校が腐敗していくのか、いづれにしても公立の魅力が薄いというのは看過できないこと。

一人じゃなにも出来ないからシンパを集めるというのがあちらさんの常套手段なのだが、気の毒なのは児童生徒。おカネがあれば私立も選択できるが、公立を選択せざるを得ない方々も少なくない。それだけの私立進学率を許しておいて「行き届いた教育」を実現する為にも更なる教員が必要だというのだから本末転倒。私立進学率は当該校の通信簿だと思うべし。

教育への政治介入は遠慮すべしとの不文律は聖職としての教師信頼にもとづくものであって、教師が自由気ままにやっていいというものではない。その相互信頼が裏切られるのであれば甚だ残念だが徹底的に糺さねばならない。まずは事実関係を確認した上で、教育委員会がどこまで把握していたのか、意見が寄せられていなかったのか、そのへんから調査に乗り出そうと思っている。

そんな折、机上に配布された行政監査報告書に目を通していたのだが、教育委員会の二十四時間いじめ電話相談が記録の不備や無休にも関わらず休暇を取得していたこと、電話番号が記載されたカードが配布されていないなど杜撰な実態が指摘された。

私の質問同様に(笑)バッサリやられる包括外部監査に対し、今回の行政監査は身内の調査に近いから甘くなりがち。が、その調査でこれだけ指摘されるなんて...ということで腕まくり中。

(平成25年4月13日/1356回)

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2013年4月12日 (金)

安倍ノート

「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」。小倉百人一首、紀友則の作だが、まさに春うららかな日に地元回りに精を出した。歳を重ねるごとに気は萎えがちだが、いつの時代も見えない壁に挑み続ける年配者の言葉には含蓄がある。

当人は民間企業に10年、その後は市役所に25年という異色の経歴の持ち主。本人曰く、当時はバリバリの営業マンだったらしく、「ここと同じことはやっちゃダメだぞ」というのが退職前における社長からの餞(はなむけ)の言葉。「カネを作るのが企業だが、役所はカネを使う処だ」と。

熱血漢の教師が暴走して処罰される反面、何もせずに目立たない教師は定年までクビになることはない。何とも理不尽な文化が残る公務員の世界。その壁を打ち破らねば将来に禍根を残すことになる。

さて、俗に言う「ハネムーン」と呼ばれる3ヶ月が経過したものの、依然として高い支持率を維持している安倍内閣。むしろ時として見せる肩肘張らぬリラックスした姿勢とウィットに富んだコメントは一国のリーダーとして安心感を与えている。何かのTV番組に昭恵夫人とのゴルフの様子が紹介されていたが、夫婦仲むつまじい姿とゴルフが絵になっているのは本人の人柄か。

そんな本人のフェイスブックのフォロワーは29万人を突破し、大台の30万人に迫らんとしている。われらが田中和徳センセイの得票数とて10万票なのだから、人口1億3千万人中30万人は大したことがないんじゃないかと思われるかもしれないが、そちらの世界ではねずみ算式に増えていく。28万人と29万人の違いは単なる1万人ではないし、同じ1万人でも8万人と9万人の1万人でもない。

テレビ取材やニュース番組は番組プロデューサーのフィルターがかかるだけに真意がねじ曲がる可能性もあるし、オフタイムの様子などは伝えにくい。そんな総理自らのメッセージ、そして、プライベートを紹介できるのがソーシャルメディアの魅力。

自らの意図をもって自由に発信できるのがいい。時に誤配信や訂正もあるけれど、それは総理に限った話ではないし、ソーシャルメディアのみならず他の媒体でもありうる話。時にテレビ局自体が後追い取材になることもあったりして...。

今回が再挑戦となる総理だが、6年前の退陣後に気づいた反省点や教訓をメモし続けた「安倍ノート」なるものがあって、同じ轍を踏まないようにと過去の失敗が生かされている。物事に真剣に挑む姿勢こそ大事であって、失敗を怖がってはいけないし、失敗から学べることのほうが多い。いよいよ国会論戦もスタート。

(平成25年4月12日/1355回)

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2013年4月11日 (木)

ネット選挙

ここだけの話、いち早く交代を果たしたわが会派に対し、他会派の人事に暗雲が立ち込めているという。一方の議会側は常任委員会の正副委員長ポストと各種協議会の人事も決まり、あとは正副議長を残すのみ。

慣例によれば任期は2年、議長は第一会派、副議長は第二会派からとなっていて、第二会派の人数が同数となることから前後半で分け合う格好になったのだが、離団者がいるのではないかなどとも噂が囁かれていて、そうなると第二会派は一つとなるだけに今後の人事を巡って波乱含みの展開も予想されている。

今日はそんな状況をよそ目に参院選に向けて着々と準備を進めるわが党の話。他の予定が入りそうでつい曖昧な返事をしてしまったのだが、早速に県連から督促の電話があった。「すまん、すまん」と出席した勉強会。タイトルは「インターネットを活用した選挙運動」となっていて、講師は衆議院議員の福田峰之氏。

神奈川県内において自民党が四苦八苦している選挙区は「四区八区」という冗談も飛び交う第8選挙区(横浜市青葉区/緑区)を地盤とする。相手はTVタックルの常連だけに知名度は抜群であって、これまでは苦戦しているものの、侮るなかれ。相私自身もこの人の人柄と斬新な視点は高く評価しているが、敵が強ければ強いほど本人の資質は磨かれるもの。

党本部の組織には広報戦略を担うネットメディア局があって、その次長(研修推進担当)の肩書きを有する同氏はネットメディア戦略普及の為に日々全国各地を渡り歩いているのだという。当日はネット選挙解禁に向けた国会情勢や注意事項、今後の広報戦略などについて説明をいただいた。

こちらとて川崎市連の広報委員長を仰せつかっているだけにその分野については日夜それなりに調査・研究を進めていて、そのまま鵜呑みにする訳には参らぬと懐疑的に話を聞いていたのだが、ネットの特性を熟知した上で自民党の強みを最大限生かせるなかなか出来た広報戦略になっている。

それぞれのレベルに合わせた「松」「竹」「梅」のコースが示されていて、「竹」コースはフェイスブックとツイッターの活用に主眼が置かれているのだが、それらはあくまでも広報の媒体であって、戦術にしかなりえない。いつの世も大事なものはコンテンツ(=中身)。優れた広報媒体は充実したコンテンツがあってこそ初めて生かされるもの。

そりゃどんな議員でも上手く宣伝することは出来るが、元々の議員の資質が備わっていなければいつかメッキは剥がれることになる。所属議員がまずは自己研鑽に励むこと。こればかりは己が努力によるものであって、それが党としての力の源泉になることを忘れてはならない。

(平成25年4月11日/1354回)

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2013年4月10日 (水)

馬子にも衣装

有権者には媚びへつらうくせに役人には厳しい態度。それが与えられた仕事なのだから仕方がないといえばそれまでだが、その言い分が理不尽な内容であれば役人も気の毒そのもの。

一方で低姿勢が票に繋がることは重々承知の上だが、全ての有権者にへつらっていては万人の為にならぬこともある。実は相談というよりも難癖をつけるのが目的、単なる嫌がらせを意図した電話も少なくない。

そんな会話を聞いている私も相当ヒマ人かもしれないが(いや、声が大きいから聞こえちゃったんだけど)...。「生活保護の承認に時間がかかりすぎる」-「税金が投入されている以上、審査には厳格にならざるを得ないから【場合によっては】その位は要することもありますよ」と。そんな冒頭で始まった電話も相手は見ず知らずの人なのだから埒が明かなければ受話器を置けば済む話なのだが、熱心に聞き入っているのはそれだけ真剣に向き合っている証拠。

されど、案の定、途中から様子がおかしくなってきた。元々に別な意図があったのではないかと思われるほどに話題はガラリ変わって...。向こうに別な思惑がある以上、まともに相手をしていれば疲労感が募るだけ。当人が受話器を置いたのは1時間後。こちらもほんと気の毒。

さてさて、前段はそのへんにして。馬子にも衣装というけれども私の目から見ると決してカッコいいとはいえないその衣装。アルマーニに身を包んでいるはずなのだが、つるしのスーツを身にまとう私のほうがはるかにましに見えなくもない(笑)。

いつもの社長が小型のベンツをキャッシュで購入したのだそうで。本人の名誉の為に申し上げると別にケチった訳ではなくて実用性から小型にしたというもの。そして、購入のきっかけは乗り心地やステータスというよりもやはり営業マンだったという。あのケチな社長に財布の紐をゆるませるとは相当な器量の持ち主。

アルマーニとは気づかぬその衣装に国産の小型車で販売店を訪れれば冷たくあしらわれるのがオチだそうで、購入の意欲があるだけに余計に気が萎える。店員の蔑む目線はスグに気づくもの。そんな中でも落ち着いた物腰で丁寧に対応してくれる相手は50歳を超えたベテランだったという。

そんな社長も5~6月は休暇を取得してニュージーランドに滞在するのだそうで、とびきりのワインを依頼しておいた。ささやかな愉しみになりそうである。

(平成25年4月10日/1353回)

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2013年4月 9日 (火)

ラグビー校長

「こりゃヤクザのオッサンやな」(でもコワモテのほうが案外いい人多いんだよナ)。失礼ながらそう思ったのは二十年前。

現在はその御仁が、関西のブルジョワ、高級住宅街として名高い芦屋にある芦屋学園中・高校の校長なのだと知った。トレードマークはモヒカン。元ラグビー日本代表、大八木淳史氏の新書「ラグビー校長、体罰と教育を熱く語る」を読んだ。

同氏は京都の伏見工業高校から同志社大学、神戸製鋼と進んだが、伏見工業時代の監督はドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデルになった山口良治氏。1つ下には卓越したプレーに端正なマスク、冷静な判断力を有する平尾誠二氏がいる。当時はドラマほどワルではなかったと語る同氏の自叙伝的要素も含まれていて面白く読ませてもらった。

そんな御仁が43歳にして教育の道に目覚め、大学院の門を叩いて、現在は校長先生として子供相手に奮闘しているのだという。同氏によれば、世の中の親は有名校進学の為に体罰にも目をつむる。が、順調な時は何も言わずとも、想定していた進路から外れた途端にキバを剥くようになるという。結局は親の自己都合も含まれるらしい。

スポーツで名を馳せるというのは進学校になる為の常套手段だが、高知中央高校にGMとして就任していた頃はスポーツ留学の生徒の中にもレギュラーになれないおちこぼれがいて、ラグビー以外のおちこぼれの受け皿としてラグビー部を創設して見事県大会を勝ち抜き、花園に連れて行った様子なども描かれている。

教育は学問のみならず。むしろ人間形成こそ大事であって一流のアスリートには単なるヒーローのみならず、チームプレーの大切さや困難の克服法、そして、勝負根性からスポーツの達成感まで子供たちに教えることは多い。

本市も市内在住の有名アスリートの方々に文化賞などを贈呈していて、それはそれで結構なのだが、本市とゆかりのない方であっても別な形で「きちんとした対価」を支払って一流のアスリートを採用し、各学校を回って日々子供たちと向き合ってもらったほうが、区役所の相談窓口にいる教育カウンセラーよりもいい効果が期待できないか。

ちなみに同氏の大学院時代の研究テーマは「スポーツ選手のセカンドキャリアをどう築いていくか。地域のスポーツ活動を通じていかに青少年を育んでいくか、人生のある時期をひとつの競技に命がけで打ち込んだ人間、いわゆるトップアスリートがそこで培った生き方や考え方を通じ、いかに社会貢献していくか」だという。

文部科学省が推進する総合型地域スポーツクラブと連携させても面白いと思うのだが...どうか。

(平成25年4月9日/1352回)

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2013年4月 8日 (月)

歌舞伎座

いつもお誘いをいただくのだが、当日は先約があって麻生市民館の回には欠席となった。

「芸術の街研究会」が主催する文化の風コンサート。今年は従来の麻生市民館に加えて、多摩市民館でも催されることになったことからそちらに顔を出すことになった。「芸術の街研究会」はその名の通り、文化・芸術の普及活動を続ける団体なのだが、その主催するコンサートは企業・団体からの協賛により観客はフリー(無料)となることからいつも満員であって、音楽の裾野を広げる一助になっている。

今回の出演者は青木調さん(Vl)、長谷部一郎さん(Vc)、佐々木京子さん(Pf)の3名。テーマは映画の中のクラシック。ベートーヴェンのピアノソナタ第5番「春」をはじめ、なじみの深い名曲ばかりがそろった。そして、何といっても出演者のトークがいい。演奏者が曲の紹介をして下さるのだが、その時代背景や作曲家の苦悩、様々なエピソードなどを踏まえて聴くとより一層魅力的なものになる。

アンコールはニュー・シネマ・パラダイスメドレー。こう見えてちょっとした映画好きなのだが、このジュゼッペ・トルナトーレ監督の「ニュー・シネマ・パラダイス」はお薦め。演奏者の一人、チェロの長谷部一郎さんのお薦めは現在上映中の「ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの」だそうで...。が、やはり映画音楽といえばジョン・ウィリアムズ。そう、スター・ウォーズ。

勝手な独断と偏見で申し上げれば、クラシックはやはりベートーヴェン抜きには語れない。それ以前には大バッハもモーツァルトもいるが、生まれながらの天才モーツァルトに対して、苦悩が似合うのはベートーヴェン。あの音楽の教科書でよく見る肖像画とて気難しそうではないか。難聴という困難を克服した音楽への情熱こそ同氏の人間的魅力にも繋がっている。

そんなベートーヴェン以降はブラームス派とワーグナー派に分かれていくのだが、ベートーヴェンを追い求めた正統派ブラームスに対して、新たな分野を切り開いたのがワーグナー。音楽は魔性の力を秘めていて、ワーグナー音楽がナチスのプロパガンダに利用されたことは有名な話だが、新たなファンを獲得したのも事実。ジョン・ウィリアムズ然り、今日のSF映画などはワーグナー音楽の影響が色濃く残る。

さて、新たな歌舞伎座に沸く歌舞伎界。今でこそ世襲が確立されたものの元々は大衆娯楽を発祥とするあたりはワーグナー派と重なり合う。裾野を広げる意味では更なる発展に期待がかかるが、客層を見れば結構な方々が支えているようであって、下々のものにはちと敷居が高いように見えてしまうのは気のせいか。

むしろ能のほうが地味ながらも奥ゆかしさがあって、悠久を思わせる所作と能面だけで喜怒哀楽を表現できる技術はまさに...と「能」贔屓なのだが、みなさんはどうか。

(平成25年4月8日/1351回)

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2013年4月 7日 (日)

ランドセル

各所で不釣合いながらもピカピカのランドセルが目立つ。人生初めての経験、親としての入学式を終えた。賢人は母が育てると信じて疑わないだけに自らの育児には不熱心なのだが、川崎市の子供たちの為に職務を全うしたいと思っている。

ちなみに担任はM先生。生徒と必死に向きあおうという姿勢が窺えた。今の教育現場には不満と不安が残るが、自宅では担任の悪口は御法度。「あのセンセイって...」などと何気なく交わす会話は子供の耳に残る。

教師が威厳を失うということは鳥が羽を失うようなもの。だからそもそもに児童生徒と対等などということ自体が間違い。担任に不満があれば個別に対応すべしと。御齢九十四を迎え、今以て教え子に慕われる箕輪敏行先生の談。ちなみに亭主の悪口も教育上、いい影響を与えないのだそうで...。

まもなく創立50周年を迎える百合丘小は小田急線百合ヶ丘駅の完成後、駅前の大規模開発に伴う需要増に対応する為に造られ、今日まで都内への通勤族の生活を支えてきた。そんな様子は映画「駅前団地」に描かれているが、現在も転勤族が多く移り住む百合丘に対し、新百合ヶ丘駅北口周辺は区画整理も進み、終の棲家として分譲の戸建やマンションも増えてきた。

通学区域となるこの地区からの通学路には線路上の古跨橋があって、随分と老朽化が進んでいることから新たな整備を求める声が上がっている。昨年、大規模改修が終わり、きれいな校舎になったことも拍車をかけて線路向こうからの入学者は大幅増。昨年は30名程度だった通学者が5年後には400名になる予定で保護者の懸念も日に日に募っている。

市を通じて所有する小田急電鉄側に求めてきたのだが、「現時点で健全な状態が維持されており、老朽による架替という必要性はない」と色好い返事はもらえていない。そんな状況に代議士1年生の中山展宏氏が国交省にかけあってくれたらしく国の交付金を活用してはどうかとの提案をいただいた。古跨橋の架替は一筋縄ではいかなそうだが、票にもなりそうだし...違うか(笑)。

が、それ以上に線路が分断する大きな隔たり、「駅前団地」の転勤族と「終の棲家」の高級住宅街。その児童が一つ屋根の下でともに学ぶのだから保護者を含めて軋轢が生まれぬとも限らない。いや、むしろ保護者のほうが...私の杞憂に終われば結構な話である。

いづれにせよ、新入学生のみなさん、おめでとう。

(平成25年4月7日/1350回)

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2013年4月 6日 (土)

中高一貫

時に葉桜もいいもの。予めの周知に期間が必要だから既に日程が決っている桜まつりも少なくない。この週末に催されるところもあるようで...開花に合わせて行えるのは近所の公園の便利なところ。

区内に虹ヶ丘というエリアがあって、年間の行事では盆踊りと花見に呼ばれる、というか単に図々しく押しかけて行くだけなのだが、みなさんが温かく迎えて下さる。コミュニケーションというよりも食い意地が張って黙々と食べているだけなのだが、ここの親父さんたちが作る焼き鳥と焼きそばが旨い。

そんなB級グルメの世界において、全国ご当地メシ決定戦、関東甲信越北陸ブロックにて金沢カレーから新潟のタレカツ丼が奪取したとの投稿をフェイスブック上で見つけた。

私の郷里には高田公園という城址公園があって、ここの桜は昔から有名だったのだが、こと最近は復元された城と桜がライトアップされて幻想的な雰囲気が人気を集め、日本三大夜桜のひとつにカウントされ、連日、大勢の観光客で賑わっているのだそうだ。

話題は変わるが、本屋を物色していたら聖路加国際病院の理事長、日野原重明先生の新刊が目に付いた。講演に伺ったのは随分以前の話だが、既に100歳。その御歳になられても元気な秘訣は旺盛な好奇心にあるのではないかと推測していて、今回の著書のタイトルも「わくわくフェイスブックのすすめ」。

昨年の6月以降はほぼ毎日フェイスブック「一日一話」として投稿を続けているらしく、その「一日一話」の題名だけは私に一日の長がありそうだが、メッセージを発信することは頭の整理にも繋がるし、バーチャルとはいえ友達が増えるというのはいい刺激にもなりそう。

そんなフェイスブックはまちおこしに活用されることも多く、「フェイスブック新潟県人会」では郷土の話題やこちらで活躍している店や人物に焦点を当てて紹介していることからネット上のいい社交場になっている。

そんなところで発見したのが、我が母校の話題。その昔は文武両道に進学校として名を馳せた母校も時代とともに没落の一途。当時は私が最も優秀だった(ほんとの話)のだからレベルも推して知るべしであって、毎年地元の国立大に1~2名が合格する程度。そんな伝統校も創立100年を迎えた昨年、歴史に幕を下ろし、同じ場所に中高一貫教育校として生まれ変わることになった。

が、今年は東大の現役合格をはじめ進学率が大幅に改善。母校OBや地元からもその快挙にかくも違うものかと驚きの声が上がっているのだという。本市でも市立川崎高等学校が公立中高一貫教育校として再編されることになっているだけに、今後のヒントが隠されているようで...ある雑誌に校長のインタビュー記事掲載予定と伺った。

(平成25年4月6日/1349回)

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2013年4月 5日 (金)

犯人逮捕

およそ相手陣営の探りとか近況伺いとかその程度の類に過ぎないことが多いのだが、刑事からの着信というのは決して心地よいものではない。

慣れていてもそんな状態だから自宅であればなおさらのこと。「青葉警察ですが...」との連絡に「ひょっとして交通事故か何か...」と不安がよぎったのだという(痴漢や暴力沙汰と思われないところがまだましか)。

朝は事務所に顔を出すことが多いのだが、その日の朝はテレビで見かける不正疑惑の家宅捜索並みの状況。捜査員と思しき警察官が頻繁に出入りして周辺は物々しい雰囲気に包まれていた。

そこそこの通行量のある通りに面しているのだが、事務所が空き巣の被害にあったのは4年前。施錠部分の窓ガラスだけきれいに割られ侵入された。泥棒に入られるとか怪文書が出回るとかは大物の証であって、当時は様々な憶測を呼んだ。物色された後はあるものの盗難被害はゼロ。

事情聴取後に居合わせた刑事に聞いたのだが、「政治犯ならパソコンごと盗むでしょうし、多分、空き巣でしょう。政治家の事務所にはカネがあると思われたんでしょうね」と(そうか、政治家ってカネがあると思われているのか、でも、あるとすればそりゃ本業の収入じゃないヨ)。

事実、後援会の行事が迫っていたから集金済みの会費が置かれたのだが、隠していた場所は物色されておらず、大番頭の機転が勝った格好になった。事務所はそれほど広いわけじゃないのだが、捜査員の人数は多すぎる。家主のおらがセンセイは公安関係のエラい役職を務めていたからか、随分とアピールが上手かった(笑)。

つい最近、隣の横浜市青葉区内で逮捕された窃盗犯の事情聴取をしたところ、当方の事務所を含む約150軒の建物侵入を自供したのだそうで、冒頭の連絡となった。「逮捕時の所持金は1万円ほどしかなく、窓ガラスの返済をさせる事が出来ませんので、ご了承願います」とのおまけ付き。犯人逮捕には時間がかかったが、刑事の犯人予想は図星であった。

さて、総理の肝いりで目指す日本版「国家安全保障会議」(NSC)の創設に外務省と警察庁が水面下で縄張り争いを繰り広げているという。警察庁では専門性の低い外務省が対外情報を一元化することに不満があり、一方の外務省は「外交一元化の原則が崩れかねない。警察庁は海外情勢に強くない」とつばぜり合いを繰り広げているとのこと。

まさに省益あって国益なし。ポストにこだわるというのは視野が狭く了見が小さい。協議されるはポストの配分じゃなくて組織をどう機能させるかではないのか。

(平成25年4月5日/1348回)

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2013年4月 4日 (木)

一日一話

言わずと知れた電子書籍のタイトル。周囲の方から「一日一話を読んでるよ」と声をかけていただくのだが、売上げにカウントされていない。それってブログのことでしょ?ブログのタイトルは「異議あり!」だから。

あまりテレビを見ることもないのだが、その一因は忙しさもあるが稚拙な番組の多さ。テレビのチャンネルを回せばバラエティ番組が氾濫していて、さすがに教養のかけらもないような芸能人がのさばる様は他国による日本骨抜き化計画でも進んでいるんじゃないかとも思えてしまう。が、そんな中でも「田舎に泊まろう」や「鶴瓶の家族に乾杯」というような番組が地味ながらも高視聴率を得ているようで...。

ごく普通に身近にいる人が主人公になれるそんな雑誌を創刊しようじゃないかと誘いを受けた。本来であればそんな企画はボツになりそうなものだが、電子書籍の普及が道を拓いた。自らの本自体が泣かず飛ばずの売れ行きなのだから負け犬の遠吠えの如く聞こえそうだが、表紙のデザインは友人がタダ同然で受けてくれているし、編集は自分でこなしているだけだからさして費用がかかる訳でもない。自らの広告・宣伝だと思えば安いもの。

ツイッターにしてもフェイスブックにしてもブログにしても何かを書くということは自らのアピールが含まれる。無縁社会なる言葉の通り、誰しもがひとりぼっちは寂しいもの。自らの存在に気づいて欲しい、又は、注目して欲しい、そして、図々しくなると有名人になりたいという功名心もあったりして...(笑)。

まぁ理由はどれであっても普段のライフスタイルを見直すきっかけにもなりそうであるし、どうしたら読者のみなさんに読んでもらえるかと、そこに向上心も生まれる。逆に、「聞いたことないけど、あの人の文章面白いよナ」と、そんな話題にもなりそうである。

私のように日々のブログを綴るのとは違って、本一冊を記すとなると相当な時間と労力を必要とする。が、他方でどこぞの書籍同様に売れる保証は全くない(笑)。ただ、1ページ位であれば何とかなりそうだと私の友人でもそれなり方が賛同してくれて、田舎の郷土自慢からヒット寸前の小説家までバラエティに富んだ面々がそろったらしく、何とか上手く仕上がりそうな予感。

本が売れても私の収入になる訳ではないのだが、仮に売れずともみなさんの想いが一冊の本になるというのは素晴らしいことだと思わない?とそんなワクワクな企画が進行中。

そんな折、ブラジル在住の友人「まっきー」から原稿が届いた。私のブログなどよりも魅力的な内容。ここだけの話、1枚の写真だけおすそ分け。編集長に怒られそうだけど(笑)。

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(平成25年4月4日/1347回)

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2013年4月 3日 (水)

晴れ舞台

机上に配布された人事異動を目を皿のようにして見ているのだが、少なからず恣意的な面が含まれるだけに市の計画を見るよりも庁舎内のウラ事情が垣間見えたりして重宝している。「あの部長、相当ゴマすったナ」と(笑)。

さて、ミューザ川崎シンフォニーホールがリニューアル。天井崩落から2年。まさに「待望」であって、新たな船出にふさわしい天気に恵まれ、当日はホールアドバイザーの松居直美さんによるパイプオルガンの演奏にはじまり、大谷康子さんと小川典子さんの共演はまさにハレの日となった。

式典の挨拶は市長、議長、商工会議所の会頭とそのへんはいつも通りなのだが、注目は「音楽のまち・かわさき」推進協議会会長の西室泰三氏の挨拶。私がビジネスの世界に身を置いている際に何度となく聞いたその名前は東芝の元会長。東芝といえば土光敏夫氏が有名だが、過去に財界総理を輩出する名門。当時は雲の上の存在であっただけに、杖をついての登壇は過ぎし日の歳月を思わせる一幕であった。

そんな同氏が何を語るのか注目をしていたのだが、この川崎市、とりわけミューザが位置するJR川崎西口は東芝にとってゆかりの地。当時に比べて大きく変貌を遂げた駅前の姿は目を見張るものがある。十年前に阿部市長の情熱にほだされて手伝うことになったが...と過去を振り返りつつ、音楽はこの地に住む人、そして、この地を訪れる人の心を豊かにすると語られた。

一流の音楽ホールがあることで都市としての魅力を高め、まさに風格にも繋がる。人の世界も同じ。その人の評価は保有資産の多寡以上にその人が備えている教養や人徳に負う面が小さくない。そう考えると今回の修復費用19億円の請求は現在係争中だが、当時の費用には純粋な建物建設のみならず、人の心を豊かにする幸せのコストも含まれている。

目に見えないものどのように評価するか、安くない税金で折角作ったホールなのだから食わず嫌いはあまりにも惜しい。一度ホールの演奏を聴いていただいた上でぜひ判断をいただければと思っている。

そんなホールは市民局の所管なのだが、今回の復旧工事にあたって絶対に手抜きは許されないし、その安全性に加えて、崩落前以上の音響効果を出せねばファンは戻って来ない。まさに困難極まるプロジェクトの為に建築審査を担うまちづくり局から一人のベテランが派遣された。

私の知る限りでは部下の評価もいまいち、上司からの評価もいまいち。さりとて、議員センセイに阿らぬ姿勢は私が高く評価するところであって、些細なことも見逃さぬその厳しい目は地元業者をもビビらせるKさんはまさにうってつけの人材。

日々の奮闘はよく承知をしていて、晴れ舞台に姿が見えなかったことが気がかりだったのだが、人事異動に「退職」とあった。陰の功労者である。

(平成25年4月3日/1346回)

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2013年4月 2日 (火)

川向こう

今年は7月の参院選以外に神奈川県下では横浜市、川崎市の首長選と大一番が控えている。

本来であれば現職が圧倒的に有利なはずなのだが、本市においては首長自らが定めた多選自粛の最後の任期となることからその後継指名を含む去就に注目が集まっている。普段は威勢のいいことを言っていても、いざ有事となるとダンマリを決め込む口先番長も少なくないのがこの世界。不満があるならアンタがやればいいじゃないかと思うのだが、草の陰から見ているだけの小心者には文句を言う資格もなさそうである。

カネ持ちの道楽ならいざ知らず、首長選に名乗りを上げるというのは相当な覚悟が必要だが、政党のお墨付きを与えるというのはそれはそれで覚悟がいるもの。看板を掲げて負ければ報道が取り上げるし、当該自治体のみならず全国の同志に与える影響は小さくない。

磐石の態勢ならばまだしも決戦は関が原、というよりも桶狭間。尾張名古屋の市長選が目前に迫ってきた。言わずと知れた名物市長に挑むは政令市の自民党若手会「アーバンユースネット」の会長、名古屋市議会議員5期の藤沢忠将氏。そんな思惑からか未だ公認が下りないらしい。が、何よりも正々堂々と自らの信念を貫くとはさすがではないか。まさに桶狭間となる展開に期待している。

さて、本市の今後の命運を握る臨海部。国のライフイノベーション国際戦略特区の指定を受けたキングスカイフロント地区(旧いすゞ自動車跡地)にてまちびらきが行われた。ワルさをするなら川向こうでというが、川向こうというのは近くて遠いもの。橋がなければ尚更である。そちらの事情はあまり詳しく無いのだが、どうやら相思相愛というよりも複雑な間柄というのが正しい表現のようである。

羽田空港の国際化はまさに日本の幕開けであって、首都圏全体の魅力を高め、本市にもたらす効果も大きい。「対岸には羽田空港が立地し...」との宣伝も、そりゃ目の前にはあるけれども移動はたいへん。橋がかかれば...でもそんなことすれば客が逃げる?と微妙な関係が続いてきた両自治体。今回の式典には対岸の大田区長が御祝いに駆けつけた。

本市のライフイノベーション国際戦略特区に対して、大田区はアジアヘッドクォーター特区の指定を受ける。相乗効果をどう生み出すか。まさに両自治体の協議はこれからが本番である。

(平成25年4月2日/1345回)

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2013年4月 1日 (月)

白星

「開幕戦でもどうか」と誘われて空返事をしておいたのだが、チケットは私の担当だったらしく大ひんしゅくとなった。そんなジャイアンツも白星発進なだけに、今日から始まる新年度も白星発進といきたいところ。

遅まきながら彼岸明けに妻の実家の墓参りを終えた。私の郷里は遠いからおいそれとはいかないから久々に母に電話を入れたのだが、小言に付き合うハメになった。幾つになっても親の心配は尽きぬようで、「通学路の治安はどうか」とか「ランドセルは大丈夫か」と、そのへんまではいいのだが、「勉強は疎かにしちゃイカン」というのは昔から変わっていない。

さて、県連の役員総会。今年は党本部の石破茂幹事長が出席するということでピリピリムード。当日の講演では昨年の衆院選の総括について、それが小選挙区制度というもののの怖さとした上で43%の得票率に対し、議席数が79%を占める現状に決して驕ってはならぬと開口一番釘をさした。

政治が国民から信用されていないのは承知のこととしても、政治家も国民を信用していないから甘言を囁くのではないか。役人が教えてくれなかったら自分で勉強しろ、テレビに出れないと嘆く前に街頭で訴えよと手厳しい。

野党とは違い、与党の幹事長は絶対的権限を有するだけに、その獲得はまさに権力闘争。以前は派閥の力関係のみで決っていたものが、最近は総裁選はじめ各々の言い分がオープンになった。密室政治は通用しない、まさに万事公論に決すべしである。

決して本流ではなかったこの御仁がのしあがった理由はそこにあって、人気の高さは本人の弛まぬ努力の賜物以外の何物でもない。さりとて、党の要職にもなれば、その一挙手一投足に世間の注目が集まる。ちょっとでも顔が緩もうものなら格好の餌食となるだけにその緊張感はいかばかりか。

当日の会場は関内のロイヤルホール。移動は党本部が誇る街宣車「あさかぜ」なのだが、そのまま会場に乗り込んだのでは芸がない。そのへんがこの御仁の真骨頂なのだが、急遽、川崎駅前と横浜駅西口、桜木町駅前と街頭実施の指示が下り、地元の名物「麻生川桜まつり」が予定されていたのだが、役職上、街頭に向かうことになった。

縁の下の力持ち、頼りになる市連の事務局長に「司会」だろうが「つなぎ」だろうが、何にでも使っていただいて結構と伝えていたのだが、市連所属の青年局メンバーが手際よく設営を整え、開会の言葉に加えて、前座の演説を務めることになった。即興にしてはなかなかの出来栄えだったと思うのだが、そればかりは他人様が判断するもの。

役員総会後は関内駅前の割烹・天ぷら「天吉」にて仲間と乾杯。仕事帰りの一杯は格別に旨かった。

(平成25年4月1日/1344回)

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