役所じゃあるまいし
人様が真心を込めて作った料理はたとえ美味くなくても「おいしい」と言うもんだと教わったのだが、インド人の友人が用意してくれたワインを「おいしかった」と言うべきか否か。
「インドにおいしいワインはないよ」との本人の言葉通り、確かに「取り立てておいしい」というものではなかったのだが、せっかく「それなり」のワインを用意してくれた訳だから「おいしかった」というべきか、さりとて、そのコメントが厭みに聞こえやしないかと小さな悩みになっている。
さて、昨日の「獅子舞パーティ」。人がいいもんだから閉幕まで心配の種が尽きない。人数はどうか、一人での出席に寂しい想いはしていないか、来場者に粗相はなかったか等々。
今さら票が増えた減ったで一喜一憂する期数ではないし、日頃の好(よしみ)で...と同区のOセンセイにも声をかけたのだが、こちらを気遣ってご辞退をいただいた。確かに、呼ばれた以上、手ぶらで行くわけには行かぬし、たとえこちらが呼んだにしても相手陣営に来るなんてのは図々しい奴だと周囲は見るかもしれぬ。「彼は私の支援者だと思っていたのに何でこちら側に顔を出しているんだ」と見つかった当人にとっても気まずい想いをさせてしまうかもしれぬし、今にして思えばいらぬ気遣いだったのではないかと振り返る。
さて、本題。正月には神社に納札所が用意され、年始参りの際に各家庭の飾り物を持参いただくことになるのだが、炊き上げが不可能なものについては焼却処分となる為、地元の造園業者が焼却場に持ち込んだ。例年であればすんなりと「おつかれさまでした」となるところを今年は厳しい検問が待ち受けていたのだという。
40cmを超えるものについては搬入を認めないとのこと。正月の門松やしめ縄等の縁起物を細断しろってこと?。40cmにさしたる根拠がある訳ではないのだからそのへんは臨機応変に対応すべきだったと思うのだが、事細かな検問に2時間を要したのだという。近年はどんど焼きや野焼きも厳しくなりつつあるし、同じものを家庭ごみに出せば普通に回収してくれる。でも、そんなズルをせずにキチンと焼却場に持ち込んだつもりが...とんだ災難となったらしい。
そんな神社も業務改善。従前であれば昼食時の窓口は「午前中の部は終了しました」の張り紙とともに閉じていたのだが、寒空の下で待たせるのもどうかと社務所の中でセルフサービスのお茶を提供しながら休憩いただく方式に変更してサービス向上に努めるようになったという。
「杓子定規の対応ではせっかくの参拝客に対し、失礼ではないか。『役所じゃあるまいし』」と。あとの判断はそれぞれに任せる。
(平成25年1月31日/1285回)
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