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2012年11月

2012年11月30日 (金)

開会

昼のワイドショーは衆院選。どことどこがくっついた、離れただと、さながら芸能人の結婚・離婚騒動並み。夜の報道番組にはもうちょっと色が付いて「選挙の争点」などが盛り込まれる。でも、ここまで乱立すると単なる目立ちたいだけなんじゃないかと...。

そんな折、川崎市議会も第四回の定例会が開会。約1ヶ月に亘り、諸案件が審議されることになるのだが、およその流れとしては市長による提案説明から各会派による代表質問、常任委員会における議案の審査、一般質問、閉会となる。

冒頭の市長による提案説明には議案以外に市政一般の諸案件に関する報告も含まれる。昔であれば議会に花を持たせる、聞かれて明らかにする的な意味合いが濃かったように思えるが、そうなると、どこの会派に花を持たせるかで行政側は気を揉むことになるし、議員センセイ方には嫉妬深い性分の方が少なくない。

であれば、いっそ聞かれる前に明らかにしちゃえと...。あくまでも想像の話。ということでその内容を深掘りする質問が盛り込まれることになるのだが、今日は今回の市長の提案説明から。

まずは、マラソンという共通の趣味を有し、内外から脚光を浴びる山中伸弥教授が登場。成長産業として期待される「ライフイノベーション」を推進すべく、本市の京浜臨海部に国際戦略総合特区の指定を受けているのだが、「再生医療」はその柱のひとつ。その特区において、実験動物中央研究所と慶応義塾大学医学部の岡野栄之教授との連携によるiPS細胞を活用した脊髄損傷治療の実現などのプロジェクトが進行中だという。

また、医学的解明が進み、今後の治療法に期待がかかる認知症対策については、地域のかかりつけ医と連携した専門医療の提供を行う「認知症疾患センター」として、市内の2病院、聖マリアンナ医科大学病院と日本医科大学武蔵小杉病院を指定して取り組みを進めるという。これは私も後押しをしてきたのだが、その対策は急務だけにより一層の推進を求めたい。

そして、つい耳が立ってしまったのが、生活保護の自立支援の話。受給者等を対象に、委託先企業が直接雇用して、訓練等を通じて意欲喚起を行う「川崎市総合就職サポート事業」が明らかになったのだが、「4割が就労につながらず生活保護の資格取得支援」の記事が目に付いたばかり。

会計検査院によれば就労に必要な資格や技能を得るために都道府県などが支給する「技能修得費」の約37%、額にして1億2千万円が就労に結びついていなかったと指摘されているだけにその内容が気がかりで...。

(平成24年11月30日/1223回)

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2012年11月29日 (木)

道路工事

今年もあと1ヶ月。やたらと道路工事が目立つ。年末や年度末には道路工事が多くなりがち。衆院選然り、「年内に全て片付けてしまおう」はどこも同じ。年間を通じて平準化できぬものかと申し入れてもお上の事情だそうで全てはカネを握る発注側が権限を有している。

議会の承認を受けた年度予算も発注時における競争入札の結果、当初よりも費用が抑えられるから年度末には予算が余る。本来であればそれが決算に繋がるはずなのだが、「余らせたのでは来年度の予算が削られてしまう。いっそ使い切ってしまえ...」とは役所の論理。

予算が余るのであれば仕事を請け負いたいと思うのは業者の思惑。勿論、突発的な緊急工事もあれば議員センセイの圧力もある。ということで工事に繋がるのだが、それがムダな工事であってはならぬし、手抜きなどはもってのほか。

上下水道の配管工事は道路への埋設となるから舗装が必要。「こりゃ手抜きじゃないか」と見える工事があったのだが、「あとの舗装は市が直営で実施するので」との条件で請け負っているらしく...。そりゃ二度手間ってもんで、かえって高くつくんじゃないか。

さて、つい最近も穴ぼこが目立つというので道路の修復依頼の陳情を受けた。多くの方が利用する生活道路であって、通学路でもあるから何とかならぬかと。生活道路の一部に民地が残っていてほんの数十mだけ私道扱いなのだという。そのへんは承知しつつも「ドサクサにまぎれて...」と淡い期待を抱いていたのだが、「何か新たな手立てを検討します」と御返事いただいた。

市が直営で私道を修復したとあってはそれこそ違法。昨日のブログの話ではないが、職務上の資質を疑われそうだが、候補者のポスターは「自分の為」、こちらは「地域の為」と大義名分が全く違う。えっ「票の為」じゃないかって!?

うちの麻生区はその地形から階段用通路が多い。その階段通路の大半は私道なのだが、普通の生活道路として利用されていて、両脇には一般の家屋が並んでいる。その生活排水は通路下に埋められた下水管に流され、階段下の浄化槽で処理されるのだが、その浄化槽が老朽化するとともに近年のゲリラ豪雨から道路上にあふれたことがあった。

当時は土日にも関わらず上下水道事務所が迅速に対応してくれたのだが、あくまでも応急対応ということで、別途、地権者の負担で浄化槽の交換が必要だという。土地を市に寄附するから何とか交換も...ということになったのだが、こんどは市が受け取れぬという。当時の規則には階段状の通路は寄附の対象外となっていたから改訂して事無きを得たのだが、些細な話のほうが厄介なこともしばしばか。

(平成24年11月29日/1222回)

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2012年11月28日 (水)

紙一枚

川崎市議会第四回定例会も開幕し、まずは代表質問の原稿作成に追われている。

そんな合間を利用して、川崎市議会議員研修会なるものが開催され、「新たな大都市制度について~第30次地方制度調査会における議論も含めて~」と題した首都大学東京大学院の伊藤正次教授の講演を拝聴した。資料には政令市における「指定都市選出道府県議員の存在意義」とあって、それ以上の詳細はあえて記さぬ。

市民税と固定資産税が主な財源だけに比較的安定した運営がやりやすい市町村に対して、都道府県の主な税財源には法人事業税が含まれるだけに(企業の本社機能が集中する東京都は別にして、)他の道府県の税収は景気動向に大きく左右されやすい。

無い袖は振れぬとばかりに神奈川県では県有施設は原則全廃、補助金・負担金は一時凍結した上でゼロベースの見直し方針が示されているが、そのへんの整理縮小にピリピリムード。削減や縮小した批判が県に向けばいいのだが、(その分を)本市で負担すべきだなどと平気で物言う政党があるからこちらは四苦八苦させられるのである。単にいいとこどりの何物でもない。

さて、衆院選に向けた各陣営の動きが慌ただしい。それにしても街中のポスター。単独個人名のポスターが目立つがあれは違反。あくまでも既存の個人ポスターを剥がすか、政党のポスター(自民党は安倍晋三総裁と石破茂幹事長がマイクを握るポスター)に貼りかえなければならないが、放ったらかしになっている。

うちの守備範囲は後援会の役員が剥がしてくれたのだが、他地区と相手陣営は野ざらし状態。明らかな確信犯であって、正直者はバカを見るようでは世の中の規律が保てない。と、憤慨してつい選管の担当者に詰め寄ったのだが、衆院選は県の選管(選挙管理委員会)の管轄だそうで...拍子抜けしてしまった。

注意は選管、逮捕は警察とただでさえ足並みが揃いにくいのに、尚且つ、その選管が県と市で縦割りになっているのでは余計にナメられやすい。注意勧告は入るのだが、紙一枚。ポスター一枚程度では捕まらないだろうとの思惑からごみ箱にポイ捨てされるのがオチである。

いやみの利いたコメントは聞くが、国のビジョンやまともな政策の話は聞いたことがない財務大臣経験者が「民主党の公認料を持ち逃げして候補者の人間性を疑う」というが、たかだか紙一枚とタカを括ったその不遜な態度こそ立法に携わる国会議員として相応しくないのではないか。

(平成24年11月28日/1221回)

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2012年11月27日 (火)

研究学園都市

まもなく師走。11月の最終日曜は競馬のジャパンカップの日だが、同日には河口湖マラソン(正式には河口湖日刊スポーツマラソンが、今年から富士山マラソンに名称変更)とつくばマラソンが開催される。

何かと誘惑の多い季節。連日の忘年会に大会の前日は結婚式と重なった。記録を意識しなければ昔は徹夜明けでも...いやいや冗談が過ぎた。最近は体調管理に余念がない。通算で河口湖10回、NAHA4回、15年目15回目となる今年は研究学園都市つくばマラソンに白羽の矢を立てた。記録はともかく雨に降られたことがないというのが自慢の一つ。

ここ10年位は腐れ縁の同級生を連れ立っているのだが、晴れてこの春にゴールイン。結婚式の際に「今年も主人をフルマラソンに連れて行ってやって下さい」と細君に依頼されたから「では...」とお誘い申し上げたのだが、「相手は新婚なんだから無理に連れ回さないほうがいい」と妻に釘を刺されて気が萎える(笑)。

駅利用者の3人に1人は研究者といわれる研究学園都市つくば市はさすがに研究機関が多い。そのつくばと秋葉原をつなぐつくばエクスプレスは首都圏では沿線開発が見込める数少ない路線だけに、その沿線開発の様子も見ておかなければならないなどと期待を抱きつつ、現地に向かった。マラソン前日は現地に宿泊するのが恒例だが、つくばとなれば早朝の出発で間に合うらしく、きれいな星空が広がる夜明け前の朝5時54分の電車に乗り込んだ。

今年で32回目を迎えるつくばマラソンには1万2千人を超える参加者が集う。それにしても昔はTシャツに短パンと地味なスポーツだったはずなのだが、最近はウェアが派手になったり、インナーとの重ね着を楽しんだりとさながらファッションショーの様相を呈している。

が、コースがいいだけに記録を狙ってか、つくばマラソンのランナーは総じて早かった。NAHAマラソンは観光目的の娯楽的要素が強いような気がするのだが、つくばマラソンはきぐるみも少ないし、真剣な方が多そうだ。

帰りは焼肉と相場は決まっているのだが、今回は所持金が少なすぎた。宿泊がある訳でもなく、当日は野っ原に荷物を置くから両名とも数千円程度しかない。友人の自宅は笹塚。妻の言葉を思い出し「奥さんに財布を持って来てもらって新宿で一緒に焼肉などどうか」と提案したのだが、「御免被る」と断られ、やむなく行きつけの沖縄食堂にて完走を祝して杯を上げた。

結果は...完走記録証をフェイスブックに掲載しておいたので。

(平成24年11月27日/1220回)

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2012年11月26日 (月)

リスク

われらが団塊の世代Jr.の就職競争。当時はバブルもはじけていたから熾烈を極めていたのだが、大卒で大手企業に入れれば御の字。だったのだが、今にして思えばそうでもなかったか。大手といえども業績の悪化に悩み、M&Aや倒産の危機に瀕している企業は少なくない。人生とは分からぬもの。

わが国には学歴や大企業への信奉が根強く、社会的なステータスもあって収入も良さそうだが、英国では大企業ほど給与が安い。雇用が安定しているのだから収入は少なくて当然、「ローリスク、ローリターン」は資本主義のイロハ。

日本の外資系企業における破格の給与は「雇用は保証しませんよ」という「ハイリスク」の裏返しでもある。それを生き抜く為に必至に努力する社員のバイタリティが企業の魅力と活力に繋がっているのだが、対極に位置するのが、われらが公務員の世界(議員は特別公務員の扱いだそうで)。

そりゃバブル期には誰もが見向きもしなかった公務員を選択した先見の明といえば格好がいいが、世は不況であって、新卒の若者は四苦八苦。方や年功序列で安からぬ給与が保障されているのだから世の不満も受け止めねばなるまい。「ローリスク、ハイリターン」どころか「ノーリスク」であるから給与はもっと...いやいや。

どこぞの報道番組で今の日本は政治でメシを食っている奴が多すぎるとコメントされていた。それはテレビ局や評論家こそ偉そうなことばかりで、何をぬけぬけとと立腹してしまったのだが、ごくあたりまえのこととして、公務員と議員の数は減らすべきであって、公務員の世界にも非正規雇用並みに新たな勤務体系があってもいいじゃないかというのが今日の話。

5年の任期付き職員や安月給の終身雇用など様々な雇用形態があっていいのだと思っている。既存の雇用形態を抜本的に見直して...とは言わぬまでも制度を維持しつつ新卒枠を縮小し、その分、中途や新たな雇用体系による採用を増やしていくべきではないかと。

さて、世の中とは不思議なもので、そんな公務員叩きの急先鋒の私のもとにも職員からの相談が寄せられることが稀にある。ブログの読者か口コミか、初めての方から突然の御電話をいただいた。身近にそういう人が居ないのだそうで、議員とは疎遠というか、雲の上の存在だったというが、職場の悩みを切々と訴えておられた。

こちらを気遣ってか、何か役に立てることがあれば手伝いたいと申し出て下さったのだが、政治活動はご法度。それは公務員の規定に抵触する。余計な気遣いは無用だから市の為に今の職務に専念して下されば結構と伝えて受話器を置いた。

(平成24年11月26日/1219回)

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2012年11月25日 (日)

人相

別にやましい訳ではないのだが、仕事柄、周囲の視線、いわゆる「人目」というものを気にすることがある。その「人目」の間に「木」が入ると人相となる訳で、これがバッチ組には重要な要素となるらしい。

相談事があるらしく区内在住の支援者から御電話をいただいた。初当選後に挨拶に伺って以来だから10年ぶりの訪問だったのだが、前回よりもいい顔になったらしく、御婦人が笑顔で迎えてくれた。

随分と昔の話。村の古老から「あなたは一人でも多くの方と会ったほうがいい」と言われたことがあって、実践しているのだが、未だその意図を考えあぐねている。相手にいい印象を与えるからか、それとも相手から力をもらえるからか。

政治家ほど人相が言われる仕事は無い。経験年数とともに人相が大きく変わるのも政治家の宿命。とかくワルい連中も来るから手を染めちゃうと人相もワルくなりがちでいつもトンズラを決め込んでいるのだが、人に迷惑をかけるとか妬むとかそういうひねくれた人生は人相を悪くすることだけは間違いないようである。

さて、それ自体を旗印に掲げる政党もあるようで...。そうTPPの話題。

日本の農作物は十分に通用するからTPPに参加して世界に打って出るべきだと。マスコミの論調は総じて「積極的に推進」又は「推進やむなし」といったところだと思うのだが、反対の急先鋒JAとハチマキを締めたおじさま方が「TPP断固反対、エイ、エイ、オー」などとやっているシーンが映るとお上に反対する農民一揆のようで抵抗勢力に見られがち。反対派が増えるというよりもむしろ逆効果になっていて、それを上手く利用されてやしないか。

確かに関税は高いから海外から輸入米は入ってこないし、コメを作れば国が高値で買い取ってくれた。農家がそれに甘えてきた面は否めない事実なのだが、元々農業で利益を得るには希少価値が高いものか、大規模集約化しかない。消費量が多いコメは後者の代表例。

米国のように広大な土地があれば単価も安く出荷できるが、狭い国土に急峻な山々、元々の耕作地が少ない上に土地の集約化が進まず、自給自足の零細農家が多いわが国など太刀打ちできるものではない。そもそも同じ土俵で競争できる相手ではない。

自慢の品種「コシヒカリ」はカリフォルニア産でも十分にいい味になっているそうで、関税がゼロになればコメ農家は早かれ遅かれ壊滅的なダメージを受けることは必至。ハゲタカ連中だけに片足をつっこめば根こそぎ取られる可能性も十分なだけに警戒心が働くのもムリはない。

食と農業は国の根幹。だからそこに国益を守るという政治判断が働かなければならない。【農協の組合員ではない】私は守るべきだと思っているのだが、その最後の砦を政治が守れるか否か。政治家の覚悟が問われている。

(平成24年11月25日/1218回)

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2012年11月24日 (土)

ボジョレー

歳も歳だし、キャバクラやカラオケボックスよりも大人の社交場ワインバーなどどうか。シックで落ち着いた雰囲気とワインは良く似合う。ソムリエの話に耳を貸しつつ、グラスを傾ければ疲れも癒されるというもの。

知人の紹介でワイン会の仲間に入れていただいている。今回はもちろんボジョレー。せっかくの機会だからブラックカードの社長も誘ってやったのだが、「ボジョレーで浮かれているのは日本だけだぞ」とにべもない。そんなことは百も承知だが、それをきっかけにワインを愉しもうというのだからいいではないか。何とも心の寂しいヤツである。

さて、そのボジョレー。今年は天候から収穫自体が少ないというが、ブドウ自体は良質なようで、造り手自慢のワインを届けていただいた。ブドウの収穫が少ないことは出荷本数が少ないことを意味するが、価格は例年並みに据え置かれているようで、そのへんにも天候相手に格闘する農家や造り手の苦労が見て取れる。

「フィリップ・パカレ」「ルロワ」「モメサン」「ドミニク・ローラン」「ルイ・ジャド」の5本。「フィリップ・パカレ」はあのロマネ・コンティの醸造長の座を蹴った男として有名であるし、「モメサン」は収穫日&シリアルナンバーが付された世界に一本だけのラベル。ロバート・パーカー氏はじめワイン評論家たちからも高い評価を得る「ドミニク・ローラン」は木箱入りである。

上品な方々にワインとあっては話題も高尚でカッコいい話になりやすい。愉しい一夜を過ごした。私のホームページのデザイナーもワインがきっかけで知り合った人物。ふとした縁で知り合ったソムリエがおいしいからこんどインドのワインを飲んでみなよと薦めてくれた。そんな話を披露したら次回はインドワインと国産上等ワインでいこうじゃないかと。私が仕入れ担当なのだが、さて、どうしたものか。会費はちと高めだが、興味があればいつでもどうぞ。

初めての方にワインバーは敷居が高そうだが、そうでもない。ワインの知識はなくともソムリエが薦めてくれる。ワインとクラシック音楽は似ていると思っているのだが、ワイン好きにクラシック愛好者は多い。

クラシックといえばわが市が誇るミューザ川崎シンフォニーホール。リニューアルを来年に控え、公演カレンダーが届いた。ウィーン・フィルにロイヤルコンセルト・ヘボウ、ベルリン・フィルと世界の一流どころがやってくる。そんな明るい話題も今回の代表質問に盛り込まれる予定。

(平成24年11月24日/1217回)

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2012年11月23日 (金)

衆院選

忘年会シーズン。呑んべえ談議も候補者の当落や選挙予想が花盛り。

うだつが上がらぬ亭主に愛想をつかした妻が浮気した相手は詐欺師だった。「オレのことは信用してくれ」と表れたやり手実業家。幸せにしてくれそうな気がしないでもないのだが、詐欺師の二の舞だけは御免蒙る。詐欺がなければ今回の結果は明らかなのだが、不安がつきまとうだけに窓際に追いやられつつも毎朝コツコツと満員電車を通う健気な亭主の尻でも叩いて...と差し詰めそんなところか。

「あなたが必要なんです」と涙目に訴えるシーンを目にしたが、報道陣の前でやること自体、芝居がかっていてどうも好かん。売名行為と言われても仕方あるまい。国の為というよりも自らの当落の為に右往左往。隣の村に移籍するなどてんやわんやの連中にこの国の将来を託せるか。半分で結構。自らの行いに恥ずべきところがないのであれば堂々と審判を受けるべきではないかと息巻いてはみたものの...。

さて、前回の議会運営委員会にて今定例会の日程案が報告、了承されたのだが、そんな衆院選を理由に一般質問の日程が2日短縮された。ちなみに県は代表質問を取り止めて13日の休会だそうで。市民の皆様を代表して行政の監督役という役目を仰せつかり、税金から安からぬ報酬をいただいている以上、毎日委員会を開催する位の意気込みがなくてどうするのかというのが今日の言い分。

稚拙な質問に見得の張り合い。であれば私が如く寡黙でいればいいのだが、そういう人に限って自らの資質に気付いていないことが多い。「そんなくだらん質問に付きあわせるなよ」と隣の議員の怨嗟の声も聞こえてきそうであるし、対峙する行政の職員の顔にもそう書いてある。

それでも開催すれば行政側に緊張感が生まれる。議会運営の効率化などというが、見方を変えれば怠慢の口実であって、サボタージュと言われても仕方のない側面も抱えている。ただでさえ議員というのは(行政側にとって)面倒な存在なのだから出来る限り質問はされないに越したことはないし、諸々の理由をつけてその機会を減らそうと迫ってくるのだが、おだてられて「ハイ分かりました」では情けない。

日程の短縮は市民の皆様の為になっていない。が、ゴネた際のリスクと便益を天秤にかければ...公の場で質問することばかりが能ではないし、拘束されない余裕があってもいいかと了承してしまった極めて打算的な小生である。

(平成24年11月23日/1216回)

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2012年11月22日 (木)

昔ばなし

父が小さい頃に「まんが日本昔ばなし」を全冊買ってくれたのだそうで。

「妹は全て読んだが、自分は一冊も読まなかった」とは妻の述懐。そんな大人になってもらっては困ると書店を物色していたら「男の子がだ~い好きなお話」というそれらしい本が平積みされていて、おびには「X’masの贈り物に」とあった。

一応、妻に相談すれば「不要」とのつれない返事で、口論になるからそれ以上は言わぬ、というか言えないのだが(笑)、この春からテレビ東京系列では日曜朝に「ふるさと再生 日本の昔ばなし」が放映されていてわが子にも好評らしい。

さて、区内某所の朝の保育園には送りの車がズラリと並ぶ。児童福祉法によればあくまでも「保育に欠ける」子、昔でいえば所得が少なく働かざるを得ない家庭向けの施設のはずなのだが、今となっては結構いい車が並んでいる。

共働き家庭にとって子供の送迎は一苦労。勤め先の事情で帰りが遅れることもあるだろう。それがたまたまであれば目をつむることもあるが、常習犯ともなれば保育園とて手を打たねばならない。

迎えが遅れたら罰金を課すという一計を案じたところ、本来の意図とは逆に数週間で遅れる保護者の件数は倍増したという。「対価」を支払う限り遅れても構わないという意識の変化が生じたという話。あくまでも海外の事例であって、国も違えば罰金の多寡にもよるが、それを「罰金」と見るか「対価」と見るか。

学校給食にしても未納は論外だが、カネを払っているんだから「何でいただきますって言わなきゃいけないの」とか、「手を合わせる必要はないでしょ」と真顔で詰め寄られるようなケースもあるようで...時に拒絶の姿勢も必要か。

最近は書店にビジネス書も並んでいる米国のネット靴店「ザッポス」では新人研修の途中に退職すれば二千ドルの支払いを約束するのだという。実力ある社員に追加報酬を払う例はあまただが、カネをちらつかせて新人従業員の本気度を試す例は珍しい。そんな誘惑を拒絶した従業員は会社により強い忠誠を誓う効果があるのだそうで...。

こうりんじ幼稚園とて負けちゃいない。近年は幼児期に英才教育を求める親の声も少なくない。そんな声に押されてか、園児獲得を狙って取り入れる幼稚園もあるようだが、「うちは英語はやりませんので、それを望むのであれば他の幼稚園にどうぞ」と入園面接時にキッパリと伝えるのだそうだ。でも、そこまでキッパリ言われると保護者に媚びる訳でもなくむしろ預けて安心のように思えてくるらしく。

保育園、幼稚園ともに来年度の申し込みが始まった。

(平成24年11月22日/1215回)

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2012年11月21日 (水)

教育ニンジン

子供が勉強嫌いで困る。という家庭の為に本を読んだらお金を上げるというプログラムはどうか。

実際にニューヨーク市では生徒の成績が上がるとお金を上げるという取り組みが、(しかも)「教育委員会」のお墨付きで行われているという。それはニンジンをぶら下げられた馬のようなもので、あくまでも成功報酬の為に勉強をするのだから本来の学業の価値というものが伝わっていない。

が、結果として学業成績はアップするし、いつかは(本来の価値に)気づいてくれるはず...そんな期待のもとに行われているらしい。笑うことなかれ。「こんどのテストで80点取ればプレステ買ってあげる」というセリフは聞いたことがないか。エサで釣る、でもそれが効果をもたらす事例をみなさんはどう思われるか。

路上喫煙の罰則も同じようなもの。罰則があるから吸わぬのであって、歩きたばこは他の歩行者の迷惑になるからというような道徳的な意図や受動喫煙の被害なんてのは伝わっていないこともしばしば。「情けは人の為ならず」という故事もあるように、全ては自分に戻って来る訳で他人様に迷惑をかけちゃイカンというような価値観や道徳心を子供に伝えるということは大事なことではなかろうか。

さて、恒例のあさお福祉まつりに来賓としてお招きをいただいた。1千人収容の市民館大ホールは子供連れが多いのだが、開会式典の間、わいわいがやがやと聴衆が落ち着かない。

「別に福祉に関心がある訳ではない。が、何かのきっかけで触れてもらえば福祉の大切さに気づいてくれるかもしれない」と主催者が苦心した末に子供向けのニンジンをぶら下げた。ちなみに今年はドラえもんの映画上映であって、そちら目当ての方が大半を占めるから、彼らからしてみれば退屈な時間であることは間違いない。

隣の親も見て見ぬふり。それでも主催者は真剣なのだから「私語は他人の迷惑。相手が話をしている時はじっと我慢して聞きましょう」位の躾が出来なくてどうする。えっ親も分かっていないんじゃないかって!?

そう、いつぞやの夜にビートたけしが出演する「ニッポンのミカタ!」を見たのだが、お笑い番組が氾濫する中においてなかなかいい番組ではなかったか。当日は八千草薫さんと空手家のニコラス・ペタス氏をゲストに迎えての「躾」特集。保育園や学校に外部講師を招いての授業だったと思うのだが、そんな教育論こそ必要ではないか。

(平成24年11月21日/1214回)

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2012年11月20日 (火)

次なる標的

現在の勤務先がJR川崎駅周辺ということで昔の友人からお誘いをいただくことがある。つい最近も昼食をどうかとの誘いがあった。なんでも個人旅行でシンガポールに行ってきたらしく話に付き合うことになった。

かつてはアジアの中心拠点といえば文句無く東京であったものが、今や上海やシンガポールが台頭し、観光名所こそ限られているものの、一般的に英語が通用するシンガポールの評価が高い。

私が1泊3日の強行軍で滞在したのは数年前。その後は更に変貌を遂げ、その象徴がCMで見るあの巨大な屋上プールで有名なホテル。「マリーナ ベイ サンズ」というのだそうだが、そんな見聞録に身を乗り出して話を聞いてしまった。

有名な日系企業の支店長とも懇意の仲らしく、滞在中には夕食をともにしてアジアの情勢を伺ったらしいのだが、既に成熟した日本に対して、アジア諸国は人口も多いし、発展の余地は十分だと。経済が右肩上がりの時代が終焉したわが国にカネのなる木はそうそうあるものではない。これからの時代は若者にとって厳しいものになるだろう。それがウケ売りなのか知る由もないが、有意義な時間を過ごすことが出来た。

さて、金沢滞在の話は数日前のブログの通りだが、帰路は旧友が長野県まで車で送ってくれた。富山県では車窓からアルプスの山々を見ながら北陸道を北上していた折、話がスキーに及んだ。

かつては田舎には自治体が運営するスキー場があったものの、利用客の減少からか市町村合併に伴い、スキー場も整理統合されたはずなのだが、そんなスキー場でさえも閑古鳥なのだという。が、それは不況のせいではない。倹約の美徳が残る田舎には結構な資産家も多い。それだけの娯楽がないから取り立てて贅沢をしなければそれなりの財は貯まる。

新たな兆しもあるようで、長野県では県内のスキー場への客の取り込みを狙って会員制倶楽部を立ち上げて積極的な勧誘活動を展開、子供たちの好奇心をそそり、尚且つ、その財布を握る両親や祖父母にも楽しんでもらえる企画を提供しているからこの冬にどうかとお薦めをいただいた。

ビジネスは海外であればアジア、国内であれば富裕層や田舎の資産家向けのレジャーや旅行などがウケそうであって、来春にはJR東日本が金沢市内に支店を開設するという。金沢といえばJR西日本の縄張りだが、顧客の発掘には縄張りは関係なさそうで。

いづれにしても斬新な企画に期待したい。

(平成24年11月20日/1213回)

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2012年11月19日 (月)

廃藩置県

X’masシーズン到来。新百合ヶ丘駅前の冬の風物詩「kirara@アートしんゆり2012」が好評らしい。

イルミネーションといえば杜の都、仙台の「光のページェント」も有名。昨年は津波で流された電球も今年は完全復活。「小雪の混じる夜は最高にキレイですよ」とタクシーの運転手が教えてくれた。

宿泊は昔と違って安価なビジネスホテルであって、さしてカネも落ちる訳ではないから期待されても困るのだが、被災地の様子は見ておいて損はない。広域行政を担うだけに津波の被害に遭われた沿岸部の様子も聞けそうではないかと視察先は宮城県と岩手県に。

政令市の仙台市こそ5年で復興させると意気込むがそれ以外の自治体は国や県におんぶせざるを得ないだけに長い道のりが待っている。廃藩置県以来の伝統を誇る都道府県は風格のある建物が多い。およそ議会なども別棟の重厚な様式になっていて、センセイ方のエラさを演出するのに一役買っていそうである(笑)。

岩手県庁の大会議室には受験で有名な開成高校などの語源でもある「開物成務」と記された額入りの書が正面に飾られていて、左下には明治11年とともに明治時代の元勲、三条実美氏の署名、印が見られた。

そんな岩手県は四国四県と同じ広さでとにかく広い。盛岡市内であればまだしも通勤に片道2時間なんてところもあるらしく専用の宿舎まで用意されていて、ちなみに1泊4千1百円とあった。

同県では議会が県民との対話集会を進めていて各市町村の持ち回りで行われるその集会はドブ板陳情が多くなるから当該選挙区の議員は含まないという約束事があるのだが、どんなベテランであってもどこかしらの回には必ず出席するという。選挙区の有権者に媚びるのではなく、広く県政を語り、人の話を聞くことで研鑽を積まれているのだそうだ。

仙台市では大きな道路を挟んで左右に並び立つ庁舎のコントラストが印象的。資金的に恵まれる仙台市役所と間違えてしまったが、そちらは県庁なのだそうで。議会棟、県庁、県警本部と立派な建物が並んでいた。

維新の会の橋下徹氏の転出を見ても分かるように県よりも権限や財源に恵まれた政令市は魅力。それが切磋琢磨や円滑な連携に繋がっていれば結構なのだが、県も権威意識が高いから確執になっていたりもして...。

ちなみに今回の視察では両県ともに事業説明を含めて厚遇していただいた。

(平成24年11月19日/1212回)

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2012年11月18日 (日)

第三極

「第三の道」とはアンソニー・ギデンス氏の著書名であって、英国のブレア政権が旧来の労働党の社会民主主義路線に、新自由主義的な経済路線を部分的に取り入れたニューレイバーが有名だが、通常、従来の対立する思想や諸政策に対し、両者の利点を組み合わせた、あるいは対立を超越した、思想や諸政策を意味するのだという。

最近話題の「第三極」とは「第三の道」のようなになにやら両者のいいとこ取りのように聞こえなくもないが、「官僚打破」の一点で協力体制が組まれるという。さすがに烏合の衆とは言わぬまでも、「政権交代」の御旗に結集した4年前とさして代わり映えがしないような気がしないでもない。

いつの世も政治に対する不満分子がいるのは承知をしていて、そのへんが前回の政権交代の原動力にもなった訳だが、そんな方々の支持は民主党から第三極に移りそうな雰囲気だけに候補者の選考が難航している隙に選挙をしてしまおうと意図が見えなくもない。

そもそも官僚打破とは普通に考えれば公務員に悪のレッテルを貼り、支持を集めるオーソドックスな手法だが、全ての公務員をひと括りにされたのではそちらの鬱憤も募るというもの。私とて目の敵にすることもしばしばだが、公務員というのは案外窮屈なものらしく、時に改革派と呼ばれる方が目立つことがある。

そうなるとそれ以外は守旧派なるレッテルを貼られ、何やら抵抗勢力のように仕立てられがちだが、その守旧派(とレッテルを貼られた方々)は仕事に忠実であって、現在の部署が抱える課題もよく承知していることが少なくない。「わかっちゃいるけど...」と。

出る杭は打たれる。改革派は外科手術みたいなもの。世論を味方に荒療治をすることになるのだが、それが功名心を狙ったものなのか、組織に活路を見いだせない切羽詰った方の宿命なのか...。が、守旧派の中にも改革志向の方は居て、そういう人物は組織をいい方向に導いてくれる。

政治の世界であれば、わが党に対しても国民の皆様の不平不満があることは重々承知の上。さすがに50年もやっていればしがらみもわんさかあって、そのへんも改善されつつあるのだが、いかんせん改革志向の守旧派のようなものであるから漢方薬のようにジワリと効くものだけにウケにくいことも事実。

民主党から離党者が相次ぎ、また、第三極への結集も進んでいるようだが、「第三極」という御旗だけが目立って、それぞれの政党の言い分や議員の資質は二の次になりそうな予感もするのだが...。

(平成24年11月18日/1211回)

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2012年11月17日 (土)

みやげ

仕事帰りに届け物で役員宅を訪問。夜分になる旨を伝えていたのだが、玄関に明りを灯して下さっていた。そんな心遣いを大切にしたいもの。

さて、祖父は戦没者だけに私の父は母子家庭に育った。当時は戦後の焼け野原だけに女手一人で農業を続けるのは困難である。新たな就職先見つけて働き続けること40年。だからわが家の稼ぎ手はは父と祖母であった。今の母子家庭とは隔世の感がある。

そんな祖母は父と違って、ほぼ定刻通りの帰宅。(私はばあさんっ子だから)窓から眺めて玄関で出迎えるのが日課。ほぼ毎日、私と弟にみやげを買ってきてくれた。どんぐりや松ぼっくり、絵はがき1枚とかその程度のものだったと記憶しているのだが、幼児期の楽しみであったことは間違いない。

が、家庭が違えば育ちも違う。現在はそのみやげを巡って妻と口論になることしばしば。愚妻はモノ要らぬ性分だから婚前から贈り物をしたこともないし、私とてもらったこともない。それで生活が回っているのだから互いはよしにしても子供は別である。どうせ飽きるんだから不要だという妻に対して、その期待というかワクワク感は大事だと出張時にささやかなみやげを買って帰る親バカを演じている。

さて、仕事柄、返しの品をいただくことが少なくない。身近な例では陳情の御礼から葬式の香典返し、結婚式の引き出物から叙勲祝賀会の祝い品まで様々。陳情の菓子折程度であれば事務所の茶菓子にでもいただくのだが、本来はそれも不要。

香典返しも塩と礼状で十分なのだが、それじゃあ業者も困るし(笑)、断れば主催者にカドが立つ。失礼。ましてや引き出物や記念品などは縁起物だけにいいことがありそうなのだが、床の間がない水墨画のようなもので、似合う似合わないもあれば、名入れの品などは扱いに困ったりもして...。

さりとて、するほうもされるほうもその心遣いだけは大事にしたいものであって、今でも気の利いた店では帰り際にみやげを持たせてくれるというが、みやげは要らぬからその分を割り引いてくれなどという輩もいるようで、なんとも野暮な話ではないか。

(平成24年11月17日/1210回)

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2012年11月16日 (金)

交付税

さて、われらが農協ことJAが衆院選を前にTPPの踏み絵を迫るという。

そのへんはいづれの機会に...と、今日のブログでは都合よく棚上げにしておくのだが、コメの減反については規模の拡大により生産コストを下げようとする農家や単位面積あたりの収穫量を増やそうとする農家には矛盾だらけの政策であって、怠け者を増やすことにつながりかねないということだけは指摘しておかねばなるまい。

さて、急転直下の解散表明だが、吉凶やいかに。既にルビコン川は渡ったのだからとやかく言う必要もないのだが、その解散を巡る攻防にはTPP以上に政党交付金があったと聞いた。

政党交付金は国民1人あたり250円の負担で総額320億円。その分配が1月1日現在の国会議員の数に左右されるから解散は年内であっても総選挙が来年であれば得をするのは、そう、現有議席の多い...。ちなみに今年度実績は総額320億円の約半分165億円が民主党への配分。

政治にカネはかかるからそれ自体にいちゃもんをつけるつもりはないのだが、1月1日でその年の全てが決まるという古い理屈とそれに群がるセコい連中だけは打ち砕いておかねばと思っていたのだが...こちらもちと拍子抜けしてしまった。

さて、話を戻す。減反はコメの作付を止めれば補助金が支給される仕組みだけに怠け者を増やすことにつながりかねないと申し上げたが、同じようなことが地方交付税にもいえる。地方交付税は国税5税の一定割合を財源として国から地方自治体に配分されるカネだが、その額は総務省のものさしによる歳入と歳出の差。

行財政改革で無駄な歳出を削れば削るほど交付額は減らされることになり、その自治体の努力は報われない。本市は政令市で唯一つの不交付団体を誇っていたのだが、昨年度は16億円の支給を受けることになった(これでも他都市と比較して格段に少ない)。整理すれば総額5,801億円の歳入に対して市税2,871億円、市債577億円、地方交付税16億円となる。

郷里を応援する会だかそんなのに加入していて、自治体が発行する広報誌が送られてくる。その決算特集に目を通していたのだが、歳入総額1,174億円に対し、市税271億円、市債120億円。このへんはまぁそんなもんかなと思うのだが、驚愕の地方交付税...301億円で歳入の25%を占める(本市は0.3%)。

そりゃあ国会議員は重宝されるわな。ちなみに昨日の軽井沢は不交付団体なのだそうで。

(平成24年11月16日/1209回)

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2012年11月15日 (木)

気象操作

会費1万円はパーティー券と同じ。かたや2千円の芋掘りだという。「2千円の芋掘りのほうが庶民的でいいわ」。そんな声も聞こえてきそうだが、恒例の後援会主催の日帰り旅行を終えた。

行先は人気スポットとして話題の軽井沢。後援会の持ち出しで格安に実施できれば参加者と票はもっと増えそうなもんだが、それは有権者買収にあたるのだそうで...。さりとて後援会の儲け欲しさにやっている訳でもないから収支はトントン。明治27年創業以来、皇室や各界著名人に愛された日本を代表するクラシックホテル「万平ホテル」での洋食ランチが会費の半分を占める。

決して安くはない旅行であるし、紅葉には絶好の季節だけに天気は快晴であって欲しいもの。前の週から天気予報とにらめっこ。それで天気が変わるものではないのだが、何故かその日だけが雨マークであって、議会の質問以上に気が気でない。

つい最近も近所の本屋には「気象を操作したいと願った人間の歴史」という本が平積みされていたし、「三国志」には諸葛孔明が東南の風を呼ぶシーンが登場するように気象を左右したいというのが昔からの願望。そんな願いが叶ってか前日からの雨は止み、到着時には晴天の澄んだ空気にきれいな紅葉が映えて、参加者の方から「軽井沢好日となり紅葉敷く」と一句献上いただいた。こういう時に俳句が出来るのはカッコがいい。

後援会長からは旨そうな大吟醸酒、婦人部長からは手作りの煮物と漬物の差し入れが届く。軽井沢まで片道3時間。区内にポスターが目立つ中山展宏氏にも参加いただいたのだが、車内の話題はやはり衆院選。「最近、顔見ないじゃないの」「もっと顔売らなきゃダメよ」と火の粉が飛んだ。奥様方は何とも熱心で心強い。それだけ気にしていただいている証拠である。

昼食時には軽井沢周辺を選挙区として衆院選を目指す木内ひとし氏も挨拶に駆けつけて下さったのだが、うちの地元で活躍中の相原高広県議と同級生だそうで、松下政経塾の出身とあってはこちらのバカっ話は横においての真面目な談議を交わした。

別荘の数は約1万戸。最近はマイクロソフトのビル・ゲイツ氏が建設中とされる別荘が話題というが、外国人の別荘も目立つ。軽井沢銀座の散策では軽井沢彫の老舗「一彫堂」の店主が相手をしてくれた。別荘には家具も必須。本国からの輸入家具は輸送コストもかかれば扱いにも慎重さが求められる。そんなことから独自の彫刻技術が発達したのだそうで。

帰路には群馬県の「こんにゃく博物館」とデパ地下の人気商品「ガトーフェスタ ハラダ」の工場見学。そちらも大変好評であった。写真は雲場池の一枚。センスあるかね。

3

(平成24年11月15日/1208回)

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2012年11月14日 (水)

タレコミ

ある市営住宅について空き家が多すぎるとの連絡をいただいた。エレベーターも完備していれば外見もそれほど古い訳ではない。立地条件もそこそこの物件なのに...「税金の無駄遣いじゃないの?」とのタレコミが寄せられて、不肖、私が調査に乗り出すことになった。

昭和47年完成のその市営住宅は築40年を迎え、耐震工事がなされたものの、その際にベランダに鉄骨がむき出しの状態になっていて、ベランダが利用できないことから入居申込みの対象外なのだという。

その空き部屋の戸数は2~3ではない。全137戸中26戸が空き室であって、火災・震災時等の避難受入等に利用するという行政の説明を大人しく聞いていたのだが、どうも腑に落ちず、ブログに記してみた。「そんな文句あるならその場で言ってくれよ」との役所の不満も聞こえてきそうだが、市民の皆様に問うてみたいと思い、ついつい...。

役所というところは税金で成り立っているから倒産の可能性は限りなくゼロに近い。だから危機感が薄いのだが、民間であればどうすれば売上げが伸びるか、その空き部屋を収益に繋げるかを必死に考える。それは死活に繋がりかねないという恐怖感と企業間競争の成せる業なのだが、どうも役所はそのへんの発想に乏しいようで...そこを諭すのもバッチの役割のひとつかと。

誰だって安くてキレイな住居を求めるのは当然なだけに、役所がそれだけ負担してくれれば割安感はあるから申込みに殺到するし、バッチを頼りに「何とかしてくれ」となることも少なくない。そんな橋渡しをすることもあるのだが、「今は抽選が公開されているから無理ですよ」というのが役所の模範解答。

公開の場をこの目で見たわけではないし、仮に公開していたとしても何か抜け道位はあるだろうと更に迫ってみるのだが、つれない返事には変わりなし。そんな苦労もあってか、何とか抽選をクリアして入居が叶えば「住めば都」と安定した収入を築いて退去するというモチベーションも働きにくい。

尚且つ、今はやれ「手すりがいる」とか「エレベーターが必要だ」とその修繕に要する費用は小さくないし、それも市民の皆様の税負担である。昨年度の決算資料によれば市営住宅に要する維持費は95.6億円、整備費は25.9億円。

生活も窮まって市営住宅に縋りつかざるを得ない方々の苦労や庶民の税負担が役所には見えているか。そもそもに耐震工事で26戸が使えないことも疑問なのだが、もっと知恵を絞るべきではないのか...と、つい小言をつぶやいてみた。

(平成24年11月14日/1207回)

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2012年11月13日 (火)

双曲割引

(A)一年後にリンゴ1個、(B)一年と一日後にリンゴ2個、という選択肢では誰もが後者を選ぶ。しかし、(C)今日、リンゴ1個、(D)明日、リンゴ2個、だと今日のほうがいいという。これを「双曲割引」という。

そりゃ年金や財政の破綻は遠い異国の物語となる訳で、その他、諸々の面白い事象が記された行動経済学の本「ヤル気の科学」(イアン・エアーズ著)を手に取っている。

解散風が吹き始めた。その条件の一つに特例公債法案なるものの成立があるらしく、この法案が通過しなければ予算執行が出来ず地方が困るというが、急かされて財政規律が疎かになっては本末転倒というもの。今、問われるべきは法案を通すか通さぬかではなくて、国の運営上、国債の乱発でいいのか否かであって、毎年、国は何をやっているのかと憤慨している。

歳出削減が経済の低迷を招くというが、歳出の中には無駄は多い。民主党もマニフェストで16.8兆円の財源を捻出すると謳ったが、公の政党が国民の皆様に示す以上、あてずっぽうな数字ではあるまい。あとはベテラン議員の圧力や国民の反発を押してでもやるぞという不退転の覚悟があるかないかである。

いつかインフレで借金をチャラにというのは当てにできない絵空事であって、それまでは...と打ち出の小槌を振り続けられたらかなわない。日本は欧州と違って自国の中で(カネが)回っているから大丈夫だというが、財政再建の目処は一向に見えてこないし、金利負担とてバカには出来ぬ。

(私はその立場に身を置いたことはないが、)今の立場から申し上げれば国の財政規律はゆる過ぎ。増え続ける借金自体も目立つが近年は輪をかけて毎年のように地方に負担が転嫁されている。小泉&竹中コンビの時はプライマリーバランスの目標を示すことで財政規律を確保したが、それ以降はなしのつぶて。

その年に借金をする額よりも返済額が大きければ借金の残高は減っていく。そりゃあ道路やハコモノは将来世代も負担すべきだという言い分は分からなくもないが、借金もここまで積み上がるとそりゃ自己都合、屁理屈じゃないかと思えなくもない。

少なくとも地方、川崎市は国からの地方転嫁があってもプライマリーバランスの黒字という財政規律を維持していることだけは伝えておかねばなるまい。

(平成24年11月13日/1206回)

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2012年11月12日 (月)

受験勉強

時の人、iPS細胞の山中伸弥教授もマラソン好きとのことだが、私のマラソン仲間にも大学の先生が居て、時に貴重な御意見とアドバイスをいただいている。早速に8日(木)のブログhttp://ow.ly/faYIa に反応していただいた。

・・・しかし、中途半端な規制緩和が取り入れられたため、(全面的によいとは言えないにしても)アメリカの大学のような自由度の高い授業内容にもできないし、教員採用も未だに論文業績評価が主流。教育手法など習ったこともないから(自分自身も恥じつつ言うけれど)教え方がへたくそな人も多い。学生も10年、20年前だったら高卒で働いていただろう人間が入学してくる。むろん真面目な学生も多くいるけれど、そういう学生が眉をしかめて授業やゼミで嘆息していることも多いのだ。大学の「改革こそ待ったなし」なのだと思う。・・・

有権者だからヨイショする訳ではないが、現場の切実な声であろう。以前は浪人はしたくないとか、少しでもいい大学に入りたいと必死に勉強したもの。が、今は大学の数が増えて全入時代と揶揄されるように学費さえ払えばどこかしらの大学に入れるようになった。

分数が出来ない大学生は実話であって、担当教授からすれば「こんな学生を入学させるなよ」となるのも頷ける。こうして中等教育のツケを大学が負担することにことになるのだが、それとて行き着くところは「跳び箱の話」http://ow.ly/faYJJ と自己意欲の欠如に負う所が大きい。

であれば大学側も「そんな生徒を合格させなきゃいいじゃないか」となりそうなもんだが、不況時にあって生徒獲得に奔走する大学側も安くない学費を払ってくれるのだからいい顧客であって、生徒数が足りなければあえて不合格とするのはもったいない...と、困るのは担当の教授陣となる。

そもそもに教育こそ国の根幹なのだが、大学は儲かると目先の利益に走り、そこにチェックが働かなかったことが数の氾濫に繋がった。

「中等教育における課題が浮き上がると同時に大学教育の意義も問われつつあり、まさに既存の大学も含めて淘汰されるべき時代を迎えているものと認識しております」と御返事を申し上げたのだが、その怠慢のツケはいつか自分に戻ってくる。最も大事なのは生徒自身の自己研鑽と学ぶ意欲であろう。

(平成24年11月12日/1205回)

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2012年11月11日 (日)

金沢市庁

日本が世界に誇る観光名所といえば不動の地位を占める京都。そんな京都を語れるほどの知識と品位は持ち合わせていないのだが、茶屋の敷居も高いし、名所もあれこれとせわしない。ならば、いっそ北陸の小京都と呼ばれる金沢でどうかというのが今日の話題。

それぞれの名所が洗練されていて、外国人観光客を満足させる魅力は十分。しかも数は限られているからゆっくりと味わうことが出来る。勿論、見るものだけではない。料理も絶品。コメも旨いし、冬の日本海は魚介が最高。加賀料理から庶民の食べ物まで旨いもんには事欠かない。ちなみに料理の鉄人、道場六三郎氏はこの石川県の出身。

加賀藩主、前田利家公は藩の発展の為に各地から職人を集めたことで有名。だから市内随所に尾張町やら近江町やら出身の地名が残っていて、とりわけ、繊細な職人技術が要求される和菓子の全国シェアの約7割はこの金沢の職人の手によるものらしい。

そんな和の伝統に惹かれる外国人シェフも少なくない。ミシュランの三つ星レストランで有名なフレンチの巨匠ポール・ボキューズ氏もその一人であって、旧県庁であった石川県政記念館「しいのき迎賓館」に同氏のレストラン&カフェがあって、その歴史的建造物と一流シェフの融合がウケて好評を博していると聞いた。

1

市の中心街、香林坊から駅方面に歩くと右手にステンドグラスのモニュメントが目立つ大きな神社があって、これこそが前田利家公の祀られている尾山神社。当時はステンドグラスなどというものは相当の代物。外国とよほどのコネクションがなければ入手困難なだけに「(いざとなれば)オレにはこういうチャネルがあるんだぞ」という威嚇の意も含まれているらしい。そんな利家公は戦における不敗神話を誇り、そんな利家公にあやかろうと正月明けには関西方面から怖い兄さんたちが参拝に来られるようで...。

政令市に負けぬ風格を備えるも人口は46万人と政令市にはちと足りぬ。それも周囲の市町村との合併を阻み続けてきたのだという。それを象徴するかのように市役所入口の石碑には「金沢市庁」とあって、プライドの高さと県庁への対抗意識が見て取れる。

旧制一校は今の東大、二は東北大、三は京大の前身であって、旧制四校は名古屋との争いの結果、金沢に軍配が上がる。そんな名門、金沢大学の旧校舎が今も金沢城址近くに残っていて、ふと、「この大学を卒業していたら今頃何をしていたんだろう」と頭をよぎる金沢びいきの小生だが、秋の金沢はお薦めである。

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(平成24年11月11日/1204回)

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2012年11月10日 (土)

兼六園

昨日のブログ。菊花賞は既に終わっていたらしく、後輩からフェイスブックで諌められてしまった(笑)。

さて、上京といえば以前は特急「あさま」で6時間の辺鄙(へんぴ)な田舎。文明の利器と政治の力というのはスゴい。あれよあれよと上越新幹線が開業し、長岡経由で3時間。今では越後湯沢からほくほく線なる線路が延びて2時間で帰郷が可能になった。

北陸地方では平成27年開業予定の北陸新幹線に期待が高まるが、わが郷里の直江津駅は海沿いの交通の要所ながら新幹線の軌道が確保できないらしく取り残されることになった(泣)。

そんな新幹線の開業が待ち焦がれる金沢市。駅もリニューアルされ、周辺も開発が進み、加賀百万石の城下町も大きく変貌しようとしている。久々...といっても20年ぶり。旧制四校といわれる国立金沢大学の受験以来の訪問。受験帰りに雪の兼六園を歩いたはずなのだが、どうも印象が薄いし、そんな余裕もなかったか。

雨上がりの兼六園に「庭園に移らふ紅葉しづく落つ」と一句詠んだ。水戸偕楽園、岡山後楽園と並び称される日本三名園の一つ、兼六園は歴代の加賀藩主により四季折々の美しさを楽しめる庭園として、長い歳月をかけて形づくられてきた。

「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」とは論語「学而編」からの引用だが、人生の最高の楽しみの一つは、仲のよい友人とともに酒をくみかわし、歓談することであるという。加賀藩主、前田利家公の家臣の末裔。祖父が起業し、三代目の御曹司という大学時代の朋友が夜の相手をしてくれることになった。

移動タクシーの運転手の話では三大庭園の中でも兼六園は別格だと、偕楽園を知る岡山県の友人がそう言っていたというのだから推して知るべし。朋友が続けて言う。「木の一本一本にかけるゼニが違う」。

庭園の造りもさることながら庭師・植木職人による手入れが行き届いている。当日も朝から何人もの職人さんたちが手入れをされていた。国の特別名勝としての指定を受ける兼六園だが、現在、金沢城址・兼六園を中心とした「城下町金沢の文化遺産群と景観」として世界遺産登録を目指しているという。

何よりも祖先からの贈り物をあれだけ見事に継承しているとはあっぱれ金沢市民。

3

(平成24年11月10日/1203回)

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2012年11月 9日 (金)

一攫千金

菊薫る季節。競馬の祭典「菊花賞」も迫ってきた。菊花賞は皐月賞、日本ダービーとともに牡馬の三冠レースの一つ。ちなみに牝馬は桜花賞にオークス、秋華賞であって、以前はエリザベス女王杯として荒れるレースで有名だった(それは余計か)。

それぞれに皐月賞は速い馬、日本ダービーは運のいい馬、そして菊花賞は本当に強い馬が勝つとされてきた。その菊花は花びらに触れただけで花が枯れてしまうほどのデリケート。最近でこそ手間のかからぬ舶来の菊もあるようだが、その育成に手間隙がかかることで有名。

競馬の世界でもレース勝者の馬や騎手(ジョッキー)が目立つが、調教師や厩務員など地味な仕事の上にこそ、その栄誉があって、昨年の三冠馬オルフェーヴルが凱旋門賞で僅差の2着になったが、池江調教師は親子二代で悲願の夢の実現を目指している。

つい最近の神奈川新聞の投書欄にレスリングの吉田沙保里選手の国民栄誉賞に関連して、他の候補者もどうかとの投書の中に名前が挙がっていたのが佐々木竹見氏。同氏は川崎競馬で活躍した往年の名騎手。

地方競馬にもレベルの高い騎手が少なくないが、中央競馬(JRA)と間には壁があって、時にそのプライドが参入を阻害することもあるようで...そんな騎手の話が雑誌「選択」に掲載されていた。馬では笠松の怪物ことオグリキャップが有名だが、川崎競馬では何といってもロジータ。牝馬ながらクラシック三冠達成の偉業を成し遂げた名馬である。

と、解説はその程度にして、各地方競馬の競馬場で持ち回り開催される最高峰レース「JBCクラシック」が今年は川崎競馬場にて開催され、仕事帰りに観戦に訪れた。胴元が約3割を確保し、残りが払戻金となるだけに馬券の売上げの多寡が利益に直結する。そんなJBCの売上げに私もと一役買ったのだが、スケベ心か見事に惨敗。

そんなのに夢中になりつつも居合わせた市の幹部に当日の販売状況を聞けば、30億円の目標に対して、25億円程度とのこと。昨今の懐事情からかここぞの際に大金を1点につぎ込む御仁よりも小規模分散化が目立つという。3連単の万馬券狙いが多いとか。

当日の最終レースは万馬券どころか百万円馬券だったはず。ついつい射幸心を煽ってしまったが、ほどほどに。

(平成24年11月9日/1202回)

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2012年11月 8日 (木)

ノー残業

今月の雑誌「選択」の連載コーナーはソフトバンク社長の孫正義氏が登場。

これまで規制産業に挑戦する形で事業を拡大してきたのは同氏に対して、「規制に挑戦」といえば聞こえはいいが、言い方を換えれば「既得権のあるところに超過利益があることを敏感に嗅ぎ取ってきた人物」との評もあるらしく...それもビジネスの才覚のひとつか。

確かに規制のあるところに既得権ありで、話題のおてんば大臣が大学の新設に「まった」をかけた。大学の数が多すぎて、淘汰されるべき時代を迎えているのは事実だが、それイコール新規参入の規制となると話は違う。どこの世界も新規参入を拒んだら成長は鈍化する。

新規に参入をするということはそれだけ勝機があると思って参入する訳だからどんどんやるべきであって、ましてや既に校舎も完成し、教授陣もそろえてある、短大の生徒とて今さら就職活動というのは酷というもの。霞ヶ関の御膳立てが気に入らないという政治パフォーマンスに見えなくもないのだが、その代償はあまりにも重いし、申請した大学や生徒は本当に気の毒である。

さて、久々に自宅での夕飯となったのだが、テレビ東京の番組「ソロモン流」で近年ブームの「社員食堂」の特集が放映されていた。社員食堂といえば体脂肪計のタニタが提供する丸の内タニタ食堂が有名であって、そのレシピをまとめた本は次々と大ヒット。

健康志向の高まりは歓迎されるべきものであって、美味しいだけでなく健康になれるとか、キレイになれるなど、各企業の特色が活かされた料理が注目されている。そんな栄養士たちの苦労と活躍に焦点を当てているのだが、食を通じて社員を幸せに出来る料理人の力というのはスゴい。

社員食堂以外にも健康面において独自の福利厚生施設を作り、社員の疲労とストレスの軽減を目指している企業もあるらしく、社の理念は分からなくもないが、さすがにヘッドスパは行き過ぎか。利用するほうとて周囲や上司の目があるから逆にストレスになっていたりして...。

昼食時に栄養バランスをしっかりと摂るべしというのは頷けるのだが、朝もあれば夜もある。昼食が全てというのは果たしてどうか。昼食といえばバランスの摂れた栄養摂取を理由に完全給食を求める声も聞こえてくるが、家庭で弁当を作るのが億劫だったり、朝や夜に十分な食事が摂れない分を昼食で...という事情も含まれてやしないか。

ヘルシーメニューもいいが、やはりおふくろの味というか家庭料理や食事の際の会話も大事にしたいもの。ということで、今日は早めに家に帰ろう。

(平成24年11月8日/1201回)

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2012年11月 7日 (水)

味スタ6耐

近年のマラソン人気からかどこの大会も人気のようで...。以前は思い立ったが吉日とばかりに当日用のエントリー枠があったのだが、最近は当日エントリーの代わりにレイトエントリーと名称を変えて間に合わなかった人向けに門戸を開いている。

が、それとて人気があって、あっという間に門は閉まってしまうのだと聞いた。およその目安はついているのだが、地元の行事と【家庭を優先】して最終的な日程を決めるのだが、今年も11月の最終土日に旗が立つ。

河口湖マラソンとつくばマラソンが候補になるも、河口湖マラソンは今年から富士山マラソンに名称を変更して第1回の開催。自然あふれる湖畔の景色はお気に入りなのだが、あの寒さはハンパではないし、宿泊先の手配も必要となるからたまには別な土地でも...とつくばマラソンのレイトエントリー枠を選択したのだが、夜8時からの門戸に申込みが殺到し、10分後にはPCの画面が1千人の待機状態になりつつも、さらに待つこと10分。何とか間に合った。ふう~っ。

毎年のフルマラソンは5時間での完走を目指しているのだが、あまり自慢できるタイムではない。5時間をぶっ通しで走り続けるというのはかなりしんどい。通称「味スタ6耐」というのだそうだが、味の素スタジアムで6時間耐久のイベントが行われているらしく、地元のジョギング仲間に声をかけていただいた。

種目は大きく2つ。6時間ぶっ通しで走り続けてその走った距離を競うか、フルマラソンの42.195kmを完走したタイムを競うか。最大10名までのチーム登録で何度でも交代可能。1周2kmのコースを1周以上何週でも可。勿論1人で走ればフルマラソンとなる。今回は7名×4チームでの出場。「早くて元気」チームから「なでしこ」チームとバラエティに富んでいるのだが、私は「早くて元気」チームには入れない(泣)。

1ラウンド目は1人1周づつのリレーで、2ラウンド目は1人2周の交代。合計6km×7名の完走を目指すリレー形式。マラソンは自らの棄権は落伍者扱いで終わるが、駅伝はチームスポーツだけに仲間に迷惑をかけてしまう。「よし、やってやるぞ」と「仲間に迷惑をかけれない」の思いが入り混じるも、前者が先行してつ夢中で走ってしまったが、チームで完走を成し遂げた。

達成感もあるし、連帯感も培われる、それに1人の距離がそれほど長くないだけに人気の大会となりつつある。本市も多摩川リバーサイド駅伝が近づいてきた。都心に近いし、趣向を凝らせば面白い企画になるはず。アイデア募集中。

(平成24年11月7日/1200回)

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2012年11月 6日 (火)

横浜家庭学園

世の中には物好きな方が居て、こんな私に期待を寄せて下さる方もいるらしく様々な気づきをいただいているのだが、気づいてもどうせ実りやしないからむしろ広く知っていただければ新たな芽が出るかもしれぬなどと淡い期待を抱きつつ...昨日の視察も心ある方からの入れ知恵。

さて、世の中には立派な人がいるもんである。私財を投じて子供たちを救おうとした篤志家たちは少なくない。昨日の続きになるが、自立支援施設は全国に58箇所。うち神奈川県内には私が訪問した横浜家庭学園以外に神奈川県立おおいそ学園と横浜市立向陽学園の3施設がある。

最も歴史が古いのはおおいそ学園だが、この横浜家庭学園も創立は明治39年、西暦1906年だから今から百年以上も前である。自立支援施設はその大半が公立であって民間はこの横浜家庭学園と北海道家庭学校の2施設のみであって、いづれも創立者の息吹が根付いている。

児童福祉の父といえば岡山孤児院の創設者である石井十次氏が有名であって、つい最近も俳優の松平健、そうマツケンが主演の映画「石井のおとうさんありがとう」-岡山孤児院・石井十次の生涯-が上映されたばかり。副題には「親のない孤児よりも もっと不幸なのは 心の迷い子 精神の孤児なのです」と添えられている。

その孤児院は児童養護施設の前身だが、自立支援施設はかつての「教護院」。中でも北海道家庭学校の創設者の留岡幸助氏が有名だが、横浜家庭学園の創立者である有馬四郎助氏もその影響を受けたらしく、学園の創設に奔走する本人はマツケン映画にも登場しているらしい。

神奈川県の自立支援施設の特徴は男女別々の施設になっていて、この横浜家庭学園は女子専門。現在の定員は50名で在籍者は22名。本市には児童養護施設はあるものの自立支援施設はないから現在2名がこちらの施設の世話になっている。

ちなみに本市の児童相談所の対応を聞いてみたのだが、「児童養護には理解があって熱心ですよ」との回答が戻ってきた。児童相談所、児童養護施設、自立支援施設の連携が重要であることは論を俟たないが、いづれも児童福祉法に位置づけられた施設だけに18歳の壁が立ちはだかる。それ以降は社会に放り出されるだけに不安が付きまとう。

(平成24年11月6日/1199回)

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2012年11月 5日 (月)

誘惑

そこで終わる人とそうでない人の違いは大きい。条例を作って「ハイ終わり」ではバッチが泣いているというもの。他人様の見ていないところでこそ汗をかくべし。と後輩の原典之氏(中原区)を連れ立って横浜市内の施設見学に訪れた。

行政の御膳立てによる視察と違って、自らが主体的に訪問する視察は意気込みが違う。そして、予め日時を伝えておいて、授業参観の日だけいい子になられても困る。相手に迷惑となることは重々承知の上だが、話は聞かずとも単に見るだけでも考えさせられることもあるだろう。と伺ったのだが、突然の訪問にも関わらず園長以下、職員のみなさんに丁重に対応いただいた。

そう、最近何かと話題の多い児童虐待の一件。児童相談所はあくまでも一時保護の場だけに、その後に必要性があれば児童養護施設に預けられることになるのだが、いい子ばかりとは限らない。そんな不慣れな児童が預けられるのが自立支援施設なるところ。

主に家庭裁判所からの送致か児童相談所からの措置になるのだが、その主な理由には施設不適応以外に、覚せい剤・集団暴行・傷害、援助交際、万引き、虐待と言葉が並び、いづれも幼少期に育児放棄の経験を有するのだという。「オギャー」と生まれた幼児には分別がつかぬだけに生涯のトラウマとなることもありうる話。親の責任はやはり重い。

当該施設は女子のみの全寮制。入所時も「どうせ大人なんて...」とか「私のことなんかは...」と卑屈な姿勢であることが少なくないというが、卓球や裁縫の授業を見学すればこちらにも元気に挨拶をしてくれる。そんな彼女たちを見ていると幼児期に愛情が薄かったなどとは到底想像もつかないのだが、心の深いキズは癒えにくく、心の氷を融かしながら絆を育んでいく職員たちの苦労は察するに余りある。

が、親の心、子知らず。時に外の世界が恋しくなるのか、時に逃走もあったりするらしく、ほとんどが連れ戻されるというのだが、外の世界には様々な誘惑が存在する。

一般的に2~3年で退所となることが多いらしいのだが、昔と違ってネット社会の発達とともに誰もが気軽に繋がるようになった。魔が差すというが心の隙間に魔の手が忍び寄る。退所後に不良仲間との交流が始まり、転落することもしばしば。次に会ったのは刑務所なんてのもあるらしく...。

つらいこともあるけれど時にがまんも必要。まだまだ前途有望な身だけに一日も早く社会復帰して、温かい家庭を育んでくれることを願っている。

(平成24年11月5日/1198回)

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2012年11月 4日 (日)

跳び箱

高校時代に「現代社会」の授業を担当したS先生。授業は専ら政治批判ばかり。子供心に植え付けるというのはプロパガンダの技術であって、今にして思えばまともな授業ではなかったのではないか。

文部科学省と日教組による教育が日本人の精神を骨抜きにしたとしたとはユニクロの社長の柳井正氏の談。聖職であるべき教「師」が単なる労働者である教「職員」に成り下がる。

最近は体育の授業でも跳び箱を飛べるまで面倒を見る熱血教師は廃れるらしく、チャイムが鳴れば「ハイ、終わり」であって、勿論、放課後の居残りも無しと。そんなことで公教育からこの国の将来を担う人材が輩出されるのか。

私の少年時代には跳び箱や鉄棒に限らず、算数でもやる気のある生徒には先生が付き合ってくれたもの。そりゃ私立を選択してしまうのも無理はない。高い学費を出してでも私学に通わせたがる親の気持ちが公立の先生方に届いているか。

そうそう、過日の自民党川崎市連の政経文化パーティー。今回の特別ゲストは副総裁の高村正彦氏。外務、防衛をはじめ幾つかの大臣を歴任されたベテランであって、少林寺拳法5段のおまけつきだが、話を伺うのは初めての機会となるのだが、その講演において「民主党政権はアンチビジネスだ」との表現が印象に残った。

(民主党は)あくまでも分配の政治であって成長戦略がない。確かに、今の輿石東なる幹事長も日教組の出身であるのは有名な話であって、組合の弊害はいまさら指摘するまでもないが、まさにその組合を支持母体とする政党らしい発想か。

給与と勤務時間に関する労働者の権利は声高に叫ぶが、社の発展は経営者の仕事とばかりに傍観を決め込む。社の発展なくして賃金は支給出来ないのだが、最低賃金を保障しても怠ける人は怠けるものでそういう人のまで面倒を見きれるか。労働者の権利といえば格好はいいが、経営者には怠け者の面倒を見る余裕はない。

ご他聞に洩れず本市にも組合が跋扈してきた。「専従」とは公務員としての給与が支給されながら組合活動に専念する面々を意味するのだが、一般的にあまり知られていない。

が、そんな組合にも地殻変動が生じているらしく、従来の権利主張だけでは時代に取り残されるとの危機感が生まれつつあるのだという。組合幹部には学生運動時代の古い世代が多く、若手の意見も上に通じぬこともあるらしい。そんなジレンマの中でどのような活路を見出すか、組合の真価が問われている。

(平成24年11月4日/1197回)

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2012年11月 3日 (土)

資産価値

バブル期に1億円で購入した家の資産価値が2千万円。なんてことはよく聞く話。やはり当時の価格よりも今の実勢価格が幾らになるのかが関心事であって、「資産価値は?」と聞かれれば今の評価額を意味するのは常識的な話。

が、巷の常識は役所の非常識。役所が公表する財務諸表では当時の簿価だけに、「それじゃあバブル期に購入した土地の評価損が分からないじゃないか」と詰め寄っていたのだが、ようやく時価評価が取り入れられることになった。ちなみに平成22年10月の総務委員会でそのへんの質疑を行っているのでホームページ上で公開されている会議録を参照していただければと。

民間企業ではバランスシートやキャッシュフロー計算書はあたりまえ。現金主義の公会計では資産や負債の状況は把握しにくいことから本市でも平成10年度版以降は企業会計的手法を取り入れ、その財務諸表を公表してきたのだが、平成20年度版からは国において自治体を所管する総務省が示したモデルに基づき諸表を作成してきた。

平成23年度版においては固定資産の時価評価を取り入れた新たなモデルが示され、政令市の中でも本市はいち早く新モデルに移行することになった。ちなみに従来の(簿価)評価では負債合計1兆633億円に対し、資産合計4兆7,766億円という状況。

負債の大半は市債残の1兆円程度(一般会計の約2倍)。国や他の自治体よりはましな状況なのだが、一方の資産には道路や公園、学校施設等が含まれる。しかも都心に近ければ地価は高い。が故にその資産保有額の上位は三大都市圏の政令市が占めることになり、債務の金銭価値は全国同じだけに資産の超過度は都市部が高くなりがち。

本市の場合、政令市における順位は資産額5位、負債額10位になっていて、負債は多いほうからの順位だけに下のほうがいい。結果、純資産は4位だけにまずまずの成績と胡坐をかいている訳にも参らず、大事なことはその資産に売却等を含めて処分可能な資産がどの程度あるのかということ。

でも、その前に時価評価の新モデルを採用するとどうなるか。負債は1兆689億円とほぼ同じだが、資産は4兆2,174億円となる。母体が大きいだけにそのインパクトが薄れがちだが、その減少額5,592億円は単年度の一般会計総額に匹敵する。

そして、今回は普通会計のみだが、特別会計や土地開発公社等の出資法人には塩漬け土地も残っている。いっそそちらのほうもと思いつつも、ここ数年間で随分と減らしてきていますので...。

(平成24年11月3日/1196回)

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2012年11月 2日 (金)

仁術

日本男児が軟弱になったのか、最近は可愛らしい女性よりもクールな女性のほうがウケるらしく、つい最近のドラマでもブロードウェイデビューを果たした米倉涼子さんがクールな女医を演じる「ドクターX」の視聴率が好調なようで...。そういえば1か月前の執刀医も女医で入院をためらう私も有無を言わさずに入院となってしまったっけ。

さて、そんな医療の世界も課題は山積み。数日前のブログに記した救急医療に医師不足、病院の経営不振に増え続ける医療費、世代間格差と枚挙に暇が無い。支援者の一人が歯科にインプラントなるものを薦められたというが、その治療費5本で2百万円也。

そんな話を聞いてしまうと考えさせられることも少なくない。

大量購入すれば単価は下がる。規模拡大の追求かニッチ市場か。週刊ダイヤモンドの先週号の大見出しに「頼れる病院、消える病院」と病院の特集が掲載されていて、冒頭には「患者たらい回し常態化から一転 川崎の病院が救急車“大歓迎”」なる本市の事例が紹介されているが、次ページには規模の拡大を目指す医療法人が首都圏で買収合戦に関しての記事。

確かに本来であればその中核を担うべく自治体病院は経営に四苦八苦であって、本市の北部医療圏における市立多摩病院も直営ではなく、聖マリアンナ医大の指定管理であるし、行政の肝いりともいわれる新百合ヶ丘総合病院は医療法人の運営であって、既に医師や看護士等の引抜や患者獲得競争が始まっている。

私が申し上げるまでもなく医療機器は高額であるが故に大病院に限られるから患者はついそちらに頼りがちだが、そんな札束が乱れ飛ぶ世界をコツコツと地道に患者との信頼関係を築いてきた地元のかかりつけ医はどのように見ているのか、ましてや休日急患や健診事業などは医師会の協力無しには成立しないだけにゆっくりと御意見を伺いたいのだが、それぞれに第一線で活躍中の先生が多く、なかなか機会がない。

特集には徳洲会の理事長である徳田虎雄氏のインタビューも掲載されていて、自治体病院の多くは「医療は金もうけではない」という口実で経営をサボっている。そもそも日本政府は財政赤字が大きい割に医療全体を甘やかしていると手厳しい。

非効率な無駄は大胆に削る、そこに異論はないのだが、国の財政は風前の灯だけにそんなカネの亡者が医療費に群がれば... 医は仁術というけれども何よりも医療のモラルが問われている。

(平成24年11月2日/1195回)

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2012年11月 1日 (木)

オータムレビュー

じいさんは山へ芝刈りに、ばあさんは川へ洗濯に。議員は海外視察だが、役所は市長とのオータムレビューだそうで。

オータムレビューは夏のサマーレビューに続く予算編成過程の一つで大詰めの作業だが、この9月には副市長名で各局区長宛に「平成25年度予算編成について」という通達が出されているだけに各局区はその対応に追われている。

さて、私もすっかりお払い箱になってしまった議会改革検討協議会(座長:石田康博氏)。議会運営委員会の諮問会議なのだが、その項目の一つに予算編成過程への議会関与がある。

議会は予算の承認権を有するものの、その編成は首長の専権事項であってその内容を審査する特別委員会もあるだけに3月定例会までは行政側に任せるべきだとの声もある一方で、どうせ委員会では内容の吟味と要望を述べるだけで修正などは出来やしないのだからその事前段階でもっと関与させろという声の綱引きとなる。

行政側には「絶対に入れないぞ」との見えない抵抗もあるらしく今日はそのへんの内部事情に詳しいA氏の証言から。

A氏:「入るべきでしょうね。上層部からシーリングが課せられるけど、それは各局で10%削減しろということを意味する。その為に調整会議が行われるんだけど、あくまでも局内の調整会議だけに、事業の妥当性云々よりも相手の顔色や管理職の力関係で決まることが少なくない。とすれば選挙で選ばれた市民目線の議員に加わってもらったほうが公平な編成作業が期待できるよ」。

議員、とりわけ、うちの会派には行政に対して寛容というか、いわゆる「いい人」が多い。「そこは行政に任せて」というのはある種の「優しさ」であって、それでもしっかりやってくれればいいのだが、そんな内部事情も見えてくると看過できぬこともあったりして...。

尚且つ、ただでさえ従来の事業予算を守るのに必死なだけに新たな事業などもってのほか。仮に局内が通ったとしても鬼の財政局につっぱねられることもあるらしく、かつては財政の担当者を現場に連れて行って必要性を説き伏せるような気骨ある職員もいたのだそうで...とにかく「しゃんしゃん」で終わらないことを期待している。

そうそう、文中にある私が協議会から追い出された記述だが、当初のメンバーが仕事復帰した為、代打役が解消されただけ。別に能力で劣っていたとか粗相があったとかそういう理由ではない(と思う)のであしからず。

(平成24年11月1日/1194回)

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