様々な声
本市予算案が公表され、各方面から様々な声が聞こえてきた。今日はその中の一つ、「生きた学校図書館をめざす会」のみなさんの声から。
過去の経緯は昨年5月30日の記事(電子書籍「一日一話」次号に掲載)に詳しいが、本市は「読書のまち・かわさき」を標榜していて、そちらからまちづくりを推進しているはずなのだが、とてもそう呼べる状態にないという。
事実、私もそう思ってしまうのだが、それを裏付けるかのように6日(月)の読売新聞朝刊に「知の地域づくりを考えるin東京」とのシンポジウム記事が掲載された。「学校図書館が出発点」と題したリレートークでは、元総務大臣の片山善博氏が学校司書の必要性について触れていて、不在の本市は例として挙げられている。
「生きた学校図書館をめざす会」は専門の学校司書の配置を求めているのだが、市も及び腰であって、妥協の産物として図書館コーディネーターなるものが誕生。ないよりはましとその増員を含む予算の拡充を要望されていて、微力ながら私も後押しをしていたのだが、ほんのお情け程度(10万円)の増額となった。
面目躍如というよりも、かろうじて面子を保ったという表現が適切だと思うが、それでもかなり複雑な心境。来庁時には様々なデータを提示していただいたのだが、興味深いのは児童生徒の読書に対する全国との比較である。
小学生の不読率(1冊も本を読まない比率)は本市の14.8%(小5)に対して、全国平均は6.2%。1ヶ月の読書冊数は本市の5.4冊に対して、全国平均は9冊と。それらを並べられただけでも、とても「読書のまち・かわさき」と胸を張れるものではない。
専任司書の配置には一言でいえばカネがないということに尽きるらしいのだが、来年度は国が150億円もの財政支援というか交付税措置をしてくれるのだそうで、市にカネがないのであれば、その位は手を挙げて欲しいとのこと。
児童生徒の学力向上には異論がないが、少人数学級による教師増員には懐疑的な見方をしていて、その為の先生を配置するのであれば、まずは専門の司書を配置したほうが間違いなく効果は大きいというのが私の言い分である。
行政のやりとりはこれから。このブログを読んでいい結果が生まれるといいのだが。。。
そうそう、「生きた学校図書館をめざす会」の会報を届けていただいているのだが、いつも手書きで全議員の個人名が記されていて、その心遣いをうれしく思っている。
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コメント
子供たちの不読率が低いというのは、考えさせられます。
行政として対応できるのは、釈迦に説法ですが、本を読む事への興味を増幅させることです。子供の心をくすぐる、又は手法としては親に参加させ、学校教育の中で、本に親しむ心を育ませるしかありません。本を読む住民運動でも出来たら、文化都市川崎のアイディンティがあるように思います。
投稿: 中村 辰雄 | 2012年2月12日 (日) 12時06分
いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。何にせよ「きっかけ」って大事ですよね。子供は天才の卵ですからいかにして好奇心を育むかが教育の大事な視点だと思っています。
投稿: 本人 | 2012年2月12日 (日) 17時14分