個人情報保護なる妄想
以前、市内の小学校に警備員を配置して欲しいとの陳情をいただいたことがあった。
中国の故事に「至る処守らんと欲せば至る処危うし」なる言葉があって、一言で言えば「心配すればきりがない」ということと解釈している。
さて、尖閣ビデオ流出事件。保安官の確信的犯行ということが判明したが、国を憂う行動を評価する声も多い。
国家機密文書云々などと言われているが、別な管区から誰でも閲覧出来たというではないか。杜撰な情報管理体制、というか、急に国家機密文書扱いをして隠蔽しようとする政府の対応自体に憤慨している。
領海侵犯という明らかな犯罪行為に毅然と対応した海上保安庁。命懸けの逮捕に鶴の一声で釈放とは内心忸怩たる想いをしたのは私だけではなかろう。
非公開の判断は中国に配慮してなどという思惑があったのだろうが、100%情報が保護されるなどということはありえない以上、漏えいは覚悟すべきであって、そもそも隠してはいけない内容であった。明らかに政府の判断ミスである。
個人情報保護法なるものがあるから大丈夫と思っている諸君。万全ではない以上、過信は禁物。最悪の事態として情報漏えいは覚悟すべきなのである。
そして、近年はハッキング技術も飛躍的に向上し、国家間におけるサイバー攻撃の脅威にさらされている。サイバーテロへの備えは十分か。
ドンパチによる戦争から核兵器による抑止へ、そして今やサイバー戦争ともいえる時代に突入した。
政権を担う面々はただでさえITには疎い。核兵器以上の脅威と見るべきだが、残念ながら危機意識は低い。
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