マルシェ・ジャポンとセレサモス~後編~
「マルシェ・ジャポン」というブランド化を図ることで洗練されたお洒落なイメージを作り出している。
ショバ代(地代)が幾らなのか、生産者に幾ら支払われているのか、現地では聞くことが出来なかったのだが、固定的な維持費がかからないことや移動が自由なこと、雰囲気の良さは参考になった。
こういう自由な発想は民間に委ねたほうがいい。首都圏の契約農家から農産物を仕入れているが、出荷量が限られているようだ。地元農家とどのように結びつけるのかが今後の課題といえよう。
昨年、自民党川崎市連の青年局が「鰻(うなぎ)の寝床」と揶揄される本市の南北交流を図ろうということで、青空市場を催した。川崎稲毛神社を借りて北部地域の新鮮野菜を販売したのだが、たくさんの客が集まった。目のつけどころがいい。
需要は間違いなくあるだろうから、ラゾーナ・マルシェなどは合いそうな気がする。
話を戻す。
セレサモスにも視察に訪れた。年商5億円。来場者年間30万人(購入者のみ)。農産物も豊富に取り揃う。10時開店にも関わらず9時半には長蛇の列。人気の高さが伺える。
車の来場者が多いのだが、駐車場スペースが狭い。交通誘導員を2~3人抱えているからその人件費がバカにならないし、農道の脇には違法駐車の列、入口付近の待機車両が招く交通渋滞の3重苦の状態。
あとはやり方次第。近年は金融機関として飛躍著しいJAセレサ川崎であるが、これが本来のJAの姿ではなかろうか。
戦後復興の中に苦しい農家の為の支援に励んだ過去を振り返り、今一度、原点に戻って都市農家の魅力を生み出す戦略を期待している。
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