児童相談所と児童養護施設
児童虐待の相談件数が増えていると聞いた。
お忍びで児童相談所を訪問し、居合わせた所長から話を伺った。女性の所長であるが、直接現場を背負っているだけに生の声が聞けた。
全国の相談件数の伸びは2,000件。内本市が200件。本市の相談件数は単純な人口比で言えば桁が1つ多い。
児童相談所は要保護児童に対して2ヶ月までは預かることが可能だが、それ以降は新たな受け皿を探さねばならない。難儀をしているとのこと。
しかし、それは以前より施策をおざなりにしてきたということを意味しない。
本市の特徴として里親が多い。心温かい里親がその受け皿になってきたのである。
また、施設を作るとカネがかかる。県や近隣の横浜市に枠を確保してもらっていたが、近年は対象者の全国的な増加に伴い、枠が小さくなってきた。保護者にとっても市外は遠い。できれば市内にとの声はあった。
現在、市内には民間で約160名の枠がある。これを更に100名程増やすことになった。
未だ児童養護施設は厄介者や不良少年の溜まり場との偏見もなくはない。
要保護児童を抱える保護者は社会的弱者なのである。はずかしいから大きな声が出せないでいる。
地域の理解とともに自然な形で受け入れられることが望ましい。
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